<SUPER AGURI FERNANDEZ RACING>
<2005 IRLインディカー・シリーズ第11戦「ファイアストン・インディ400」>
日程:7月30〜31日
開催地:ミシガン州ブルックリン
コース:ミシガン・インターナショナル・スピードウェイ
距離:2マイル(3.219m)
■■■7月30日予選■■■
天候:晴れ/気温:25℃/時間:15時45分〜(日本時間31日4時45分〜)
<好調な滑り出し>—————————————————-
ミシガン・インターナショナル・スピードウェイでのプラクティス第1セッション、松浦孝亮はグループ2で走行した。今週の松浦の予選アタック順は出走23人中の15番手と決まっていたため、後に走るグループに組み入れられた。今回は2デイイベントのため予選前のプラクティスは2回しかなく、走り始めのセッティングの良し悪しは非常に大きな意味を持つ。注目のプラクティス1回目、松浦はグループ2で2番手、総合でも5番手につける33秒1176=平均時速217.407mph(349.808km/h)の好タイムを記録。幸先の良いスタートを切った。
<決勝セッティング重視でプラクティス2回目を走行>——————–
スーパーアグリ・フェルナンデス・レーシングは、プラクティス1回目には完全にレースセッティングに集中し、タイヤはインストレーションラップを1周走った以外に1セットを投入しただけだった。周回数は34周。今週は400マイルの長距離レースであるため、普段よりも多い9セットのファイアストンタイヤが全チームに供給されているが、レースでのタイヤ使用セット数に余裕を持たせるためにも、タイヤの使い方を慎重にマネージングして戦う必要があるのだ。
プラクティス2回目の松浦は、午前中よりタイムを縮めて8番手につけるタイム=33秒0763をマークした。このセッションでの走行ラップ数は37周。予選を睨みつつ、決勝用セッティングのファインチューニングを進めた。
<予選アタックは15番手の出走>—————————————
プラクティス終了から1時間30分後の午後3時45分、太陽が照りつける中で予選はスタートした。ピットからダッシュして1周のウォームアップを行い、計測はその後の連続2周でなされる。松浦はアタック1周目に33秒1205を記録。続く2周目は33秒1493と僅かながら遅く、1周目が予選タイムとなって、スターティンググリッドは12番手と決定した。昨年は予選3番手(スタート順は前車のエンジン交換により2番手)に食い込んでいるミシガンだけに悔しい結果となったが、レースでの上位進出、そしてシーズンベスト、キャリアベストのリザルトを獲得すべく、明日のファイナルプラクティスでマシンをさらに煮詰め、400マイル(643.600km)のロングレースを戦い抜く。
■■■コメント■■■
<松浦孝亮>
「ファァイナルプラクティスで戦えるマシンに仕上げたい」
「チームメイトのスコット・シャープがいいタイムを出していたので、自分もかなりいけるのではないかと期待していましたが、そのとおりのタイムを出せず残念です。今日はアタック1周目にベストのタイムが出せるようセッティングをしていました。しかし、実際には2周目のタイムとほとんど変わりませんでした。もっとスピードが出たはずなのですが、チームメイトとこれだけの差が出てしまうのは何か理由があると思います。ずっとそれを探してきていますが、まだ原因は見つかっていません。まだ多くのマシンと一緒に集団で走っていませんから、決勝の接近戦でのハンドリングがどうなっているかを完全には把握していません。今日のプラクティス1回目は完全にレース用セッティングに充てていて、午後も1回の予選シミュレーション以外は決勝用のマシン作りを続けていました。マシンはアンダーステア気味で、特にタイヤが消耗してきてから、その傾向が強くなっていますが、明日のファイナルプラクティスで思う存分戦えるマシンに仕上げたいと思います」
<サイモン・ホジソン:チーム・マネジャー>
「予選では期待したタイムが出なかった」
「もっと良いタイム、そして上位のグリッドを獲得できると考えていた。今日の12位という結果は、非常に悔しく、残念だ。今日は計測1周目にベストラップが出るようにセッティングをしていたが、1周目は期待していたタイムが出なかった。その理由はまだ判明しておらず、今エンジニアたちがデータを徹底的に解析しているところだ。チームメイトのスコット・シャープと同じセットアップでスタートし、予選では少しだが固めのスプリングを投入したものの、その差はそれほど大きなものではなく、ここまでタイムの差となって現れるべきものではなかった。4速ギヤボックスを予選では使っていたが、十分なスピードを1周のウォームアップでも出せており、計測ラップではもっとスピードが出ていてもおかしくない状況だった。コウスケは15番手のアタックだったが、予選が始まってから6℃ほど気温が上がったので、それによって路面のコンディションが変わり、ダウンフォースが少なくなったことで影響を受けていたのかもしれない。レースに向けてのセッティングは順調に進めることができている。今日の午前中は20ガロン(75.8リットル)を搭載して走り始め、ほぼ空の状態になるまでハンドリングは非常に安定していた。レースではトップグループの作るドラフトに留まり続けることが重要だ。明日の朝のファイナルプラクティスで集団走行に加わり、そこでのハンドリングを仕上げていきたい」
<鈴木亜久里:チーム代表>
「やれることは全部やって良い結果を出したい」
「歯車が合っていない感じだ。今日、孝亮のマシンの何が悪かったのか、チームとしても完全にそれが分かっていない。チームメイトと比べて孝亮の方が明らかに遅かった。自分たちのマシンがなぜ速くて、なぜ遅いのかをチームが分かっていないから、こういう結果になり続けている。マシン自体に空力的な問題があるのかと疑ってモノコックも換えたし、アンダートレイも換えたんだけれど、問題は解決されていない。今日はチームメイトよりも平均時速で1マイル以上も違っていた。エンジニアを代えて、また戻して、とチーム自体も迷っている。今後は体制を変えずにシーズン最終戦まで戦っていく。今回はショートホイールベースのセッティングを採用していて、プラクティス1回目の走り出しから調子は良かったが、予選が終わってみればいつもとあまり変わらないポジションになっている。ショートホイールベースはレースでバランスの良いマシンとするのは難しいかもしれない。ホイールベースが短ければマシンはナーバスになるし、アンダーが出るにしろ、オーバーが出るにしろコンロールはシビアになるから。しかし、空力的には有利なので明日のレースでは上位を目指すつもりだ。明日のファイナルプラクティスを含め、一生懸命にやれることは全部やって良い結果を出したい」