Hiroyuki Saito

2009 SEMA SHOW – Page 1

最近、ロサンゼルス近郊もめっきり朝晩の冷え込みが厳しくなってきました。最低気温が10度前後なので今の東京とそれほど変わらないんじゃないでしょうか。カリフォルニアには確かインディアン・サマーがあったはずなのに、そういえばそれらしい暑さのぶり返しもなく11月も半ばになっていますよ。まぁ、それなりに朝晩だけはウインターな感じになりつつあるカリフォルニアではあります。
まぁ、それほど話題もない近況はこれくらいにして、先日初めて取材に行ってきたセマ・ショーについてお伝えしていきますよー。

−2010 Honda Accord Crosstour−

アメリカにいるので“セマ・ショー”って名前はよく聞いていました。ラスベガスのとても大きなコンベンションセンターでチューニングされているクルマやパーツ類がところセマしとディスプレイされている写真をホームページや雑誌なんかでよく見ていたのでね。そんな感じで内容に関してもなんとなくは知っていましたが、この時期はいつも日本に帰国していたのでまだ行ったことがなかったんです。

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今年はオート・ショーの取材もさせてもらっているし、インディカー・ドライバーも会場に来るっていう情報を仕入れたのでね、今後のためにも行ってみんべと朝4時30分頃、いつもオート・ショーでお世話になっているKさんと共に、カリフォルニアはトーランスからアメリカ最大の歓楽街ラスベガスを目指してクルマで出発したのでした。
約4時間のドライブを終え、受付を済まして向かったのは午前9時30分からプレス・コンファレンスが行われるホンダのブースです。インディカーなどが設置された会場でインディカーのエンジンを製作しているホンダ・パフォーマンス・ディベロップメント(HPD)の社長、エリック・バークマン氏のスピーチが始まりました。

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ホンダのモータースポーツ活動も2輪のWGPに参戦してから今年で50周年になるんですね。アメリカでインディカー・シリーズのエンジン・サプライヤーとしての今があるのもすべてはマン島T.T.レースに参戦したところから始まるんですよね。そのことをホンダのホームページにあるWGP参戦50周年記念冊子を読んでいたらとても感慨深くなり、コラムを書くのをここで中断。

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そろそろ書き始めないといつまでも終らないので、それでは進めますかって撮影した写真を改めて見ると、ブースにはCART参戦時代にマニュファクチャラーズ・タイトルを獲得したときのエンジンやチャンピオンを獲得したドライバーのヘルメットなどがディスプレイされていました。

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もちろんインディカーもエンジンと共に展示されていました(写真右奥)。また、ホンダがエンジンを供給することになったSCCAクラブ・レーシングのFFマシンの実車(デモンストレーション・カー)も展示されていましたよ(写真手前ね)。これまではフォーミュラー・フォードと呼ばれていたシリーズですね。1.5Lのホンダ・フォーミュラーFエンジンはフィットのエンジンがベースとなっていますよ。アメリカのオープン・フォーミュラー・カーのレースで入門カテゴリーとなるシリーズでもホンダがエンジンを供給することになったんですね。すばらしい。

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アフターパーツ系のショーですからブース内にはもちろん“無限MUGEN”仕様のアコードやフィットが展示されていましたよ。

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で、そのアコードはこれらのチューニングパーツ類で構成されているというボードがクルマのすぐ近くに展示されているんですね。セマ・ショーはこんな感じの見せ方なんでしょうね。

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ともあれ、ホンダの今回の注目車は、今年の11月20日にアメリカで販売がスタートする2010ホンダ・アコード・クロスツアーです。あ、もうすぐ販売開始だ。セダンの快適性とSUVの多彩な機能を組み合わせたアコード・クロスツアーはCUV(Crossover Utility Vehicle)と呼ばれるそうです。

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セダンよりも一回り大きなハッチバックの5ドアといった見た目は、ツーリング・ワゴンといった感じでもなく、かといってSUVまでの大きさでもないんですね。簡単に説明すればセダンとSUVの中間のクルマと言えばいいのでしょうか。今年ニューヨークで発表されたアキュラのZDXのようなスタイリッシュな感じがしますね。
個人的に重要なポイント、カーゴ・ルームにはゴルフバックが何個入るかだべって見ていると、なんとHPD社長のエリック・バークマン氏が自らこのクロスツアーのカーゴ・ルームについて説明してくれましたよ。

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全体的な広さです。やはりセダンのトランクルームよりもぜんぜん広いですが、SUVよりは若干狭いといった感じです。アクセサリーとしてカーゴ・ネットとカーゴ・トレイが置かれています。

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そのカーゴ・トレイをめくり上げると、さらに収納スペースが現れました。しかもそのスペースを形成しているボックスにはハンドルが付いていて、外に取り出すことが出来るんです。「キャンプに行ったとき、これに氷を入れて飲み物を冷やすことも出来るんだろう?」とバークマン氏。カーゴ・ルームの多機能にご満悦です。

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ボックスを元に戻してフロアの蓋を閉めようとすると、バークマン氏が「ちょっと待って」とその蓋をひっくり返して元の場所に置きました。するとプラスチックの部分が上になり、ボックス両サイドのフロア蓋の部分もひっくり返して入れ替えることによって全体がハード・フロアに大変身。カーゴ・ルームのフロアが傷つくような荷物のときでもこうすることによって一安心です。

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そして写真左側に写るレバーを引けば、後部シートが自動的に倒れます。ゴルフバックなどの長い荷物が横に入れられないとき、わざわざ後部座席まで行ってシートを倒さなくていいので便利ですね。
ひょんなことからアコード・クロスツアーのカーゴ・ルームをHPD社長バークマン氏自ら説明してもらいましたので、ぜひ、皆さんもご購入を検討していただければと思います。あ、日本では販売予定ないかも……ともあれ、ちょっと長めとなったセマ・ショーの第1話でした。
次回からは初めてのセマ・ショー探索をお伝えしますよ。