<TOYOTA>
IRLインディカー・シリーズ第2戦の決勝レースが3月19日(土)、米アリゾナ州フェニックス近郊にあるフェニックス・インターナショナル・レースウェイで行われた。灼熱の地として有名なフェニックスだが、前日の予選日から雲に覆われ、決勝日には時折小雨が落ちる予想外の天候に見舞われた。気温も17度まで冷え込んだものの、午後1時過ぎに決勝レースはスタート。200周200マイルの戦いの火蓋が切って落とされた。レースは、トヨタ勢最上位の予選3番手と6番手からスタートしたペンスキーの2台が序盤からトップ争いを展開。1回目のイエローコーション時にピットストップする作戦も的中し、80周目過ぎには1−2態勢を築くことに成功。中盤、一時は、ライバル勢に逆転されるものの、トヨタエンジンが抜群の燃費性能を発揮して、終盤にはS.ホーニッシュJr.がトップを奪取。
ラスト2周の再スタートでもサイド・バイ・サイドの攻防でトップを守りチェッカー。2位にも同僚のH.カストロネベスが入り、今シーズン初の優勝を1−2フィニッシュというトヨタエンジンの完全制覇で締めくくった。
期待のR.ブリスコは序盤にフロントウイングを破損、また、中盤113周目にはウォールにマシンをヒット、惜しくもリタイアとなった。
S.ホーニッシュ・Jr.(チーム・ペンスキー)のコメント:
最後の再スタートでは、自分のレーンをキープしただけだ。第1ターンでアウト側から抜くのが難しいことはわかっていたから、D.フランキッティ(ホンダ)がアウトサイドにラインを取った時に、チャンスを感じた。結果としてこれが勝因だと思う。チームのピットストップも完璧で、クルーは本当に素晴らしい仕事をしてくれた。もちろんこの優勝は嬉しいが、大事なのは今シーズンを戦い抜きチャンピオンシップを獲得すること。今後もコンスタントに成績を残すように頑張る。
竹内一雄(TMS副社長)のコメント:
この優勝は本当に嬉しい。特に最後のバトルは手に汗握ったが、ドライバーが頑張ってくれた。ペンスキーのチーム戦略がこの勝利の大きな要因だが、一番は燃費でライバル勢より勝ったことだと思う。TRD-USAのファクトリーでスタッフが一丸となってエンジン開発を続けてきた甲斐があった。まだまだやるべきことは多いが、今日は優勝を素直に喜びたい。