INDY CAR

トニー・カナーン、惜しくもトップと0.5018秒差の3位でゴール。Honda Indy V-8勢は7人がトップ10フィニッシュを果たす

<Honda>
6月11日(土)・決勝
サーキット:テキサス・モーター・スピードウェイ 天候:晴れ 気温:31℃
2005年のIRL IndyCarシリーズ第6戦としてテキサス州フォート・ワース郊外のテキサス・モーター・スピードウェイで開催されたボンバーディア・リアジェット500は、息詰まる接戦の後にHonda Indy V-8搭載ダラーラを駆るトニー・カナーン(アンドレッティ・グリーン・レーシング/Honda・ダラーラ)が3位でゴールした。200ラップ=300マイルを争った末にトップとの間にあった差は、僅かに0.5018秒しかなかった。これで昨年度のIRL IndyCarシリーズチャンピオンであるカナーンは、今シーズン4回目のトップ3フィニッシュを飾った。
スコット・シャープ(デルファイ・フェルナンデス・レーシング/Honda・パノス)も今季3回目のトップ5フィニッシュとなる4位でゴールし、今シーズンすでに4勝を挙げているダン・ウェルドン(アンドレッティ・グリーン・レーシング/Honda・ダラーラ)は6位を獲得。松浦孝亮(スーパーアグリ・フェルナンデス・レーシング/Honda・パノス)は今シーズンの自己ベストとなる7位でゴールし、ダリオ・フランキッティ(アンドレッティ・グリーン・レーシング/Honda・ダラーラ)は8位、ヴィットール・メイラ(レイホール・レターマン・レーシング/Honda・パノス)は9位、ブライアン・ハータ(アンドレッティ・グリーン・レーシング/Honda・ダラーラ)は10位と、Honda Indy V-8勢は、7人がトップ10フィニッシュを果たした。優勝はトーマス・シェクター(Panther Racing)だった。
レースは土曜日の午後7時50分にスタートが切られた。今シーズン初めてのナイトレースである。テキサスは6月初旬でもすでに真夏の気候となっており、レースデイも日中の気温は摂氏34度にも達していた。日が落ちてやや気温が下がった中で200周、300マイルのレースは行なわれ、9万5000人を越すファンはインディカーならではのスリリングな高速バトル観戦を楽しんでいた。
予選13位と後方グリッドからのスタートだったカナーンだが、30周目にはトップに立っていた。8位スタートだったウェルドンも同じくレース序盤にしてトップグループに加わり、16位スタートだったシャープも粘り強い走りで着々とポジションアップを果たし、レースの終盤になってトップ5へ。そして、カナーンと激しい順位争いを演じたままゴールした。
松浦はスタートして間もなく出されたフルコースコーションでピットストップを行なったためにポジションをいったんは下げたが、50周目までにはトップ10入りを果たした。トラフィック内での走りは冴え渡り、終盤に6台で構成されたトップグループに食らいついて行った。最終ラップにウェルドンにパスを許したが、後方集団から追い上げるレースを戦い抜き、今シーズンの自己ベストとなる7位フィニッシュを達成した。
ロジャー安川(ドレイヤー&レインボールド・レーシング/Honda・ダラーラ)は、予選18位から序盤にトップ10へと順位を上げていたが、レース中盤からハンドリングが悪化。ピットストップでもタイムロスがあり、15位でゴールした。予選3位からスタートした女性ルーキー・ドライバーのダニカ・パトリック(レイホール・レターマン・レーシング/Honda・パノス)は、超接近戦バトルとなる今回のようなレースは開幕戦ホームステッド・マイアミに続く2回目とあって、トラフィック内でのマシンコントロールや、ハンドリングの変化などを経験しながら13位でゴールした。
Hondaはマニュファクチャラーズ・ポイントを52点に伸ばし、ランキングトップの座を堅持。ドライバーポイントでもウェルドンがトップをキープし、カナーンが2位とHonda Indy V-8勢が1-2を保っている。
■トニー・カナーン(アンドレッティ・グリーン・レーシング) 3位
「非常にエキサイティングなレースをファンに見せることができたと思う。しかし、僕らは優勝できるだけのスピードを実現できていなかった。優勝を飾ったトーマス・シェクターにはおめでとうと言いたい。彼にはそれだけの能力があるし、今週末の彼は最高だった。そして、彼は賢くレースを戦い切った。勝てない時には、置かれた状況で最高の結果を手に入れなくてはならない。今日の僕らはその通りの戦い方をすることができていた」
■スコット・シャープ(デルファイ・フェルナンデス・レーシング) 4位
「4位でゴールできて最高の気分だ。レース序盤は、マシンにオーバーステアが出ていて苦しい戦いになっていた。特にトラフィックの中でのハンドリングに手を焼いていた。しかし、エンジニアたちがピットストップでマシンを良くしてくれ、クルーたちは素晴らしいピット作業で僕のポジションを上げてくれた。そうした状態から4位でフィニッシュできたのだから本当に嬉しい。ゴール前にはなんとかしてカナーンをパスすべく頑張っていたが、あと一歩のところで抜けなかった」
■ダン・ウェルドン(アンドレッティ・グリーン・レーシング) 6位
「正直に言って、今晩の僕らは優勝できる状態にはなっていなかった。ピットストップでのタイムロスも実に大きなものとなってしまっていた。ピットでのロスがどのような原因によるものだったのか、それをすぐさま明らかにする必要がある。最後はトップグループから完全に突き放されてしまっていた。先頭集団から離されてしまっては、最後の勝負に加わることはできない。結局、トップグループと同じペースで走ることができていなかったのが、今日の僕らの敗因だ」
■松浦孝亮(スーパーアグリ・フェルナンデス・レーシング) 7位
「久しぶりにいいレースを戦えました。ファイナルプラクティスまではマシンにスピードが不足していたのですが、車高を変更するなど、マシンセッティングを変更してレースに臨んだのが正解で、トラフィックの中でのハンドリングはとても良いものになっていました。ただ、単独でのスピードが今ひとつ伸び切らなかったのと、一対一の勝負になった時が良い状態ではなかったため、最後にウェルドンにパスされてしまいました。今日は最初から最後までミスなく戦えたし、後方スタートから上位でフィニッシュすることもできました。こういうレースをこれからは増やしていかなければならないし、次のレースからはずっとこういうレースを戦えるようになりたいと思います」
■ロジャー安川(ドレイヤー&レインボールド・レーシング) 15位
「レース序盤のマシンはとてもハンドリングが良く、トップ10は充分に狙えると感じていました。しかし、中盤からアンダーステアがどんどん大きくなってきたのと、組んだギア比があまり良くなかったためにリスタート時やピットアウトからの加速で良くない症状が出ていて、ポジションを保ち続けることができませんでした。トップグループのドラフティングから離されてしまってからは、イエローフラッグが出るのを期待していましたが、その通りにはなりませんでしたね。今回は何とか完走をすることができたので、次のレースからはさらにアグレッシブに走り、早く今年初のトップ10フィニッシュを達成したいと思います」
■ロバート・クラーク: HPD社長
「今日のレース結果は我々の期待していたものではないが、エンジンのパフォーマンスで負けていたのではなかった。レースは非常にエキサイティングなものとなり、ピットストップのタイミングがチームによって異なるなど、興味深い内容にもなっていた。トーマス・シェクターとPanther Racingがマシンを最高の状態に仕上げ、レースを通して速さを保ち続けていた。今日勝てなかった理由は幾つかある。トラフィックの中で速くても、単独で遅い。あるいは、その逆のパターンもHonda Indy V-8勢にはあった。どちらの状況でも速さを見せるマシンに仕上げていたチーム、そしてドライバーが勝利を手にした。シボレーは燃費でも印象的な進歩を見せているが、依然として我々が燃費性能ではトップを保っている。次戦リッチモンドはハンドリングが重要なコースで、チームの作戦力も結果に大きく関わってくる。Honda Indy V-8を使うチームが、ハンドリングに優れたマシンを作り上げ、作戦でもアドバンテージを獲得する戦いをしてくれることを期待する」