シカゴランド・スピードウェイでのIRLインディカー・シリーズのレースは、一昨年は0.0024秒、昨年は0.0099秒という僅差でウイナーが決している。昨年のレースでは、トップ3が横一線でゴールへと雪崩れ込み、3人の差が0.01秒しかなかったほどだ。IRLインディカー・シリーズのトレードマークである"クロースフィニッシュ"が頻繁に実現されるコースに初挑戦する松浦孝亮は、エキサイティングなバトルの末に満足のいく結果を手にしようと、チームとともに全力を投入した。
■日時：9月12日(決勝)
■開催地：イリノイ州ジョリエット
■サーキット：シカゴランド・スピードウェイ
■天候/気温：晴れ/26℃
シカゴランド・スピードウェイでのIRLインディカー・シリーズのレースは、一昨年は0.0024秒、昨年は0.0099秒という僅差でウイナーが決している。昨年のレースでは、トップ3が横一線でゴールへと雪崩れ込み、3人の差が0.01秒しかなかったほどだ。IRLインディカー・シリーズのトレードマークである"クロースフィニッシュ"が頻繁に実現されるコースに初挑戦する松浦孝亮は、エキサイティングなバトルの末に満足のいく結果を手にしようと、チームとともに全力を投入した。
アメリカで3番目に大きな都市であるシカゴの郊外ジョリエットにあるシカゴランド・スピードウェイは、全長が1.5マイルで、18度と急なバンク角を持つハイスピードオーバルだ。バンクの傾斜が大きいことから、2台、3台が並んだままコーナリングをすることが可能で、ドラフティングを使い合いながらのオープンホイール・バトルは本当にスリリングだ。今年からIRLインディカー・シリーズに参戦している松浦はここまで接近戦を大いに楽しんできており、その中でポジションを上げ、上位でフィニッシュするためのノウハウを素早く身につけてきた。土曜日に行われた予選ではスピードが伸び悩み、松浦はパナソニックARTA/パノスGフォース・Hondaを17番グリッドにつけるにとどまったが、それはプラクティスから決勝用セッティングに専念していたためで、ファイナルプラクティスで松浦は4番手のタイムをマーク。レースセッティングはまずまず納得のいく仕上りであることを確認していた。
レース序盤のパナソニックARTA/パノスGフォース・Hondaはハンドリングがアンダーステア傾向にあったが、松浦は燃費の良い走行を心がけ、出場22台中で最も長い56周を走行した。一時はトップに浮上し、ピットストップ後も13位で復帰。レース序盤の戦いは20位前後と苦しいものだったが、ここでポジションをアップさせることに成功した。しかし、終盤に向けて順位をさらに上げていこうという112周目、松浦のマシンは突如スローダウン。エンジンにトラブルが発生し、ピットへと向かった。このタイミングでタウンゼント・ベルのクラッシュによるフルコース・コーションになった。しかし、トラブルが発生したと考えられるパーツを交換しても松浦のエンジンの調子は回復せず、リタイアを喫した。
●松浦孝亮
「最後まで走ればトップ6には入れていたと思う、残り2戦で勝つために全力を尽くしたい」
「200周のレースを戦い切れることを楽しみにしていました。最後まで戦うことができれば、悪くともトップ6には入れるマシンになっていたと思います。ドラフティングの中でも安定していましたし、燃費も非常に良い数字が出ていました。序盤にプッシュする必要はないので、燃費をセーブした走りを続けていました。上位に行くのはレースの半分の100周を越えてからでいいと考えていましたが、さぁこれからというところでトラブルが出てしまい、本当に残念です。今回はエイドリアン・フェルナンデスが優勝しましたが、彼は僕より後ろを走っていたはずです。マシンは同じものだし、残り2戦ではぜひとも僕の方が勝ちたい。そのために全力を出したいと思います」
●鈴木亜久里 チーム代表
「自分たちの戦い方は決して悪くなかった、タイミングさえ合えばいい結果がつかめるはず」
「今日は最初から燃料を絞って走ったので、結構燃料をセーブできていたと思う。1スティント目はいちばん長く走ることができたし、そういう部分では結構堅いレースを戦っていた。レースの前半に攻める必要はないからね。一つのパック（先頭集団）にさえ入っていればいい。ところが「これからレースだ」というところでマシンが壊れてしまった。孝亮には可哀想なことをした。燃費をセーブする走りをしていれば、最後に楽になる。今日の自分たちの戦い方は決して悪くなかったと思う。エイドリアンのクルマは速かったし、非常にいいレースをしていた。彼自身も落ち着いていたし、よく考えてレースやっていた。すごく頭のいいドライバーだ。彼と我々は使ってる物が同じなので、今のところはなかなか合わないが、タイミングさえ合えば上位でゴールできるはず。パイクスピークでのクラッシュから流れが悪くなっているが、次のレースまでには少し時間があるので、どう巻き返すか考えたいと思う。チームは一生懸命やってくれてるし、努力もしてるので、タイミングが合えばいい結果がつかめるはずだ」
●トム・アンダーソン マネージング・ディレクター
「コウスケはスマートに戦い、辛抱強く走っていた、これからという時点でトラブルが発生したことは非常に残念だ」
「コウスケの戦いぶりはとても良く、スマートなレースを見せていた。スタート直後から燃費セーブを心がけ、いちばん最後にピットに入ってきたほどだった。それにコウスケは辛抱強く走っていたよ。それだけにメカニカルトラブルが出てしまったのは非常に残念だ。我々にしてみれば、まだレースが始まっていないとも言える時点でのトラブル発生だった。次のフォンタナでは、ケンタッキーでの4位を上回る成績を残すべく全力を挙げる」
スーパーアグリ・フェルナンデス・レーシング公式ウェブサイト
www.superaguri-fernandez.jp
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