<DREYER & REINBOLD Racing>
3月20日(日) アリゾナ州フェニックス
3月4日に、ツインリンクもてぎで行なわれるBRIDGESTONE INDY JAPAN 300mileとインディアナポリス・モーター・スピードウェイでの第89回インディアナポリス500マイル・レースに参戦することを発表したジェフ・バックナム(ドレイヤー&レインボールド・レーシング)が、IRLインディカー・シリーズのルーキーに課されるテストを受けて、無事これをパスをした。今回、ルーキー・テストを行なったのは、シリーズ第2戦が行なわれた翌日のフェニックス・インターナショナル・レースウェイ(アリゾナ州フェニックス)。第2戦のレースウィークエンドは天候不良であったフェニックスもこの日は朝から青空が広がる好天。ターン1側から吹く風が強かったものの絶好のテスト日和となった。今回バックナムは、同チームのロジャー安川のNo.24のマシンを借りて、テストに臨んだ。もともとの予定では、開幕戦のマイアミ決勝後にこのテストを行なう予定であったが、マイアミの決勝でクラッシュに巻き込まれたため、急きょこの日に変更になったのである。バックナムは、前日セブリングで行なわれたアメリカン・ルマン・シリーズ開幕戦、セブリング12時間レースに参戦し、見事P2クラスで優勝。この日はセブリングからフェニックスへ直接入るという強行スケジュールとなった。
前日の第2戦決勝では、安川のマシンに不調が見られたため、このテストでは安川も加わって、マシンのセットアップを行なうこととなり、午前中に安川がマシンを走らせ、セットし、バックナムの到着を待ってテストを行なうこととなった。
昼過ぎ到着したバックナムは、まずシート合わせを行ない、乗用車でコースのチェックを入念に行なった。まず、今回のテストの試験官であるIRLインディカー・シリーズ・テクニカル・マネージャーのケビン・ブランチは、午前中のロジャーの状態を確認し、1周21.5秒から23秒で走ること、というテストの課題を与えた。
1ラップを23〜22.5秒/22.5〜22秒/22〜21.5秒という3段階で各10周ずつ走るという課題を見事クリアしたバックナム。その後はフリー走行を続け、ターンでのライン取り、全周にわたってどのように走行しているのか、その走りの状態を試験官がコース各所で確認するという課題においても、問題なく走行を重ね、風が弱くなった夕方にはロジャーの出したタイムをも上回る速さまで見せた。
走行後、バックナムは「テストはとても楽しかった。インディカーに乗るのは初めてだったが、フェニックスはよく知っているコースで、ターン1-2が難しいこともわかっていたし、以前フォーミュラ・マツダに乗っていたこともあって、インディカーを理解するのにもそんなに時間は取らなかったよ。フォーミュラという乗り物自体はそれほど変わらないものだからね。ただ、インディカーは大きくて重たくて、すごくGが掛かることを実感したよ。今回のマシンはロジャーがセットアップしてくれたんだけど、ほんの少しアンダーステアに振ってあって、初心者にはとても乗りやすいマシンにセットされていた。彼にも感謝するよ。テスト自体は簡単なものだったけれど、最後に練習を行なったピットストップは難しかった。ピットに入るのも、ピットを出るのも難しい。レースの時にがんばらないと…」とコメントした。