INDY CAR

●インディ・カー・シリーズ第3戦セント・ピーターズバーグ【初日】カストロネベスがトップ・タイムをマーク、松浦は8位、安川18位

<US-RACING>
注目の初ストリート・コースの初日、午前、午後ともにカストロネベスがトップに立ち、トヨタ・ダラーラが好スタートを切る。2位は1月のロード・コース・テストでトップだったフランキッティ、3位がチャンピオンのカナーンと、ホンダ・ダラーラが続く。日本勢は松浦がインディ・カーで初のストリートであるにもかかわらず8位。一方、安川は午前中にクラッシュを喫して午後に走行できず、18位に終わった。
●プラクティス1:カストロネベスのトップで幕を開けた初ストリート
10年目のシーズンで、初めてオーバル以外のコースを舞台にすることになったIRL。第3戦セント・ピーターズバーグは、2003年にCARTが開幕戦を行ったストリート・コースだ。そのデザインは空港の滑走路と市街地を組み合わせたユニークなもので、全長は2.88キロ。2年前のCART開催時とほぼ同じレイアウトであり、昨年チャンピオンとなったボウデイがデビューレースでポール・ポジションを獲得した。その際のチャンプ・カーのタイムは60.928秒だが、果たしてインディ・カーではどのようなタイムとなるだろう。
気温27度、湿度61パーセントと蒸し暑いコンディションで、午前10時32分から始まった最初のプラクティス。カストロネベスが真っ先にコースインし、IRLで初めて公式にストリートを走ったドライバーとなった。その12分後、フォイトが真っ先にタイヤ・バリアに接触し、初めてコーションを出したドライバーとなる。まだスリッピーな序盤のストリートに戸惑うドライバーが多く、ホーニッシュJr.、カーペンターらが次々とスピン。安川やシェクター、ブリスコーも続き、チャンプ・カー未経験者がコーションの原因を作っていく。
ほぼ2時間に渡って行われたセッションで、トップ・タイムはカストロネベスの63.8308秒。1月のホームステッドのロード・コース・テストでトップだったフランキッティが2位(64.1698秒)で続き、3位はチームメイト、チャンピオンのカナーン(64.2599秒)が入った。チャンプ・カー経験者が軒並み上位に進出した中で、南米F3チャンピオンのメイラ画4位に入り、大きな注目を集める。
●プラクティス2:またもカストロネベスがトップを堅持
午後2時25分から始まった第2プラクティスは、午前のセッションで下位だったグループ1からスタートし、続いて上位の第2グループと二つに分けて30分ずつ行われた。このセッションでもトップ3は変わらず、カストロネベス、フランキッティ、カナーンの順。4番手にはF1のテスト経験を持つマニングが入り、メイラは5番手となった。総合ではカストロネベスの63.0836秒を先頭に、フランキッティの63.1503秒とこの2台の差はほとんどないが、フランキティとカナーンは約コンマ6秒の差がある。
トヨタが大健闘して初日のトップ・タイムとなり、他にトップ10中4位と7位、10位と4台が入った。一方、大本命とされていたホンダは2位と3位、5位、6位、8位とトップ10中最大となる5台が進出。シボレーは先輩のシェクターを上回ったエンゲが9位と、1台だけがトップ10入り。シャシーではロードコースでの経験が豊富なダラーラがトップ3を占めたが、パノスも4位と5位に入っている。
日本勢は松浦が朝のプラクティスで10位(65.0161秒)に入り、午後のセッションではタイヤ・ラバーが乗ってよりコンディションが良くなる第2グループで走行することになった。このセッションで64秒台に入れる64.0897秒をマークした松浦は、総合8位とトップ10入りを果たす。片や、午前中に最終コーナー直前のシケインでスピンを喫した安川は、マシン後部にダメージを負ってしまう。修復するために午後のセッションは走行しないことになり、午前中の66.2030秒で総合18位に終わった。