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チャンプ・カー・ワールド・シリーズ 第11戦 ベルギー[二日目]フォト&レポート

<US-RACING>

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これぞ3年連続チャンピオンという実力をベルギーのファンに見せ付けたセバスチャン・ブルデイ。昨日の記者会見での宣言どおり、逆転でポール・ポジションを獲得した。初日の予選で温存したレッド・タイヤを有効に活用したブルデイは、1回目のアタックから1分12秒台をたたき出す。赤旗中断を挟んだ2回目のアタックではライバルをさらに突き放し、1分12秒821を記録。ポールを確信したブルデイは、セッションが1分を切るとピットへ戻るほどの余裕をみせた。「思っていたよりタフだったね。レッド・タイヤを使ったおかげでほんとうに速くなったけど、渋滞につかまってしまったんだ。レッド・タイヤの一番よい状態は2、3周目なのに、いつも渋滞だったよ。それから風向きが変わって、たぶんコンマ1秒はロスしたと思うけど、マシンはとても安定していたね」と予選を振り返るブルデイ。苦しかった内情を語ったものの、しっかりポールを確保している。4年連続チャンピオンに向けて死角はないのだろうか。

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またしてもブルデイに競り負けたウィル・パワー。昨日の予選ですでにフロント・ローを確定させていたとはいえ、今日は一度もトップに立つことはなかった。アレックス・フィギーが原因のレッド・フラッグにもアタックのタイミングを妨げられたことで、結局3番手タイムに留まる。トップのブルデイとの間にはコンマ3秒の差があり、チャンピオンの背中は届きそうでなかなか届かないようだ。「今日の展開を考えると、昨日レッド・タイヤを使ってフロント・ローを確保していたことは、正しかったね。僕たちは明日のことを考えている。僕たちには優勝が必要だし、何も問題がなければすべてがうまくいくはずさ」と自信を見せるパワー。幾度となく火花を散らす戦いを見せているブルデイとパワーが、今シーズン4回目のフロント・ロー対決に挑む。

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昨日、予選直前に見舞われたエンジン・ブローの悪夢から立ち直ったドーンボスは、3番グリッドを獲得した。初日の予選で走れなかった鬱憤を晴らすかのように、セッション開始直後から積極的にアタックを行っていたドーンボス。ポール・トレイシーやニール・ジャニと競り合ってトップを奪うと、ブルデイの逆転を許すまでトップを堅持する。レッド・フラッグ解除後にブルデイのタイムを上回るべく再度アタックに出たドーンボスだが、渾身のアタックも0.246秒及ばなかった。だが、復活の3番グリッドには満足しており、表情は晴れやかだった。「今日はほんとうに良かったよ。このサーキットをチャンプ・カーでドライブするのはワクワクするね。かなり速く走れる。特にターン1とターン2は走るたびに速くなっていくんだ」と喜ぶドーンボス。タイトル争いに留まるためにもスタート・ダッシュを決め、ブルデイの前に立ちたいところだ。

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今シーズン・ベストとなる4番グリッドを獲得したブルーノ・ジュンケイラ。1回目のアタックはレッド・フラッグに阻まれ、2回目のアタックではタイヤの温度をうまく上げられないなど、決して納得いく予選ではなかったが、ベテランらしくしっかり1周をまとめ上げた。明日のレースについては「トップ3フィニッシュのチャンスがあると思うよ」と、ジュンケイラは自信を見せている。一方チームメイトのキャサリン・レッグは、順位こそ14位に沈んでいるが、ジュンケイラとのタイム差はコンマ7秒以内に収まっており、チャンスがあれば上位進出も可能なポテンシャルを示した。