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●インディ・カー・シリーズ第10戦ミルウォーキー【初日】フォト&レポート

<US-RACING>

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3日間で開催されるミルウォーキーの初日。総合トップ・タイムを記録したのは、チーム・ペンスキーのカストロネベスとなった。第1プラクティスで3位だったカストロネベスだが、第2プラクティスでは唯一21秒台を記録して絶好調。今シーズン、1マイル以下のショート・オーバルであるフェニックスではホーニッシュJr.、リッチモンドではカストロネベスと、チーム・ペンスキーの2台が優勝を飾っている。この伝統の1マイル・コース、ミルウォーキーも例外では無く、カストロネベスがトップに躍り出た。総合2位には第1プラクティスでトップだったウエルドンが入り、前戦のナッシュビルでポール・ポジションを獲得したシェクターが3位に入っている。今年の6月にチャンプ・カーのレースが開催されたが、そのときのポール・ポジションのタイムは、ジミー・ヴァッサーが記録した21.081秒。今日のカストロネベスが記録したタイムは21.9732秒で、約0.9秒の差がある。昨年のインディ・カーのポール・ポジション・タイムはメイラが記録した21.5781秒だが、明日の予選ではチャンプ・カーのタイムにどれだけ近づくだろうか。

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今年でIRL開催2年目を迎えるザ・ミルウォーキー・マイル。CCWS(チャンプ・カー)とIRL(インディ・カー)の両方が開催される唯一のコースだ。初日は第1プラクティス、第2プラクティスのセッションが始まる時点で気温24度とさほど高くなかったが、若干蒸し暑く、気温以上の暑さを感じる一日となった。エンゲが前戦のナッシュビルでクラッシュして負傷したために、その代わりとしてラジアがカーナンバー2のマシンをドライブする。ラジアはインディ500、そして前戦のナッシュビルに同チームから参戦しており、当初の予定ではミシガン、ケンタッキー、シカゴランドと参戦するはずだったが、このミルウォーキーからエンゲが復活するまで、急遽参戦することになった。

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前戦のナッシュビルで11位だった安川は、ミルウォーキーの初日を総合19位で終えた。第1プラクティスでは22位と最下位になったが、第2プラクティスでは14位にポジションアップ。総合トップからのタイム差は約1秒で、19位となった。「午前中よりはだいぶ良くなったんですけど、去年のデータに基づいてセット・アップを組んだら、なぜかエアロバランスが約5パーセントもずれているんですよね。同じウイング角度なのにそれだけずれがあると、データの読みがおかしいのか、それ以外のものがおかしいのか、よく分からなくなるんです。それで一度フラットな状態に戻して、実際に何がおかしいのか調べないといけなくなり、結局、午前中のセッションは無駄にしました。2回目のセッションでは自分がニュータイヤで出て行ったときに、もう少しプッシュできたとは思うんですけど・・・・・。車の方向性はだいぶ良くなってきているので、エアロ・バランスだけの差なんです。5、6パーセントっていうのはここでは大きいので、そういう部分も含めて少し安心できるところまではきたかなって感じです」と語る安川。相変わらず初日の1回目のセッションは、レースに向けてのセッティングというより、普通にマシンが走れるようにすることを中心にセットアップしているようだ。3日間の開催は、安川にとってはレースで互角に走れるマシンに仕上げるために必要不可欠な時間。明日のプラクティスでも更なる向上を期待したい。

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第1プラクティスで20位となった松浦は、第2プラクティスで18位までポジション・アップするが、総合では22位となった。「今日はハーフ・タンクからもうちょっと重めの燃料を積んでレース用のセッティングを試したんですけど、去年ここでクラッシュしたので、やっぱり同じことを繰り返さないように、少し石橋を叩きながら走っていた部分がありますね。車のフィーリングもそこまでよくなかったんで、無理してタイムを出す必要がないことも十分、分かっています。明日はスコット(シャープ)と、良いセッティングをお互いに見つけ出して、練習走行をがんばりたいです。明日はいけると思いますね」と初日を終えた松浦。レースのセッティング重視となった初日だが、今ひとつ攻めきれない状況で終えることになった。