<Champ Car World Series>
暗い雲から絶え間ない雨がポートランド・インターナショナル・スピードウエイに降り注ぎ、ジャスティン・ウイルソン(#9CDWコスワース/DP01/ブリヂストン)が、キャリア5回目のチャンプ・カー・ワールド・シリーズ・ポール・ポジションを確定させた。雨によってラップ・タイムが遅くなったため、このイギリス人は金曜日の予選セッションのタイムで、トップのポジションを獲得した。これによってウイルソンはチャンプ・カーのレコード・ブックに、チャンプ・カーのイベントで初めてスタンディング・スタートが行われる、マツダ・チャンプ・カー・グランプリ・オブ・ポートランド・プレゼンテッド・バイ・ジョーズ・スポーツ・アンド・アウトドアでポールを獲得したドライバーとして、名を刻むことになった。ポートランドは1909年6月12日にチャンプ・カー史上最初のイベントの開催地であり、またチャンプ・カー史上最も僅差のフィニッシュがあったレースとしても知られている。
ロバート・ドーンボス(#14ミナルディ・チームUSAコスワース/DP01/ブリヂストン)は、今日の雨のセッションで最速タイムを記録し、明日のレースのフロント・ローをキープ。このオランダ人ドライバーは今シーズン・ベストのチャンプ・カー予選となる、2位のスタートポジションを獲得した。
ドーンボスは本来なら3位のポジションへ後退するはずだった。と言うのもトリスタン・ゴメンディ(#22ペイ・バイ・タッチ・メガスピーラ・コスワース/DP01/ブリヂストン)が、このセッションの最速タイムをマーク。しかし、彼は最速ラップを記録した次の周のターン7でコース・オフし、マシンを止めてしまう。レッド・フラッグとなった結果、ゴメンディの最速タイムとフロントロー・スタートは取り消され、彼はキャリア・ベストの5位からスタートせざるを得なくなった。
セバスチャン・ブルデイ(#1マクドナルド・コスワース/DP01/ブリヂストン)は、3番手スタート。これにRスポーツのアレックス・タグリアーニ(#8LXN2コスワース/DP01/ブリヂストン)が続いて、ここまでがセカンドローとなる。
二人のルーキーがスピード・チャートの5位と6位に入り、フランス人のゴメンディとシモン・パジノウ(#15オージー・ヴィンヤーヅ・コスワース/DP01/ブリヂストン)が、3列目に並んだ。チーム・オーストラリアのもう一人のドライバーであるウィル・パワー(#5オージー・ヴィンヤーヅ・コスワース/DP01/ブリヂストン)は、7位からスタートする。
グラハム・レイホール(#2メディ|ゾーン・コスワース/DP01/ブリヂストン)は、雨のセッションで2番目のタイムを記録するも、予選8位以上へポジションを上げるには十分なタイムではなかった。ダン・クラーク(#4ミナルディ・チームUSAコスワース/DP01/ブリヂストン)は9位。PKVレーシングのニール・ヤニ(#21レッド・ブル・コスワース/DP01/ブリヂストン)は、10番手スタートとなった。
フォーサイス・チャンピオンシップ・レーシングのオリオール・セルビア(#7インデック・コスワース/DP01/ブリヂストン)と、ポール・トレイシー(#3インデック・コスワース/DP01/ブリヂストン)は、二人ともこの天候によって当てがはずれ、彼らはそれぞれ11位と13位のスタート・ポジションから順位を上げることができなかった。
マツダ・チャンプ・カー・グランプリ・オブ・ポートランド・プレゼンテッド・バイ・ジョーズ・スポーツ・アンド・アウトドアは、日曜日の現地時間午後1時(アメリカ東部時間4時)から、スタンディング・スタートによって始まる。イベントはABCスポーツによって生中継され、レース・ファンはチャンプ・カーのオフィシャル・ウェブ・サイト、www.champcar.ws のレース・ディレクターを通じた視聴も可能だ。
セバスチャン・ブルデイ: 「ちょっとがっかりしたね。今朝はマシンがかなり良い感じになっていて、マクドナルド・チームはポールが獲れると思っていたんだ。でも、予選が始まった途端にマシンがグリップしなくなった。コースを何周走ってもグリップがなかったよ。どうしたのかよく分からなかったから、タイムを出すために色んな方法を試してみたんだけど、結局プッシュしすぎてスピンしてしまったよ。明日の天気がどうなるか気になるね。でも、チャンピオンシップの観点から見れば、かなり良いところにいると思うんだ。ここで3番手からスタートするのは悪くない。明日は長くて大変なレースになりそうだよ」
ロバート・ドーンボス: 「地元のオランダにいるみたいだったよ。フル・ウエットでかなり嬉しかった。ブリヂストン・タイヤは僕に合っていたし、最初の2周ですばらしい働きをしてくれたね。朝から雨が降ることを前提に作戦を考えていたんだ。タイヤのグリップは最初の2周は良かったけど、その後にちょっと減った気がしたので、予選のためにタイヤを温存しようと思った。マシンの感じも良かったから、上手くいったよ。ジャスティンが言うように、渋滞のないラップで走るのが難しいし、雨の中では前を見るのも大変だ。ドライバー間の差がかなり大きくなっていて、僕も誰かに突っ込みそうになった。そのドライバーがシケインでかなり遅かったんだ。完璧なラップではなかったけど、十分満足いくラップだった。この結果が明日の僕とチームのモチベーションを上げてくれるよ」
ジャスティン・ウイルソン: 「今日もポイントが欲しかったし、ポイントが獲れることを証明したかったけど、明日のレースのことも考えなくちゃいけなかった。滑りやすかったし、前が見えないときもあったよ。誰かの後ろに突っ込みたくはないし、早めにブレーキングをして誰かに突っ込まれたくもないから、ちょうど良いタイミングを見つけて、良いラップを走ろうと思っていたんだ」