CHAMP CAR

ロング・ビーチでポールを勝ち取ったセバスチャン・ブルデイが、チャンプ・カー・ワールド・シリーズの現役最多獲得を達成する

<Champ Car World Series>
チャンプ・カー・キャリアの中で最も厳しい週末となったラスベガスから立ち直ったセバスチャン・ブルデイ(# 1マクドナルド・コスワース/DP01/ブリヂストン)が、日曜日に行われるトヨタ・グランプリ・オブ・ロング・ビーチのポールを勝ち取り、前人未到の4年連続タイトル獲得に向けて再び前進し始めた。
ブルデイは今シーズン初、キャリア26回目のポールを獲得し、11ターンある1.968マイルのロング・ビーチ・ストリート・コースで1分7秒546を記録した。このフランス人は現役ドライバー最多となる26回目のポールを獲得。ポール・トレイシーを上回り、歴代7位となった。
土曜日の予選セッションは序盤から目まぐるしい展開となり、17台のほぼすべてのマシンが30分セッションの前半にベスト・タイムを樹立する。17人の中で最後にコース・インしたブルデイは、わずか5周でベスト・タイムを記録。残された時間でライバルたちは、ブルデイのタイムを破ろうとコース・インしていった。
金曜日予選のリーダーであるウィル・パワー(#5オージー・ヴィンヤーヅ・コスワース/DP01/ブリヂストン)はブルデイに僅差で迫り続け、ラスベガスの再現が期待されたが、最後の予選ラップの最終ターンで些細なミスを犯してしまい、パワーは1分7秒695のタイムで2位となった。彼はチーム・オーストラリアのチームメイトである、シモン・パジノウ(#15オージー・ヴィンヤーヅ・コスワース/DP01/ブリヂストン)の前のポジションで予選を終え、パジノウは1分7秒883のタイムを記録し、キャリア最高位となる3位のスタート・ポジションを決めた。
セッションの後半はほとんど無意味な練習走行のようになり、ドライバーたちの誰もが15分間の中でタイムを更新することが出来なかった。後半に起きた出来事といえば、キャサリン・レッグ(#11デイル・コイン・レーシング・コスワース/DP01/ブリヂストン)が、セッションの残り5分でスピンを喫したことぐらいだった。
レッグのスピンに続き、最終ターンでストールしたことでレッド・フラッグが振られた時、ほとんどのドライバーがポールに向けた最終アタックのウォーム・アップを行っていた。このレッド・フラッグの中断は、ホルマトロ・チャンプ・カー・セイフティ・チームによってすぐさま解除され、チャンプ・カー・パイロットたちはブルデイからポール奪うために、たった1周のアタックに出て行く。
パワーは最後の周に最もブルデイに接近し、最終ヘアピンまですべての区間でブルデイと互角のペースを保っていたが、ヘアピンでのわずかなミスが響いて2位となった。パジノウは3位。アレックス・タグリアーニ(#8LXN2コスワース/DP01/ブリヂストン)は、ラスベガスでのパフォーマンスを保ち、日曜日のレースの4番手スタートを手に入れた。タグリアーニはシーズン開幕戦の週末も同じ4番手からスタートし、4位でフィニッシュしている。
3列目に入ったルーキーの二人は、このポジションにたどり着くまで、まったく別の道筋をたどった。ニューマン/ハース/ラニガン・レーシングのグラハム・レイホール(#2メディ|ゾーン・コスワース/DP01/ブリヂストン)は、1分8秒170のタイムを記録し、始まって間もないチャンプ・カー・キャリアで初めてトップ5からスタートする。一方のロバート・ドーンボス(#14ミューマンズ/ジャンボ・スーパーマーケテン・メディアモール・コスワース/パノス/ブリヂストン) は6番手からスタートするが、彼はセッション後半のすべてをトラック・サイドで過ごすことになった。
ドーンボスは予選セッション中、最も速いマシンの一台で、7周目に1分8秒183のベスト・タイムをマークするが、8周目に燃料切れでパワーを失ってしまい、7周で彼の予選は終了することになる。機転を利かせた彼がミナルディ・チームUSAのマシンを安全な場所まで運んだことで、レッド・フラッグが振られるのを免れ、ベスト・タイムを失わずに済んだ。
ジャスティン・ウイルソン(#9CDWコスワース/DP01/ブリヂストン)は、今シーズン・ベストの予選結果となる7位。ブルーノ・ジュンケイラ(#19サニーズBBQコスワース/DP01/ブリヂストン)は、8位に入った。ルーキーのトリスタン・ゴメンディ(# 22ペイ・バイ・タッチ・コスワース/DP01/ブリヂストン)は、自己ベスト・グリットの9位。その後にマリオ・ドミンゲス(#7テレメックス・コスワース/DP01/ブリヂストン)が続き、ここまでがトップ10となる。
2005年のチャンプ・カー・ランキング2位だったオリオール・セルビア(# 3インデック・コスワース/パノス/ブリヂストン)は、今シーズン初めてコースに登場した。彼は負傷したトレイシーの代わりに、フォーサイス・チャンピオンシップ・レーシングのマシンで14番グリッドから明日のレースをスタートする。トレイシーは今朝のプラクティスでアクシデントに見舞われ、腰椎を圧迫骨折。すでに退院はしているものの、日曜日のチャンプ・カーには参加しない模様だ。
トヨタ・グランプリ・オブ・ロング・ビーチの決勝は、日曜日の現地時間午後1時(東部時間4時)から始まり、NBCで生中継される。レース・ファンはチャンプ・カー・ワールド・シリーズの公式ウェブサイトwww.champcar.ws にある、レースディレクターを通じて観戦が可能だ。
トップ3インタビュー
セバスチャン・ブルデイ :「ウィル(パワー)がミスをしたから助かったね。そうでなければ大変だったと思うよ。レッド・フラッグの後に、みんなが一気にコース・インするときは、ほんとうに難しい。ストレスが貯まるんだ。明日は良いレースができて、良い週末になることを願っている。ピット戦略が良いから、先週のような問題は起こらないはずだよ」
ウィル・パワー :「最初のアタックの最終ラップで、自己ベスト・ラップが記録できたよ。それから最後については、2回目のアタックのときにレッド・フラッグが出た。タイヤがちょうど良い温度になっていたから、フラッグが解除されると最初にコース・インしたんだ。セバスチャンのタイムに0.05秒まで迫ったけど、ヘアピンでプッシュしすぎて、良いラップを失ってしまったよ」
シモン・パジノウ :「マシンの調子が良かったんだ。今朝のプラクティスでもウィル(パワー)とチームはとても良い仕事をしていたからね。マシンの感触もかなり良いよ。昨日使っていたレッド・タイヤで、自己ベスト・ラップが出せたんだから、今日の結果はすごいといえるね。オージー・ヴィンヤーヅ・チームを誇りに思うよ」