<TOYOTA>
IRLインディカー・シリーズ第13戦の決勝レースが8月21日(日)、米コロラド州のパイクスピーク・インターナショナル・レースウェイで行われた。
1周1マイルのショートオーバルコースは標高1635mの高地に位置し、空気が気薄なため、エンジンパワー、そしてダウンフォースが通常より低下するなど、IRLシリーズの中でも厳しいレースになることでも知られている。 その苛酷なコースで、20日(土)に行われた予選では、チーム・ペンスキーの2台が最前列グリッドを独占。チーム力を実証し、決勝レースへと期待を繋いだ。
決勝日は朝から青空が広がり、気温30度、路面温度52度というコンディションで、午後2時にレースのスタートが切られた。
序盤はペンスキーの2台がレースをリードし、H.カストロネベスとS.ホーニッシュ・Jr.は、一時2位以下に半周近くの差をつける独走体制。
しかし、80周目に出された、このレース唯一のイエローコーションで、その差は帳消し。さらに、S.ホーニッシュ・Jr.は、ウェイトジャッカーのトラブルにも見舞われ、レース終盤には、惜しくも首位の座を明け渡して2位に後退してフィニッシュ。
一方、ポールポジションからスタートを切り、S.ホーニッシュ・Jr.と首位争いを見せたH.カストロネベスは、アンダーステアに苦しみ、徐々に後退して4位でチェッカーを受けた。
S.ホーニッシュ・Jr.(チーム・ペンスキー)のコメント:
「セットアップは上手くいったが、ハンドリングは完全ではなかった。また、最初のピットストップの後は、思い通りのスピードが得られず、周回遅れに何度も引っ掛かってしまった。昨年ここではクラッシュに終っており、今年は何としても良い成績を残すべく、あえて無理はしなかった。勝利は逃してしまったが、2位という結果には満足している」
竹内一雄(TRD-USA副社長)のコメント:
「非常に厳しいレースだった。レース序盤からS.ホーニッシュJr.が素晴らしい走りで独走状態を築いてくれたのだが、途中でウェイトジャッカーにトラブルを抱えてしまったためペースアップが出来ず、ライバルに後れをとってしまった。それでもリードラップ獲得と、2位という結果を得られたのはまずまずだろう。H.カストロネベスも4位とトップ4に2台が入り、燃費に関してもこのレースである程度目処が立った。残り4戦も開発の手を緩めることなく頑張って戦いへと挑む」