Keita Kawai

ガレージキット攻略チャンプ・カー編〜本塗装2〜

画像

前回は白を塗り終え、フォーサイスの特徴である水色を重ねていきます。一口に水色といっても、スカイブルー、ライトブルー、フレンチブルーなど、その色合いはさまざまで、その中でどれを選ぶか、または混ぜ合わせて作るかというのかがとても重要なわけです。もちろん実車が使っている塗料が手に入れば一番いいのですが、そういった機会に恵まれることは少ないと思います。
また、多くのレーシングカーはテレビや雑誌媒体に映ることを前提にやや明るめに塗装されているため、我々がテレビや雑誌で認識している色と、現場で見る色とでは相違が出てくるはずです。実車の色はそれでホンモノなのは間違いないですが、TVや雑誌で見る色もチームやスポンサーが意図する色なので、それもまたホンモノなわけです。一概にどちらが正しいとは言いがたいですね。
現場へ行っても光の加減や見る角度によって色合いが違って見えますし、カメラの設定によってもかなり左右されてきます。以上のことを踏まえると、結局最後は自分の好みということになってくるでしょう。実車に近づけることも模型作りの大きなポイントですが、厳密に実車の色にこだわらず、自分の思い描いているイメージの色を塗るというのも一つの考え方です。

画像

今回は残念ながら実車を見ることが出来ませんので、用意した資料をもとに調色し、どの色が良いか選択しました。下地の色や、混ぜ合わせる割合を変えつつ試行錯誤した結果、Mr.カラーのスカイ・ブルーと、同じくMr.カラーのクリア・ブルーを1:1の割合で混ぜ合わせたもの使いました。

画像

さて、ここからが本番の塗り分けになるのですが、フリーハンドでできるほどの腕はありませんので、マスキング・テープを使って塗り分けラインを作成します。

画像

資料を見ながら大体の位置を把握。後で貼るデカールとの兼ね合いもありますので、カラーコピーしたデカールも目安にしながらマスキング・テープを貼り付けていきます。こういったガイドがあれば、大きく間違うことはないはずです。

画像

ポイントとしては隙間から塗料が流れ込まないように、しっかりと密着させることです。写真のようなテープの貼り重ねがある部分は流れ込みやすいので細心の注意が必要になります。もちろん多少のはみ出しは修正可能ですが、大きくはみ出すと修正が難しく、また精神的なダメージも大きいので気をつけたいところですね。

画像

場所によってはマスキングゾルを使うのもオススメです。どんなところにもしっかりなじんでくれますし、ちょっとした隙間も埋めてくれます。とくにこのマスキングゾルNEOは、カッターで切って不要な部分を簡単にはがせる優れものです。

画像

マスキングする部分をすべて覆ったあと、最終チェックして色を重ねます。要領は白を塗ったときと同じで、希釈した塗料を一定の方向に吹いていきます。

画像

塗り上げたら乾燥を待ってマスキング・テープを剥がしていきます。塗料がはみ出ていないか、緊張の瞬間です。テープは剥がしたい方向へゆっくりと引くように剥がしていきます。上方向へ引っ張ると塗料が剥離するという最悪の事態に陥る恐れがありますので、くれぐれも慎重に。

画像

多少のはみ出しはありますが、まぁ、これくらいは仕方ないですね。

画像

細かいはみ出しは1500番くらいの耐水ペーパーで均していくのですが、ここで水色を塗る前にクリアを塗った効果が出てきます。白の上に直接水色をのせてしまうと、はみ出しを修正するために白の塗膜を削らなくてはいけませんが、クリアを塗っていたおかげで白の塗膜を傷つけずに済みます。これで割りとシャープな仕上がりになりました。デカールに隠れてしまう部分は無視してかまわないですね。

画像

だんだんらしくなってきました。次回はデカール貼りです。
バック・ナンバーはこちら
・https://us-racing.net/modules/weblog1/details.php?blog_id=64
・https://us-racing.net/modules/weblog1/details.php?blog_id=67
・https://us-racing.net/modules/weblog1/details.php?blog_id=69
・https://us-racing.net/modules/weblog1/details.php?blog_id=78
・https://us-racing.net/modules/weblog1/details.php?blog_id=81