INDY CAR

松浦孝亮、予選で自己ベストをマークし11番グリッドを確保。SAFRはさらなる飛躍を目指して新たなチーム体制に

<SUPER AGURI FERNANDEZ RACING>
2005 IRLインディカー・シリーズ第7戦「サントラスト・インディ・チャレンジ」
日程:6月24〜25日
開催地:バージニア州リッチモンド
コース:リッチモンド・インターナショナル・レースウェイ
距離:0.75マイル (1.207km)
■■■6月24日予選■■■
天候:快晴 気温:31℃ 時間:16:45〜(日本時間:15日5:45〜)
<体力的に厳しいシリーズ最短の0.75マイルオーバル>——————–
第7戦サントラスト・インディ・チャレンジの舞台となるのはバージニア州のリッチモンド・インターナショナル・スピードウェイ。全長が0.75マイルしかないショートトラックであり、もちろんIRLインディカー・シリーズが行われる中では最も短いサーキットだ。このコースではメインストレートと本来呼ばれるべき部分が大きく湾曲しており、まっすぐなのはバックストレッチだけ。コーナーはターン1側もターン3側も非常にタイト。つまりは、コーナリングパフォーマンスがラップタイムに与える影響は極めて大きい。マシンのセッティングをどれだけファインチューニングできるか、ドライバーがどれだけ繊細にマシンを操れるかが大きくものをいう。 リッチモンドはコーナーに14度、ピット前のストレートに8度のバンクがつけられている。ここを時速175mph(281km/h)以上のスピードで走る時、ドライバーたちはほぼ1周にわたってステアリングを切らなくてはならない。そして、ベストのラインをパーフェクトに保つことも求められる。マシンを押さえ込む腕力は必要不可欠。リッチモンドは体力面からもドライバーたちにとって非常に厳しいコースである。
<走行初日に予選が行われる2デイイベント>—————————–
リッチモンドは通常のレースよりも1日少ない2日間で行われる。金曜日は2グループに分かれてのプラクティスが1時間行われ、続いて2回目のプラクティスが30分間、やはり2グループで行われた。スーパーアグリ・フェルナンデス・レーシングの松浦孝亮は、今回は4番目のアタック順となり、プラクティスはどちらも1グループ目に走行。1回目には69周を走り、15秒9423=平均時速169.361mph(272.501km/h)のタイムで22台出場中の13番手につけた。2回目のプラクティスでは路面により多くのラバーが乗ってグリップが高まった上、マシンセッティングも向上。パナソニックARTA/パノス・Hondaに乗る松浦はラップタイムを15秒8035まで縮めた。
<一発勝負のアタックで自己ベストをマーク>—————————–
1回目が1時間、2回目が30分と短いプラクティス時間の中で、どれだけサスペンションセッティングをチューニングし、空力面のリファインを行えるかが獲得グリッドを決定する。松浦のアタック順はクジ引きによって4番手と決まっていたが、予選直前に行われたスプリントカーによるプラクティスでオイルが撒かれたことと、インディカーとは異なるタイヤを彼らが使用していることを嫌い、22人中の6人を除いた14人が回ってきたアタック順をスキップした。
松浦も最初に回ってきた順番をスキップした。指定されたアタック順をパスした場合、IRLのルールでは計測される予選ラップは2周から1周へと減らされる。そのデメリットを承知の上で松浦は11番目のアタッカーとしてパナソニックARTA/パノス・Hondaをコースインさせた。1周のみのアタックではドライバーにより大きなプレッシャーがかかるが、松浦はグリーンフラッグを受けると15秒6677をマーク。プラクティス2回目に出した自己ベストを0秒1358も縮め、最終的に11番グリッドを獲得した。
<チーム内体制変更>
スーパーアグリ・フェルナンデス・レーシングとデルファイ・フェルナンデス・レーシングは今回からチームの主要メンバーの配置を変更している。松浦のレースエンジニアはジョン・ディックからジョン・ウォードに替わった。そして作戦面においても、マネージングディレクターのトム・アンダーソンからチームの共同オーナーであるエイドリアン・フェルナンデス、ウォード、そして55号車のチームマネージャーを務めるサイモン・ホジソンの3人へと変更している。ディックはチームのテクニカルディレクターとなり、2台体制のチーム全体を見る役割となる。アンダーソンはスコットの乗る8号車の作戦担当となり、これまでウォードの下でスコットのサブエンジニアとして働いてきたクリス・フィンチが今回からはスコット・シャープのレースエンジニアを勤める。アンダーソンは「チームをより良くするためにこれまでにも幾つもの改良を重ねてきたが、今回の配置変更もその一環だ。この体制変更が、シーズン後半でプラスの効果を発揮すると確信している」と説明した。
■■■コメント■■■
<松浦孝亮>
「エンジニアが替わりましたが、コミュニケーションはとても順調です」
「スプリントカーが走った直後は、僕らのマシンとは違ったラバーが路面に乗っているので、誰も走りたがらない。その上、今回はエンジンブローをしたマシンがあって、オイルが出たという話でした。リッチモンドは予選順位が大事なので、僕らも順番をスキップしました。ここは全長が0.75マイルという小さなコースで本当に難しいのですが、予選でのマシンはかなり良く、コーナーでのトラクションも高いレベルになっています。今回は結構乗れているという感触があります。今回からエンジニアが新しくジョン・ウォードに替わってます。初めて彼と仕事をしましたが、ここまではとても順調です。ウォードは、データより僕のフィードバックを頼りにしてくれるところがいいですね。自分の希望と彼の考えがマッチしているという感じもあります。作戦面のスタッフも今回から変わっています。トム・アンダーソンはスコット・シャープを担当することになって、僕の方はジョン・ウォードとエイドリアン・フェルナンデスの2人が作戦を立ててくれます。これからはもっと攻撃的な作戦があるかもしれません。今日は予選アタックの順番を巡って混乱がありましたが、しっかりと予選を終えられたし、結果についてもほぼ納得しています」
<サイモン・ホジソン:チームマネージャー>
「体制の変更は必ずやチームの成長を促してくれる」
「予選前に走っていたスプリントカーの中にエンジンをブローさせたチームがあった。コースマーシャルからは路面にオイルは出ていないとレポートされていたが、一番最初のアタッカーとなってその真偽を試すのは避けたかった。だから前の3人が順番をスキップしたのを見て、我々もスキップすることに決めた。実際には、2番手のアタッカーとなったエリオ・カストロネベスが素晴らしいタイムを出し、コースコンディションに問題ないことが判明した。我々は11番目のアタッカーとなる権利を獲得したが、そのアタック順には満足している。コウスケは予選で自己ベストを記録した。予選アタックはまずまず納得していいだろう。このコースではアタック2周目の方が良いタイムを出しやすい。そのことを理解した上でのアタック順スキップだった。そして、与えられた1ラップでコウスケはとても良い走りを実現してくれた。今回からエンジニアは、ジョン・ディックからジョン・ウォードに替わっている。コウスケとジョン・ウォードが一緒に仕事をするのは今回が初めてだが、すでに2人とも好感触をつかんでいる。コウスケはウォードのエンジニアとしてのスタイル、手法を気に入っているようだ。チームとしては、ディックをレースエンジニアの仕事から解放することにより、新しいパーツの設計や開発、チーム全体のパフォーマンスレベルを上げる仕事をやってもらう。そうすることにより、我々のチームはさらなる成長を遂げることができると考えている。作戦面の体制も変更になり、今回からはエイドリアン・フェルナンデスとウォードが参戦を担当する。エイドリアンはコウスケのサポートに今まで以上の力を入れることを決意した。エイドリアンとウォードは長年一緒に働いてきた仲で、彼らは昨年3勝を挙げたコンビネーションでもある。彼ら2人の組み立てる戦いぶりにも大きな期待をしている」