気がつけばインディカーシリーズはブラジル、セントピーターズバーグと終了しました。2戦ともなんだか雨が絡んだ週末となりましたね。サンパウロではレース中に降り出した豪雨のため赤旗中断。幸い雨はすぐ止んで無事レースは終了したからよかったものの、セントピーターズバーグに関しては決勝日にサンダーストームが来て順延になりましたからね。
ストリート・コースでの順延なんて前代未聞ですよ。オーバルは雨降ったら走行ができないんだから順延しても諦めがつくって話ですが、まさか市街地でこんなことになるとは。まぁ、今回のサンダーストームは結構な勢いだったからね、確かにあの時間帯にはできませんでしたよ。タイミングが悪かったといえばそれまでですが、飛行機の変更やらで何かと出費も手間もかかりました。
でもね、翌日は雨が止み、関係者もファンもみんな濡れずに済んだし、レースは面白かったし、終わりよければすべて良しって感じではありました。次戦の初開催となるバーバー・モータースポーツ・パークでの週末は天候のトラブルなく無事に終ればいいなぁと思います。
昨年、初めてバーバーで行われたインディカーのオープンテストは3月末でした。コースの敷地内にはなぜか桜の木が植えてあり、ちょうどそれらが満開で日本のような雰囲気でした。今年の2月末に行われたオープンテスト時は、異常気象だったためか極寒だったのでね、その影響で今年の開花がずれ込んで遅咲きの桜が来週の開催時に見られたらいいなぁと思う今日この頃です。日本はちょうどお花見シーズンなんでしょうね。
さてさて、近況はこの辺で2年目のスイス旅情はいよいよ“ジェドー”へと向かいますよ。
−レマン湖の噴水−
腹ごしらえも済み、レマン湖への行き方も把握した僕はホテル近くのバス停留所へと向かい、空港から来たグリーンのマーク“10”のバスに飛び乗りました。10分ほど走ったバスは乗り換え地となる“Lion”という停留所に停車。ここでレマン湖の湖畔へと向かうブルーのマーク“6”のバスを待ちます。
やっとブルーの“6”がやってきて、それに乗って停留所を3つほど過ぎるとレマン湖の入り江を横断する橋というか道路に差し掛かりました。すると、あっけなく“ジェドー”はバスの窓ガラス越しに高々と湖水を上空に噴き上げています。
今日、噴水していることは確認できました。それじゃぁ、近くまで行ってみるべと、湖畔の停留所に停まったバスから降り、“ジェドー”を目指し、歩き始めました。
ここで必ず注意しなければいけないことがあります。ズボンの後ポケットに入れていた財布を前ポケットに入れ替えました。昨年はこの湖畔でスリにあったのでね(なんとか財布はもどってきましたが。その内容はこちら)、それ以来、人が集まるところ、観光地、怪しいところ、お金を使いすぎて困ってしまうような危険なところ(ショッピングモール、カジノなど)で財布は前ポケットというルールを自分で決めましたよ。
徐々に“ジェドー”に近づくにつれ、吹き上がる湖水のようにテンションも上がっていきます。その途中、こんな標識を発見。フランス語? がまったく分からない僕が読むと「インターデクションで、サウターえと、で、ナガー」って感じになってしまいますが、読み方もぜんぜん違うのでしょうね。まぁ、万国の人が見ても分かりやすいように絵で書いてあるとおり、泳いじゃダメってことでしょう。“スリに注意!”的な標識もあった方がいいですよ。
もうね、噴水していることが分かり、財布もしっかりスボンの前ポケットに入っていれば、2回目の湖畔ということもあって多少、ゆとりがでてきます。昨年は初めてで余裕というものがなく、きょろきょろしながら撮影しては歩くといったいかにも観光客って感じでした(今回もそんなに変わりませんが)。
そんなに急いで行かなくても“ジェドー”は逃げないし、その雄大な姿を眺めながらとても有意義な湖畔探索です。ちょっとした案内版にも目が留まります。レマン湖にはこんなにもたくさんの鳥さんがやってくるとは知りませんでした。まぁ、あまり見分けはつきませんが。
船着場に浮かぶたくさんのボート越しに“ジェドー”を見ながらぼーとしているとね、白鳥も疲れるとスワンのかなぁ、とか、どうでもいいダジャレーまで次々と浮かんできます。
寄り道をしながらも、とうとう“ジェドー”への入り口にたどり着きました。案内板には噴水の詳細が書かれています。なにやら毎秒500リットルの水が吹き上がり、地上140メートルまでに達するそうです。ノズルから出るときの水の速度はなんと200キロメートル。驚きですね。
さぁ、いよいよ、“ジェドー”へと続く昨年も来た道を進みます。その道には柵とかはないので油断すると落ちちゃいますから、人とすれ違うときはお互いに細心の注意が必要だなって思っていたら、キャリーケースを引きずってくる女性もいてね、なんかツワモノがいるなって思いながら、すれ違いざまに「スリには注意してね」と、心の中でツイッターです。
徐々に噴水の音が大きくなり、近づけばちかづくほど、その上空に噴き上がって落ちてくる水滴が僕を濡らします。目の前はメガネについた水滴で見えずらくなっていきますが、なんとか毎秒500リットル、200キロのスピードで轟音と一緒に140メートルまで噴き上がるその噴水口に到着しました。
なんか凄いです。圧倒的な噴水です。例えるなら、レマン湖が大きな漏斗だとして、その最深部にこの噴水口と同じくらいのね、穴を開けたら飛び出してくる水のような勢いとでもいいましょうか。
もう、ここまで来たら誰もスリなんかしないでしょうから、吹き上がる水滴に濡れながらも“ジェドー”を撮影。そんなことをしていたら、その姿を見かねた観光とはおおよそ思えないランニング中のような格好の男性に「写真撮ってあげようか?」なんていわれてね。もちろん、警戒はしたのですが、ここだったら逃げようもねぇべと、お願いしてパチリ。
思わぬところで“ジェドー”と記念撮影ができましたよ。改めてこの写真を見ると、なんか笑顔が不自然で、こわばったその笑顔がスリへ対しての教訓を物語っています。
無事にカメラも返してもらえたし、その際に財布すられていないかも確認したし、「メルシー」と、ランニング姿の彼にお礼を言いました。去年は散々だったけど、今年はやっと“ジェドー”を見ることができて良かったなぁ、なんて思いながらね、その場をあとにしましたよ。
ジェドーへと続く道の入り口で動画も撮影してきたのでね、レマン湖畔周辺をご覧ください。ちょっと目が回るかもしれませんが、観光に来ていた子供達と鳥のさえずりが聞こえますよ。
次回は、昨年も行ったエーデルワイス・レストランでの新発見と新体験をお伝えしますよ。