<DREYER & REINBOLD Racing>
インディカー・シリーズ第15戦 Peak Antifreeze Indy 300 presented by Mr. Clean
決勝レポート:9月11日(日)
「9-11」から丸4年を迎えた9月11日、IRLインディカー・シリーズは、1.5マイル・オーバルコースでの今季最後のレース、第15戦決勝「ピーク・アンチフリーズ・インディ300」を開催した。シカゴランド・スピードウェイのあるイリノイ州ジョリエット周辺は、昨日同様朝から良い天気に恵まれており、午前中の早い時間から大勢の観客によってグランドスタンドは埋められていった。前日の予選で15番手グリッドを獲得しているドレイヤー&レインボールド・レーシングの24号車は、この日朝に15分間で行なわれたファイナル・プラクティスで、バンクの深いハイスピード・オーバルでのレースセットをさらに詰め、決勝に向けた最終調整を行なった。
そして、午後12時52分、グリーンフラッグが振られた。全23台による200周のレースは、序盤にハードな多重クラッシュがあり、一時赤旗で中断するという場面もあった。24号車はその事故に巻き込まれることはなかったものの、赤旗中断される直前のイエロー・コーション中、全車が一斉に入った最初のピットストップで、大きく順位を落としてしまっていた(12番手から18番手へ)。
また、スタート時で気温30.5度、路面温度46.1度と朝のファイナル・プラクティスよりも気温が上昇していることもあって、スタート直後からマシンはアンダーステアが強くなっていた。それを改善する予定で1回目のピットストップ時にウイング角度調整とタイヤの空気圧を変更したが、逆に今度はオーバーステアになってしまい、次のピットストップで再度それを戻すなど、通常レースを通してマシンをよりよいモノへと仕上げていこうとするところで、それがまったく噛み合わず、苦しい戦いを強いられることとなってしまっていた。それでもロジャー安川は集団の後方にマシンをつけ、常に13〜17番手を走行。そして給油タイミングをずらし一時は2番手まで順位を上げるなど健闘し、マシンをコースに合わせることができないながらも最終的に15位でレースを終えた。
IRLインディカー・シリーズ次戦は、第14戦に引き続いてのロードコース戦、Watkins Glen Indy Grand Prix presented by Argent Mortgage。ニューヨークの外れにあるワトキンス・グレン・インターナショナルのコース60周(計204マイル)を争うこのレースは9月25日(日)が決勝となる。
ロジャー安川(ドライバー#24カー)
「1スティント目はアンダーステアが強く、前車との距離を保ちつつ走行しました。ピットでウイング角と空気圧を調整して、2スティント目を走ったんですが、今度はルーズ(オーバーステア)になって、それで再度修正し、3スティント目はまた出だしに戻ってアンダーステア、と、どうしようもない状態でした。普通は、レースに合ったクルマを作り上げていくはずなのに、今日のレースは全く逆方向に進んでいってしまいました。前のクルマについては行けても、追い越そうと前に出ていくと急にルーズになってしまう。コーナーでは危なくてパスできないような厳しいマシンでした。こんなに1.5マイル・オーバルのコースで苦戦したのは初めてです。チーム内に、レース中にクルマを改善していくシミュレーションができていないということを実感しました。次のレースは、ドライバーの力量で戦っていけるロードコースです。これまでの2戦とも今季最高位の11位を記録していますから、今度はトップ10以内に入る結果を残すべく、がんばりたいと思います」