Hiroyuki Saito

サンダーストーム

ミルウォーキーに取材に行くときは、基本的にロサンゼルス空港からシカゴのオヘア空港まで飛行機でいって、レンタカーでミルウォーキーのホテルに移動します。そのシカゴ行きの飛行機ですが、移動日当日、オヘア空港の上空にサンダーストームが来ていて、飛行機の出発が遅れていました。
オリジナルの出発時間は午前10時54分でした。しかし、出発時間はその後どんどん遅れていきます。午後12時出発予定が午後1時、2時、4時・・・・と。そして空港で待つこと約4時間、とうとうそのフライトはキャンセルとなったのです。
これまで自分の乗るフライトがキャンセルになったことがあまりなかっただけに、これには参りました。とにかくシカゴに行く飛行機は2便に1便はキャンセルという状況で、キャンセル待ちでしか受け付けてくれない状況です。翌日のシカゴ行きも空席がなく、なんとか取れたフライトは、デンバー経由でミルウォーキーに直接入る翌日早朝6時のフライトでした。

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すでに荷物も預けており、しかも荷物だけは他の便でシカゴにいっているというのです。これにも参りました。もちろん、今日中に出発するフライトのキャンセル待ちをお願いします。この時点で残りシカゴ行きのフライトは2便しかありませんでした。
午後6時出発予定のフライトは午後8時45分まで遅れています。待っていたのですがそれに乗ることはできず、残るのは最終便の午後11時に出発し、翌朝朝6時ごろに到着する通称“レッドアイ”のフライトだけとなりました。しかし、このフライトも乗れる見込みはありません。待ってはいたのですが、やはりだめでした・・・・。
一旦家まで戻ってきたのですが、すでに午前12時を過ぎています。3時間ほど仮眠を取って、またロサンゼルス空港に出発しました。でも、ロサンゼルス空港が経由地だった人、ロサンゼルスに仕事や観光できて各地に戻る人よりはよかったです。家に帰れましたからね。そういった人々は空港で一夜を過ごすことになったのですから。
翌日は無事にミルウォーキーまで時間通りに到着しました。そこでシカゴに届いている荷物をホテルまで届けてくれと、バッケージ・クレームのサービス・カウンターでお願いします。ミルウォーキーに到着したのは午後1時30分だったのですが、シカゴからミルウォーキーにくる便はその後も何便かあるはずです。今日中にはホテルに届くだろうと思っていたのですが、その考えはやはり甘かったのです・・・・。
なんとか初日の午後の走行には間に合い取材もできました。夕食をとってホテルに戻り、荷物が届いているか確認します。しかし、案の定、荷物は届いていないんですね。早速、ユナイテッドのバッケージ・サービスに電話して確認するのですが、電話の応答が音声認識システムになっていているんですね。プッシュホンを押すタイプではないのです。例えば、荷物が届かなかったなら、「ディレイ・バッグ(Delay Bag)」と言わなければいけないのです。
これは日本人の僕にとって非常に厳しいですよ。発音が。なかなか認識してくれないんです。何度も電話に向かって「ディレイッ・バァーッグ!」と、それなりいってみるのです。結局、認識されず、最後にはプッシュホンの1を押せって言われるんですね。始めからそうしてもらいたいですよ。
まぁ、最終的にはバッケージ・サービスの係りの人と話すことになるのでが、これもまた一苦労です。その結果、まだ荷物はシカゴの空港にあるということになりました。頼むから最終便で送ってくれと頼み、向こうも「午後10時45分出発の便に乗せますよ」っていっていたのですが、待てども一向に連絡はきません。もうすでに午前12時を過ぎています・・・・。
再度電話してなんとかサービス・インフォーメーションの人と話すところまでたどり着きます。そして荷物の事を聞くと、結局まだシカゴにあるって言うんですね・・・・。がっかりです。もう、今日の到着はあきらめて、翌朝の一番早い便でミルウォーキーの空港に送ってくれと改めて頼みます。朝一番早いシカゴからミルウォーキー行きの便が、午前8時出発の便なので午前9時前には空港に着くはずです。ホテルは空港から近いのでピックアップして着替えることができると思ったのですが・・・・。
しかし、翌朝8時過ぎにまた電話して確認したのですが、なんとその飛行機にも乗ってないのです。ほんと、がっかりですよね。それで向こうは必ず次のフライトには乗せるっていうんですけど。しょうがないので二日目も初日と同じ衣類のまま取材します。気分的にもほんとめいりますよ。現場にいくと僕と同じようにフライトがキャンセルとなり、荷物が届かなかったカメラマンがいて、「今日の服は何日目ですか?」なんて聞かれ、「二日目だよ」って、二人とも昨日と同じ格好をして話していました。
二日目の取材が終わってホテルに戻ると、やっと荷物が届いていました。この二日間、どんなに待ちどうしかったか・・・・。大体、これだけ飛行機乗っていると、一年に一回は荷物が届かないことがあります。今回はフライトがキャンセルとなり、特別な状況となりましたが、二日間も届かなかったことはあまりなかっただけに辛かったですね。
結局、三日間の着替えは一日分しか着ることができませんでした・・・・。