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チャンプ・カー・ワールド・シリーズ 第8戦 エドモントン[二日目]フォト&レポート

<US-RACING>

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セッションが2度も中断される荒れた展開となったエドモントンの最終予選。昨日、レッド・フラッグによってタイム・アタックを阻まれたウィル・パワーだったが、今日はアタックのタイミングがばっちりかみ合った。ラスト・ラップでコース・アウトを喫し、フロント・ウイングを破壊するハプニングがあったものの、パワーは昨年セバスチャン・ブルデイがローラで記録したポール・タイムを上回る、58秒403のコース・レコードを樹立。文句なしでキャリア4回目のポール・ポジションを勝ち取った。「今週、オージー・ヴィンヤーヅのマシンはずっとスピードがあったんだ。ただ、良いラップをまとめられなかっただけだよ。完璧な走りができていなかったのさ。ポールを出したラップがほぼはじめてのクリア・ラップだったね。そのチャンスにやるべきことをやったんだ」とほっとした様子のパワー。2位につけた3年連続王者のブルデイと今シーズン3回目のフロント・ロー対決に挑む。

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逆にタイム・アタックのタイミングを逃したセバスチャン・ブルデイ。初日の暫定ポールを獲得したことで、フロント・ローが確定していたとはいえ、ポイント・リーダーであるロバート・ドーンボスとの差を少しでも縮めるために、積極的にタイム・アタックを行っていた。ところがアタックを試みようとした周にレッド・フラッグが出たり、アタック中に遅いマシンに引っかかるなど、今日のセッションは運に見放され、4番手に沈んだ。「マクドナルド・チームは素晴らしい仕事をしていたよ。マシンが最高だっただけに、今日は良いラップが走れなくて少しイライラしたね。でも、明日は長い一日になりそうだから、がんばって良い結果を出すんだ」と悔しがるブルデイ。明日のレースで4戦ぶりの優勝をあげ、前人未到の4連覇に向けてこまを進めたい。

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予選3位を獲得したのは昨年のウイナーであるジャスティン・ウイルソンだった。新しいシャシーや、新しいチーム体制となったことで、なかなか強さを発揮できていなかったウイルソンだが、ここ数戦でようやく彼らしい堅実で安定した走りが戻ってきた。今日は2年目の若手ドライバーであるパワーと激しいタイム・バトルを演じたすえ、千分の7秒及ばず2番手。昨日暫定ポールを獲得したブルデイがフロント・ローに収まることから、ウイルソンは3番手から明日のレースをスタートする。「CDWのマシンは良い感じだったよ。他のドライバーと同じように速いタイムで走っていたんだけど、最終ターンでウィルに引っかかってタイムをロスしてしまった。いつも上手くいくものじゃないんだね」と予選を振り返るウイルソン。昨年も3番手から優勝しているため、逆転優勝が十分可能な位置といえる。

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二日目も快晴となったエドモントン。前戦のトロント、前々戦のモン-トランブランとは打って変わり、天候に恵まれている。2004年まで開催されていたバンクーバーが冬季五輪の準備に入り、このエドモントンへ開催地が移ってから今年で3年。毎年3日間で20万人以上の観客が訪れ、今日も予選ながら6万132人がこの空港特設サーキットに足を運んだ。ピットにたたずむのは地元カナダ人ドライバーのアレックス・タグリアーニ。今日は9位に沈み、詰め掛けた地元ファンの期待に応えることが出来なかった。

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昨年はタイヤが大きな鍵を握るレースだった。現在チャンプ・カーではレース中にスタンダード(通称ブラック・タイヤ)と、よりグリップの高いオルタネート(通称レッド・タイヤ)の2種類を、少なくとも1セットずつ使用することを義務付けている。昨年のレースではレッドタイヤのグリップ・ダウンが激しく、ブラック・タイヤに比べると極端にライフが短かった。そのため、タイヤ性能を見極めたウイルソンとルースポート(当時)は、レッド・タイヤを1スティント目という早い段階で消化し、その後はブラック・タイヤで走り続けることで見事に勝利を掴んだ。明日のレースもこの2種類のタイヤをどう使い分けるかが勝負の分かれ目になるだろう。

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第5戦クリーブランド以来となるフェイス・オブ・チャンプ・カーが開催されるエドモントン。すでにファイナリストの20人が決まり、エドモントンの中心街で行われたパレードに参加した。スター・ウォーズのキャラクターをはじめ、様々な人物や出し物が登場したこのパレードで、最終先行に残った20人の美女はライン・ダンスを披露。ひときわ高い注目を集めていた。この20人の中からミス・グランプリ・オブ・エドモントンが選ばれ、最終戦のフェニックスでのグランド・フィナーレに出場することになる。今回も、誰がミスに選ばれてもおかしくないほどの美女揃い。あなたなら誰を選ぶ?