<US-RACING>
第14戦目にして、今シーズン初の常設ロード・コースとなるインフィニオン・レースウエイ。3日間で開催されることになったその初日、ルーキーのブリスコーがプラクティスの総合トップ・タイムを記録した。4月に行われた合同テストの初日に2位のタイムを記録したブリスコーは、2日目に7位となったが、今回の初日の走行では見事トップ・タイムを記録した。2位となったのは、合同テストの初日にトップ・タイムを記録していたカストロネベス。今回はブリスコーに0.0413秒及ばなかった。トヨタがトップ5内に4人入り、ホンダ勢のトップは3位のカナーン、シボレー勢ではエンゲの13位が最高位となっている。
今回、ターゲット・チップ・ガナッシ・レーシングは、ジャック・ラジアの代わりに、昨年F1で活躍していたジョルジオ・パンターノを起用した。パンターノは午前のプラクティスで、ベテラン勢をよそに見事トップ・タイムを記録。総合タイムでは、5位に入るパフォーマンスを披露した。同チームはブリスコーがトップ、ディクソンが4位とトップ5内に3人が入り、ロード・コースでの仕上がりの良さが他のチームよりも際立っている。今シーズン、オーバルのレースではクラッシュやメカニカル・トラブルが相次いでいるターゲット・チップ・ガナッシ・レーシングだが、ここにきて優勝する可能性が高まっている。
朝からカリフォルニアらしい青空が広がったソノマ。朝のうちは肌寒さを感じたが、徐々に気温も上昇していく。午前のプラクティスがスタートした9時30分の時点で気温は21度だったが、午後2時に行われたプラクティス時には、30度まで上昇した。乾燥している気候とはいえ、さすがにコースサイドを歩いていると汗が滲み出てくる。4月に行われた合同テストのときは、コースサイドの草木が青々として写真も映えていたのだが、9月になると、ラグナ・セカのコース周辺と同様枯れてしまい、茶色に変色しているがちょっと残念だった。
A.J.フォイト・エンタープライズは、レギュラードライバーのフォイト?に代わり、ジェフ・バックナムをこのインフィニオンで起用することになった。バックナムは安川のチームメイトとして、もてぎとインディ500に参戦したが、インフィニオン・レースウエイでの走行経験が多く、合同テストで安川と一緒にテストを行っていた。その実力が認められ、今回走行することになったバックナムだが、初日の総合は18位に終わる。
初日の総合プラクティス・タイムで、17位となった松浦。午前のプラクティスは2時間行われ、すべてのマシンが走行したが、午後のプラクティスは30分ずつ2つのグループに分けられた。第1グループで走行した松浦は、チームメイトのシャープやエンジニアと共に第2グループの走行を見に来ていた。オーバルのレースでは、ドライバー自身が他のドライバーの走りを観察にくることは少ないが、ロード・コースに関しては、走行ラインなど参考になるのだろう。「前回のテストと比べて、フィーリングは悪くないんですけど、周りとのタイム差が広がってしまっているので、何が悪いか見つけないといけないですね。午前のセッションに比べて午後はだいぶ良くなったんですけど、ガナッシに比べると、自分達はテストの量がかなり少ないので、そういう部分ではつらいですね。同じGフォース(パノス)・ユーザーとしては・・・・・・」と松浦。現時点でトップとのタイム差は約2.3秒だが、安川同様、明日のタイム・アップに期待したいところだ。
4月の合同テストでは、初日に6周しか走れず、実質1日しか満足に走行できなかった安川。今回は初日から積極的に走行を重ねるが、チームのロード・コースの経験の無さはタイムに現れ、総合タイムでは20位となった。「テストでは、やはり満足に走りきれてなかったので、今日はコースを走りこみ、覚えることに専念しました。セット・アップに関しては、テストのときとは全然違うセットを試しました。そういう部分ではいろいろとデータが取れましたが、明日はもう少し違ったセットを試してみて、方向性を決めていきたいと思います。あと1秒以上タイムをつめなければ、レースにはならないので、自分自身も走りの部分でがんばりたいと思います」と、初日の走行について語った安川。明日のタイム・アップに期待したい。