INDY CAR

●インディ・カー・シリーズ開幕戦 ホームステッド【決勝日】 ウエルドンが圧倒的な走りで優勝、日本人は大健闘するもともにリタイア

<US-RACING>
快晴のホームステッドで行われた決勝。序盤は松浦が3番手までポジションを上げ、その後安川と白熱の8位争いを展開する。飛び出した安川がトップグループに追い着き、5位のポジションをかけてカナーンと抜きつ抜かれつの見応えあるバトルを披露。松浦も6位までポジションを上げたが、痛恨のクラッシュでともにリタイアに終わる。レースは200周中158周をリードしたウエルドンが圧勝した。
【ラップ・バイ・ラップ・レポート】
・レースは1.5マイルのオーバルコースを200周、計300マイル。
・ピット・ロードの制限速度は時速60マイル。
・車列がフラッグスタンドを3回通過する時点でグリーン・フラッグが振られレースはスタート。
・インディ500を三度制したジョニー・ラザフォードが、ペースカーのシボレーSSRを運転する。
・今回の割り当てられる燃料は135マイル。
午後2時、気温27度/湿度56%、西の風19m、所々に雲。ファイアストンのエンジニアによれば、路面温度は46度。
午後2時15分、今大会のグランドマーシャルであるプロボクサーのロイ・ジョーンズにより、エンジン始動の号令が掛けられる。
Lap1:グリーンフラッグでレース開始。シェクターがリードを保ちターン1へ。コントロールラインを通過する時点でメイラが0.252秒の差でトップへ。エンゲがピットロードへ
Lap7:シェクターがメイラに0.0721秒のリードを保つ。
Lap10 :シェクターがメイラに0.0754秒のリードを保つ
Lap13 :イエロー/フランキッティのマシンから白煙が上がる。
Lap16 :リーダー達が給油と4本のタイヤ交換の為、ピットロードへ。ディクソンがトップでピットを飛び出す。ハータがピットインせずレースをリード。カーパンティエとカナーンはフロントウィングの調整をする。松浦は給油だけ。
Lap18 :グリーン/ハータがリードを保ちターン1へ。シェクターが白線より内側を走行。
Lap25 :ウェルドンがハータに0.2466秒のリードを保つ。
Lap30 :ウェルドンがハータに0.2914秒のリードを保つ。
Lap32 :イエロー/フロント・ストレッチにデブリー。
Lap35 :リーダー達が給油と4本のタイヤ交換の為、ピットロードへ。カストロネベスが真っ先にピットから飛び出す。ホーニッシュJr.は給油だけ。
Lap39 :グリーン/カーパンティエがリードを保ちターン1へ。これは彼のインディーカーシリーズ初のリードラップとなる。
Lap41 :イエロー/ターン1にデブリー。
Lap45 :グリーン/カナーンがリードを保ちターン1へ。カストロネベスがターン2でアウトからカナーンをパス。
Lap50 :カストロネベスがウェルドンに0.0424秒のリードを保つ。
Lap60 :ウェルドンがカストロネベスに0.1353秒のリードを保つ。
Lap63 :イエロー/ブリスコーがスピン、ターン4のセイファーバリアーにマシンの後ろ側からコンタクト。車体後部が大きく破損。ブリスコーはデルファイ・IRL・セーフティ・チームの助けを借りることなく自力でマシンを降りる。
Lap65 :リーダー達が給油と4本のタイヤ交換の為にピットロードへ。ライスとカナーンは、ウィング調整もする。ハータは給油のみ。カストロネベスが真っ先にピットから飛び出す。
Lap70 :グリーンフラッグ
Lap75 :ウェルドンがカストロネベスに0.7754秒のリードを保つ。
Lap80 :ウェルドンがシェクターに1.3178秒のリードを保つ。
Lap85 :ウェルドンがシェクターに1.1168秒のリードを保つ。
Lap90 :ウェルドンがシェクターに0.9777秒のリードを保つ。
Lap92 :イエロー/ライスのマシンから白煙が上がる。
メディカル・アップデイト:
IRLの医療サービスのシニアディレクター、ドクター・ヘンリー・ボックによると、
ブリスコーはインフィールドにあるケア・センターでの診断を終え、再びドライブを許される。
ライアン・ブリスコーのコメント :
とても良い走りでレースを楽しんでいたんだ。スムーズなピットストップでポジションを上げ、そこからいい感じで出て行ったんだけどね。不運にも、多分経験不足からターン3のにいた集団のエアポケットに入ってしまい、リアが外に滑った、それでおしまいさ。
Lap94:リーダー達が給油と4本のタイヤ交換の為にピットロードへ。ウェルドンが真っ先にピットから飛び出す。メイラは給油のみ。カーパンンティエはウィングアジャストも行う。
Lap99 :グリーン/ウェルドンがリードを保ちターン1へ。
Lap105 :ウェルドンがカストロネベスに0.6436秒のリードを保つ。
Lap110 :ウェルドンがカストロネベスに0.9406秒のリードを保つ。
Lap115 :ウェルドンがカストロネベスに1.4040秒のリードを保つ。
Lap121 :ウェルドンがカストロネベスに1.6798秒のリードを保つ。
トーマス・エンゲのコメント :
5速ギアを保って走行していた時、バックスストレッチで失速したんだ。我々は、ロックスター(スポンサー)マシンでとても良い金曜日と土曜日を過ごせた。そしてシボレーは頻繁に先頭集団で走るほど性能向上した。レースにはこんな日もあるさ、また戻ってくるよ。
Lap130 :ウェルドンがカストロネベスに2.2836秒のリードを保つ。
ダリオ・フランキッティのコメント :
ターン4で少しワーニングがあったが、ターン1に入る時には消えていた。とても失望したよ。スタート時には少しアンバランスだったが、最初のピットストップまで直す事は出来なかった。
Lap136 :ウェルドンがシェクターに2.4446秒のリードを保つ。
Lap145 :ハータが給油と4本のタイヤ交換の為にピットへ。マシンは出口でストールする。
Lap146 :メイラが給油と4本のタイヤ交換の為にピットへ。
Lap147 :シェクターとパトリックが給油と4本のタイヤ交換の為にピットへ。
Lap148 :カーパンティエとディクソンが給油と4本のタイヤ交換の為にピットへ。
Lap149 :ウェルドンと松浦が給油と4本のタイヤ交換の為にピットへ。
Lap150 :ホーニッシュJr.とカナーン、シャープが給油と4本のタイヤ交換の為ピットへ。
バディー・ライスのコメント :
少し煙りが出るのが見えたが、その時点では何だか判らなかった。今週調べてみないとならない。何が問題だったのか思い当たるところがない。ピットストップ毎にマシンは良くなってきて、レース後半にはセットアップはとても良くなり、そのまま先頭集団に追いつけると思った。今週全てのマシンの中で最高のマシンではなかったが、徐々に良くなりつつあり、走りきれていれば5−6番手でトップを見据え、最後にはラストスパートでトップを狙えただろう。マシンが良くなってきただけにとても残念だ。ショップにマシンを持ち帰り(次戦)フェニックスの準備に入らなければ。自分に取ってホームレースだから、良いところを見せないとね。今日は17戦の内の1戦に過ぎないから、次に備える。
Lap152 :イエロー/ターン4の芝生火災。
Lap159 :グリーン/ウェルドンがリードを保ちターン1へ。先頭集団の後ろで イエロー/ターン1で多重クラッシュ、松浦、パトリック、カーペンター、シェクター、シャープ、ハータ、ディクソン、安川が。
Lap169 :メイラが給油と4本のタイヤ交換でピットへ。
メディカル・アップデイト:
IRLの医療サービスのシニアディレクター、ドクター・ヘンリー・ボックによると、シャープ、ディクソン、安川、松浦、カーペンター、ハータ、シェクターはインフィールドにあるケア・センターでの診断を終え、再びドライブを許される。
Lap176 :グリーン/ウェルドンがホーニッシュJr.を抑えてリードでターン1へ。
Lap181 :ウェルドンがホーニッシュJr.に0.1546秒のリードを保つ。
Lap185 :ウェルドンがホーニッシュJr.に1.2290秒のリードを保つ。
Lap195 :ウェルドンがホーニッシュJr.に2.6923秒のリードを保つ。
Lap199:ホワイト/ウエルドンがホーニッシュに3.4487秒のリードを保つ。
Lap200:チェッカー/ウェルドンが3.6936秒の差でホーニッシュJr.をくだし、トヨタ・インディ300を制する。
メディカル・アップデイト:
IRLの医療サービスのシニアディレクター、ドクター・ヘンリー・ボックによると、パトリックはケンドールにあるバプティスト病院に脳震盪の検査の為搬送された。その後のメディカル・アップデイトはおって公表される。
【トヨタINDY300ポスト・レースノート】
・今回の勝利はダン・ウェルドンのインディ・カー・シリーズでのキャリアで4度目の勝利。彼の最後の勝利は2004年のナザレス。
・今回の勝利はアンドレッティ・グリーン・レーシングの11回目の優勝。最後の勝利は2004年ナザレスでのダン・ウェルドンによるもの。
・サム・ホーニッシュJr.の2位は、5回のホームステッドでのレースの内4番目のトップ2フィニッシュ。
・パトリック・カーパンティエは、インディ・カー・シリーズのデビュー戦で7位を飾った。
・A.J.フォイトIVの9位は、彼のインディ・カー・シリーズ参戦で最高位である。
・インディ・カー・シリーズデビューを飾ったポール・ダナの10位は、ボンバルディエ・ルーキー・オブ・ザ・イヤー候補者として最高位。
優勝したD.ウェルドンのコメント :
結構タフなレースだったが、頑張ってくれたチームにとっても最高の結果を残せた。今日の接戦を見れば判ると思うが、今季は険しいシーズンになるだろう。なにはともあれ今日の優勝で、激戦が予想される17戦のシーズンの幕開けとして良い滑り出しが出来、とっても嬉しいよ。
2位入賞のT.カナーンのコメント:
(S.ホーニッシュJr.を)なかなかパス出来なかった。レースだから仕方ないけど、彼のマシンの方が速かったからね。でも彼が一瞬躊躇した隙にパスする機会を得たんだ。我々は、もっと速いマシンに仕上げる努力をしないとダメだね。
3位入賞のS.ホーニッシュJr.のコメント :
我々としては今日のマシンはそれほど速く走らせる事が出来なかった。しかし、トラフィックの中では良く走った。いつだって勝ちたいんだ。リスタートのとき、必要な事、右側に留まった。彼の後ろに着いた時にはアンダーが少しでた。良い車だったよ、コースのどのラインでも走れたからね、ただ少しだけ速さが足りなかった。