CHAMP CAR

ジャスティン・ウイルソンがオランダで今シーズン初勝利を飾る

<Champ Car World Series>
バーバリア・ビール・チャンプ・カー・グランプリ・オブ・オランダ・プレゼンテッド・バイ・アウディ、グラン・ハーツ、パイオニア・アンド・ジャンボは、スタートからジャスティン・ウイルソン(#9CDWコスワース/DP01/ブリヂストン)が、今日倒すべき男であることを知らしめていた。ウイルソンはオープニング・コーナーでリードを獲ると、あらゆる挑戦者を退け、今シーズン初めてとなる通算4勝目を飾った。
ウイルソンは69周レースの39周をリードし、ウイナーズ・サークルへ向う途中には、異なるピット戦略をとったブルーノ・ジュンケイラ(#19サニーズ・BBQコスワース/DP01/ブリヂストン)に、リードを奪われたこともあった。この優勝によってウイルソンは、シリーズ・チャンピオンシップ・スタンディングスで2位に躍進。ポイント・リーダーのセバスチャン・ブルデイ(#1マクドナルド・コスワース/DP01/ブリヂストン)を、58ポイント差で追いかけている。
ウイルソンとともにポディウムに乗ったのは、コンクエスト・レーシングのヤン・ヘイレン(#34グラフィペイント・コスワース/DP01/ブリヂストン)と、デイル・コイン・レーシングのブルーノ・ジュンケイラ。どちらのドライバーにとってもこのポディウム獲得は簡単な道のりでなく、ヘイレンは7番手からスタートし、狭いTTサーキット・アッセンでポジションを上げてきた。このベルギー人の追い上げと彼のクルーによる迅速なピット・ワークは、コンクエスト・レーシングに2005年メキシコ、モンテレイ以来の表彰台をもたらした。
ヘイレンがポディウムに向って一本道を歩んだ一方、ジュンケイラとデイル・コイン・レーシングは異なる作戦を用い、最初のコーション中に行ったピット・ストップとタイミングよく訪れたコーションによって、このブラジル人ドライバーはトップに近い位置をキープした。先週のゾルダーで2位フィニッシュした後、デイル・コイン・レーシングには初優勝も見えていたが、ジュンケイラの最終ピット・ストップ中に起きたピット・レーン・スピード・リミッターのトラブルによってタイムをロスし、ウイルソンとヘイレンの先行を許した。
PKVレーシングのトリスタン・ゴメンディ(#22ペイ・バイ・タッチ-メガスピエラ・コスワース/DP01/ブリヂストン)と、ニール・ジャニ(#21レッド・ブル-ガルフストリーム・コスワース/DP01/ブリヂストン)は、それぞれ4位と5位でフィニッシュした。フランス人のゴメンディはキャリア・ベストの結果となる。スイス人ドライバーのジャニは、22周目に起きたパワー-トゥ-パスのトラブルから粘り強く立ち直り、今シーズン4回目のトップ5フィニッシュを果たした。
パワー-トゥ-パスのトラブルに見舞われたのはジャニだけではなく、セバスチャン・ブルデイもまた、同じようなトラブルから、1周目にいくつかポジションを落とすことになった。ジャニの問題を受けたチャンプ・カーのオフィシャルは、すべてのチームに対して残りの周回周でパワー-トゥ-パスを使わないように指示した。ドライバーたちはパワー-トゥ-パスを使うことが出来なかったものの、オーバーテイクはコースのいたるところで繰り返された。
先頭近くでスタートしたルーキーのシモン・パジノウ(#15オージー・ヴィンヤーヅ・コスワース/DP01/ブリヂストン)は、ランニング・オーダーで11番手へ後退するが、6位まで巻き返した。彼の後には同郷のブルデイが7位でフィニッシュしている。ブルデイにとって、レースはスタートからフィニッシュまでが戦いだった。ターン1でリードを失ったあと、同じ周にパワー-トゥ-パスのトラブルに見舞われ、3年連続チャンピオンは5番手に転落する。2回目のフル・コース・コーション中に行った最初のピット・ストップのあとに、ブルデイは2つポジションを落として7番手へ。その後、最後のフル・コース・コーション中にピット・レーンでエンジン・ストールを喫し、隊列に戻ったときには16番手となっていた。チャンピオンの真の実力を見せ付けたいブルデイは、着実なドライビングで追い上げ、7位の結果を掴み取った。
オリオール・セルビア(#7インデック・コスワース/DP01/ブリヂストン)は8位に入り、アメリカ人ルーキーのグラハム・レイホール(#2メディ|ゾーン・コスワース/DP01/ブリヂストン)の前に出た。レイホールのトップ10フィニッシュと、ブルデイの7位の結果によって、ニューマン/ハース/ラニガンがファノス・チャンプ・カー・ヨーロピアン・チーム・カップを獲得した
次戦のチャンプ・カー・ワールド・シリーズは南半球のオーストラリア、サーファーズ・パラダイスへ向かう。クイーンズランド州一のイベントは10月19日から21日に開催される。
トップ3インタビュー
ジャスティン・ウイルソン:「#9CDWルースポート・チームにとって最高の結果になったね。チームのみんなに感謝しなくてはいけない。彼らは優勝に値する素晴しい仕事をやり遂げたんだ。ピット・ストップも良かったし、僕のエンジニアであるマイク・タルボがウォーム・アップで走らなくとも、完璧なセット・アップを見つけてくれたよ。観衆の数は凄く多かったね。僕が今まで行っていたF1のレースよりも多かったかもしれないよ」
ヤン・ヘイレン:「厳しいシーズンのスタートのあと、僕たちはすべてのことを上手くやってきたんだ。金曜日、最初のセッションから僕たちが速いことはわかっていたよ。セッションをリードできたとこにはほんとうに勇気付けられたね。どのセッションでも多くのことを学んで良い方向に行っていた。チームやスポンサーであるグラフィプリントからのゲストにとって、とてもうれしい結果になった。プロモーターはヨーロッパの2レースで信じられないくらい素晴しい仕事をしたね。ゾルダーとアッセンの両方が最高の成功を収めたと思うよ」
ブルーノ・ジュンケイラ:「今日のマシンはとても良かったよ。燃料をセーブしながらもかなり速く走れたからね。全体を通して良いペースだったし、レースのほとんどをリードできたのはとても良い気分だった。チームは良い仕事をしたね」