Hiroyuki Saito

フランス旅情 −それはまるでクローゼット−

ドアを開けて何に驚いたかというと、3人で泊まる予定の部屋だったのですが、アメリカでは考えられないほど狭い部屋だったんですね。大人が一人やっと寝られるほどの細いベッドが二つ、そしてその上を交差するように壁沿いにひとつのベッドが吊るされているのです。

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確かに3ベッドルームです。良く言えば空間をうまく利用した部屋ですが、荷物の置き場を捜すのに苦労するような狭さです。もし上のベッドに体格のいい人(僕が思うに100キロくらいが上限です)が寝たらベッドごと僕らの頭の上に落ちてきそうで、おちおち寝られないような仕組みになっています。
そういえば何年か前、CARTのヨーロッパ遠征でイギリスとドイツに行ったときもこんな感じの狭い部屋で細いベッドだったなぁと思い出しました。2段ベッドがある部屋ではなかったので今回の部屋には驚きましたよ。
基本的に部屋の大きさは何人だろうと変わらないのでしょうね。というのもひとりで泊まる場合は、その細いベッドをくっつけて普通のクイーンサイズベッドにはなり、十分な部屋の広さではあります。でも3人で一部屋という需要があったときに、ホテル側としては部屋を大きくすることはできないし、それじゃぁ、二段ベッドにすればいいんじゃね? って感じで取り付けたんでしょうね。見事です。
それはそれで実に理にかなっています。実際値段設定も人数ではなく、一部屋の価格なので利用者としてもかなり助かりますよ。ただアメリカから来た人たちはその部屋の狭さにすごく驚くことでしょうね。
昔、もてぎのレースに来たアメリカ人ジャーナリストがホテルの部屋の狭さをまるでクローゼットみたいだといっていた話を聞いたことがあります。そういった意味ではフランスのホテルも負けていません。まぁ、まともなホテルはそれなりの広さがあるのでしょうけどね。
ヨーロッパって体の大きな人たちが多いのに、部屋は結構狭いんです。大きな家が多いのかと思うとそうでもないし。街の中心地にいくと建物は横並びにつながっていて部屋自体も狭いようです。これくらいの部屋の広さがある意味自然なんでしょうね。
日本人サイズではありますが荷物もあるし、いい大人がこの狭い空間に3人もいること自体結構辛いなぁとは思いましたよ。でも今は一人だし、無事ついたことに安心したので、とりあえずホテル内探索に行きました。

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ホテルのロビーは結構広いのですが、部屋のサイズと同様なのかミニチュアのビリヤード台などがおいてあります。それと自動販売機があって、飲み物を始めサンドイッチといったものも入り口のすぐ脇で売っていました。
とても気に入ったのが日本のようなコーヒーの自動販売機。コインを入れると紙カップが自動的に下りてきて、挽きたてのコーヒーを入れてくれるのです。アメリカではこのようなコーヒーの自動販売機、見かけたことありませんね。
エスプレッソより少し料が多くて味が若干薄いといった感じがレギュラーサイズでした。これがまた多くも少なくもなく、味も濃すぎず薄すぎずといった感じで僕的には結構気に入りましたよ。
やっと落ち着いたと思ったらお腹が減ってきました。コーヒーを一気に飲み干し、地理状況もまったく分からないまま、まぁ何とかなるべと昼食へ向かうことにしました。
次回はフレンチなランチ? についてお伝えします。サリュー。