Hiroyuki Saito

生卵の良くない使用例

アメリカ独立記念日となる7月4日、通称(Fourth of July)はアメリカ各地で独立記念日を祝う花火が打ち上げられ、その光景を家族や親しい友人などと共にバーベキューでもしながら眺めるのがアメリカの通例行事です。
僕もロジャー安川の家で、何人かの友人と共に久しぶりに美味しい手料理をご馳走になりました。ロケーション的に花火は見ることができなかったのですが、気心のしれた仲間と過ごせたFourth of Julyは、とても充実したものになりました。
連戦が続く中、束の間の休日を終えることができたのですが、そのとき中心となった話題は、その前日に起きた個人的にショッキングな出来事でした。
朝、郵便物を取りに行こうと玄関からではなく、テラスに通じる窓から出ました。するとすぐ右手にある玄関のドアに異変が起きています。黄色い液体の筋がドア上部から何本も垂れており、その最終地点となる地面には食卓で良く見る白い殻が無残にも転がっているのです。
画像なぬ? 何事だ? 生卵だ! ってな感じでその物体の正体がわかったのですが、いやー、ビックリしましたね。久しぶりに呆然としました。「あららららぁー」なんて思わず言葉が出ましたが、開いた口はなかなか閉じませんでしたよ。
まぁ、状況を把握したので冷静に考えはじめました・・・・。玄関のマットに付着している白身の部分は乾燥しておらずかなりレアです。ということは、昨晩から朝にかけての犯行だということは察しがつきます。
子供のいたずらならばと他の家にも生卵がぶつけられているか見て回ったのですが、残念ながら我が家だけです。聞いた話だとハロウィンのときに仮装した子供達がお菓子を貰いに近所の家を訪ねるのですが、そのとき留守だった家に生卵をぶつけるといういたずらはあるようです。しかし、ハロウィンは10月下旬。まだまだ先です。
となると個人的な恨み? 嫌がらせ? と思い当たる節を考えますが、最近恨みを買うような行いをした覚えはありません。また、我が家を知っている人も数えるほどしかいませんし、このような陰湿な行為をするとはとても思えません。
近所の住人? という可能性もありますが、それも確信はありません。ただ、もし隣人だとしてもそれはそれでリスクが高いですよね。
想像ばかりが頭の中を駆け巡ります。どちらにしろ、このようなことをされたということは自分自身では気づかないうちになにか気に障ることをしているのかなぁと、訳も判らず掃除をするわけですが、この卵の黄身っていうのが乾燥するとなかなかとれず、次第にイライラもしてきます。
掃除をしながら自分がこのような行為をしようという動機にいたるまでのプロセスを考えます。僕は普段深夜まで起きているので、犯人は僕が寝静まるのを待っていたということになります。もしくは朝方早起きして犯行に及んだというその執念にはある意味、凄いなって思います。自分ならそこまでする前に文句があるなら直接、本人に物申します。
ただのいたずらならいいのですが、なかなか落ちない黄身を束子で擦り、生卵じゃなくてせめて半熟かゆで卵にしてくれればいいのになぁ、なんて思いながら掃除を終えました。これから家にいるときは毎朝玄関のドアをチェックするのが日課になりそうです・・・・。