インディアナポリス・モーター・スピードウエイからわずか5分ほどの住宅街にインディ500に関するコレクター・アイテムを販売している“THE MAIL ROOM”というコレクターズ・ショップがあります。
こぢんまりとした店内にはインディ500に関係したありとあらゆるアイテムが販売されています。歴代のミニカー、写真集、ドライバーが着ていたレーシングスーツ、古着、サイン入りのポスターなどなど盛り沢山です。
個人的にレース関係の古着を集めていますし、それこそ何かいいものはないかといろいろ店内を物色しました。古着に関してはあまりお目当てのものはなかったのですが、小物に惹かれるものがありました。
古いライターなどを集めている僕としてはかなり気になるものがありました。ジッポータイプのライターです。水色の下地にリアエンジンになった頃のマシンが描かれており、なんともかわいらしいものでした。
値段を見ると25ドルと書いてあった値札が20ドルにディスカウントされています。この手のライターの底には大体製作された国名が刻印されているのですが、“JAPAN”と刻印されていました。
僕のにわか知識ですが、この手のライターでメイド・イン・ジャパンと刻印されているものは結構年代が古いということを知っています。改めて店長のフランクさんに聞くと、60年代のものだという話だったので早速購入しました。
良い買い物をしたと自分でも納得していたのも束の間、もうひとつとても気になる商品を見つけました。インディアナポリス・モーター・スピードウエイはコース周辺とコース内にゴルフ場のホールがあることでも有名です。
そのコースが描かれているお皿を発見したんですね。しかも何年前のものか定かではありませんが36ホール描かれているのです。現在は18ホールなので結構古いという話でした。ディティールも細かく、ひとつのホールごとちゃんとヤーデージが記されてあります。
これは迷いました。ほしいんですけどガラス製品なので持って帰る時に割れるのも嫌だし、値段を見ると45ドルとなっています。リスクもあるし、ちょいと高いなぁと思ったので、ディスカウントできるか聞くだけきいてみましたよ。
そしたらフランクさんが驚く行動に出たのです。こっちはちょっとでも安くなるなら買おうと思っていたのに、なんと値札をはがすとお金も受け取らず、そのお皿を購入袋に入れて僕に「持って行きなさい」と言うのです。
僕的には悪いので「お金払いますよ」というのですが、フランクさんは「いいからいいから」と笑顔で答えるのです。驚きました。だって、僕が購入したライターの2倍以上はする値段のお皿をタダでいただいたわけですよ。
インディアナポリスにこんな良い人がいたとは。びっくりです。ライターを買うという先行投資がなんと2倍以上になって戻ってきたのです。というか、金額で言えば20ドルの儲けになってしまいました。
その後、昨年のインディ・カー・シリーズのポスターまで頂きました。悪いなぁと思ったので、その分フランクさんをはじめ店内の写真をたくさん撮りましたよ。このお店を宣伝するのが恩返しかなと。
インディアナポリスに行かれる際は“THE MAIL ROOM”にぜひ立ち寄ってください。気さくなそして気前のいいフランクさんと奥さんがとても素敵なスマイルで温かく迎えてくれますよ。
THE MAIL ROOM
5230 W. 16th St.
Speedway