CHAMP CAR

ウィル・パワーがラスベガスの優勝で弾みをつけてロング・ビーチへ乗り込み、初日のチャンプ・カー予選をリード

<Champ Car World Series>
チーム・オーストラリアのウィル・パワー(#5オージー・ヴィンヤーヅ・コスワース/DP01/ブリヂストン)は、チャンプ・カー・ワールド・シリーズの初優勝を祝う時間があまりなく、ラスベガスの優勝からわずか2日後には、今週のトヨタ・グランプリ・オブ・ロング・ビーチに集中していた。
初優勝を祝う時間がなかった彼は、今週末のロング・ビーチ初日の予選バトルで最高位となったことから、そのお祝いもあとで一緒にやる事を決めた。パワーは先週ポール・トゥ・ウインを果たした勢いを維持し、最終ラップの10周目に昨年のレースウイナーで、シリーズ・チャンピオンのセバスチャン・ブルデイ(#1マクドナルド・コスワース/DP01/ブリヂストン)から、初日のポールを奪った。
マット・ハリディ(#42 42ビロー・コスワース/DP01/ブリヂストン)がスピンを喫し、レッド・フラッグが振られたため、多くのドライバーはわずか2周でブルデイのタイムを上回らなくてはならなかった。残り5分の時点で、セッション中に記録されたトップ3の最速タイムは、すべてブルデイがマークしていた。ホルマトロ・チャンプ・カー・セーフティ・チームはスピンの後処理を時間内に終えたことにより、全ドライバーにはブルデイが記録した1分07秒970のタイムを破るための、3分間の時間が与えられた。
シモン・パジノウ(#15オージー・ヴィンヤーヅ・コスワース/マDP01/ブリヂストン)は最初にブルデイに接近。レッド・ウォール・オルタネート・ブリヂストン・ポテンザ・タイヤに付け替え、1分08秒200のタイムで2番手に浮上する。パジノウはチーム・オーストラリアのチームメイトであるパワーが前を譲ったおかげで、クリア・ラップを得て自己ベストタイムを記録。パワーもコース上の空いたスペースを見つけ出し、ブルデイからポールを奪う事になる1分07秒920のトップ・タイムを、最終ラップで記録した。
予選をリードしたパワーはチャンピオンシップ・ポイントを獲得。ロバート・ドーンボス(#14ミューマンズ/ジャンボ・スーパーマーケテン/メディアモール・コスワース/DP01/ブリヂストン)とのシリーズ・ポイント差を7に広げた。また、彼は日曜日のレースのフロント・ロー・スタートが確定。パワーは昨年からの4戦中3戦で、フロント・ローからスタートすることになった。
このシリーズのカナダ人スターたちは、トップ5に入った。アレックス・タグリアーニ(#8 LXN2・コスワース/DP01/ブリヂストン)が最終ラップで1分08秒304 のタイムを記録。ベガスGPの決勝順位と並ぶ4位となった。ポール・トレイシー(#3インデック・コスワース/DP01/ブリヂストン)はセッションの序盤をリードするも、予選初日を5位で終えた。
トレイシーのチームメイトであるマリオ・ドミンゲス(#7テルメックス/カビ・デベロパーズ・コスワース/DP01/ブリヂストン)は、金曜日の予選初日で6位となり、1分08秒708のタイムを記録。ドミンゲスは過去4回出場したロング・ビーチのイベントを、いずれもトップ5でフィニッシュし、昨年は5番手スタートから4位に入っている。
フランス人ルーキーのトリスタン・ゴメンディー(#22ペイ・バイ・タッチ/メガスピエラ・コスワース/DP01/ブリヂストン)は、ベガス・グランプリでトップ5フィニッシュという驚きの結果を見せた。そして、ラスベガスの結果がまぐれではないことを今日の予選でも証明し、1分08秒823のタイムで7位に入った。一方、アメリカ人ルーキーのグラハム・レイホール(#2メディ・ゾーン・コスワース/DP01/ブリヂストン)は、1分09秒063を記録して8番手に滑り込んだ。

ブルーノ・ジュンケイラ(#19サニーズBBQコスワース/DP01/ブリヂストン)は最終ラップで9位に入り、ジャスティン・ウィルソン(#9 CDWコスワース/DP01/ブリヂストン)は序盤に起きたトラブルから復帰し、最終ラップで10位に浮上した。
トヨタ・グランプリ・オブ・ロング・ビーチの最終グリッドは、土曜日の午後2時(太平洋時間)から始まる最終予選で決定する。
トップ3インタビュー
ウィル・パワー#5オージー・ヴィンヤーヅ・コスワース/マDP01/ブリヂストン: 「最初のアタックで良いバランスを探ろうと、がんばったよ。あのスティントが終わった後は、ピットで待機してタイムを見ていた。セバスチャンが0.5秒速かったんだけど、レッド・タイヤでは彼に勝てないだろうと思ったから、2回目のスティントもブラック・タイヤで出ることにした。シモンはレッドで走っていたから、彼を先に行かせてあげて、それで自分も良いラップで走ることができたね。最後に良いタイムが出て、マシンのバランスもいい感じになった。最初のアタックは少しオーバー・ドライビングだった気がするけど、ポールになれたからまあいいさ」
セバスチャン・ブルデイ #1マクドナルド・コスワース/DP01/ブリヂストン: 「マクドナルド・チームにとって良いセッションだったと思うよ。先週のラスベガスは最悪だったからね。今週こそしっかりした走りをしなければならなかったんだ。でもまた、ラスベガスのようにミスをしてしまったね。そのせいで2回目のアタックは1周しか走れなかった。基本的に1周目はウォーミング・アップで、2周目から良いタイムが出せるんだけど、時間が足りなかったよ。チーム・オーストラリアはよくやっている。ほんとうに良い組み合わせだと思う。でも僕たちは彼らに負けるつもりはないよ。最初のスティントでは速かったんだから、明日はまた一生懸命走るよ」
シモン・パジノウ #15オージー・ヴィンヤーヅ・コスワース/マDP01/ブリヂストン: 「ブラック・タイヤで良いラップ・タイムが出たんだ。1分8秒4だったよ。そのあとレッド・タイヤに付け替えて、ポール・ポジションを狙ったんだけど、2周しか走れなくてタイヤが思いどおりに温まらなかったね。それで68秒2のタイムしか出なかった。まぁ、これでも良いタイムなんだけど、まだタイヤに余裕があったよ。でも、ここまで来ることができてうれしいね。チームとして良い仕事をしていると思う。前にも言ったとおり、チームの努力のおかげでかなりうまく行っているんだ」