CHAMP CAR

ポートランド・インターナショナル・レースウエイでA.J.オールメンディンガーが初日のポールを獲得して新チーム移籍を祝う。


新しいドライバーズ・スーツで武装し、新たなチームメイトと新しいレースを思い描くA.J.オールメンディンガー(#7インデック・フォード‐コスワース/ローラ/ブリヂストン)が、日曜日に行われるG.I.ジョーズ・プレゼンツ・ザ・チャンプ・カー・グランプリ・オブ・ポートランドの予選初日で自身のシーズン最高記録を打ち立てた。
今週、今までのチャンプ・カー・キャリアのすべてをともにしたルースポートからフォーサイス・チャンピオンシップ・レーシングへと移籍したオールメンディンガーは、レッド・リムのオルタネート・ブリヂストン・ポテンザを使い、58秒378のベスト・タイムでセバスチャン・ブルデイ(#1マクドナルド・フォード‐コスワース/ローラ/ブリヂストン)から初日のポールを奪取した。
このカリフォルニアンがブリヂストン・プレゼンツ・ザ・チャンプ・カー・ワールド・シリーズ・パワード・バイ・フォードのポイント・リーダーからポールを奪ったのは、1.969マイルのポートランド・インターナショナル・レースウエイのロード・コースを駆け抜けた最後のラップだった。彼はこのセッションを制して2006年シーズン最初のフロント・ロー・スタートが保証された。
オールメンディンガーと彼のフォーサイス・チャンピオンシップ・レーシングのクルーは、他の多くのライバルがソフト・コンパウンドのオルタネート・ブリヂストンを使わない中、賭けに出た最後のラップでご褒美を手に入れた。セッションが残り5分となったところでダン・クラーク(#14CTEレーシング‐HVM・フォード‐コスワース/ローラ/ブリヂストン)がスピンを喫してレッドフラッグが出されたことにより、最後の周回はコース上でほぼすべてのマシンによるタイムアタック合戦となった。この中断がチェッカード・フラッグとなる残り2分ほどで解消され、チームには35分のセッションが時間切れになるまで、タイム・アップに挑めるフライング・ラップが1周あった。
新しいフォーサイスのドライバーはピット・レーンに並ぶマシンの最後にコース・インし 渋滞を避けてクイック・ラップを決めるために必要だったスペースを得ることで、初日のポールを獲得した。彼の渾身の走りは今シーズン70ポイント目のチャンピオンシップ・ポイントをもたらし、オールメンディンガーはシリーズ・ランキングの単独4位に浮上した。
ブルデイは58秒464のタイムで2位を決め、オールメンディンガーの他に58秒台に入った唯一ドライバーとなった。ポール・トレイシー(#3インデック・フォード‐コスワース/ローラ/ブリヂストン)は59秒121のタイムで3位。トレイシーはブルデイと同じく最初のセットのタイヤでベストタイムを出し、両ドライバーとも土曜の最終予選に使える2セットのブリヂストン・オルタネートを持っている。
ルーキー・ポイント・リーダーのウィル・パワー(#5オージー・ヴィンヤーヅ・フォード‐コスワース/ローラ/ブリヂストン)は、4位となる59秒160のタイムをマークする驚きの走りを披露。パワーはセッションの最初の10分をリードしていたが、それに満足することなく、コース上にでて13周目に彼のベストタイムを記録した。
パワーのチーム・オーストラリアのチームメイトであるアレックス・タグリアーニ(#15オージー・ヴィンヤーヅ・フォード‐コスワース/ローラ/ブリヂストン)は、パワーと同様に印象的な走りを見せて59秒275でオープニング・デイの5位となった。ディフェンディング・ポール・シッターのジャスティン・ウィルソン(#9CDWフォード‐コスワース/ローラ/ブリヂストン)は59秒283で6位に入った。
CTEレーシング‐HVMチームは改良を見せ続け、7位と8位を獲得してみせた。2週間前にキャリア最高フィニッシュを果たしたばかりのネルソン・フィリップ(#4ウェルボックス・フォード‐コスワース/ローラ/ブリヂストン)は、59秒354で7位。クラークは59秒416で8位となる。クラークはこの日4番目のタイムとなる59秒151をマークしていたが、セッションの終盤にレッド・フラッグを出したためにそのタイムを抹消されてしまった。
新しくルースポートのパイロットとなった昨年のポートランドの覇者であるクリスチアーノ・ダ・マッタ(#10ルースポート・フォード‐コスワース/ローラ/ブリヂストン)は59秒575のタイムを記録し、このチームでの最初の船出を10位で終えた。マリオ・ドミンゲス(#19サニーズBBQフォード‐コスワース/ローラ/ブリヂストン)は、デイル・コイン・レーシングで迎えた最初のセッションを15位。元チャンプ・カー・アトランティックのレースウィナーであるトニス・ケイスメッツ(#18フレクソビット・フォード‐コスワース/ローラ/ブリヂストン)は初めてとなるチャンプ・カーの予選で18位となった。
日曜日のチャンプ・カー決勝の最終グリッドは、明日の太平洋時間午後1時45分から始まる最終予選で確定する。通常のチャンプ・カーのスケジュールとは異なり、日曜の朝に行われる最終プラクティスは明日の夕方、予選後の午後5時30分から午後6時に行われる。トラックが日曜日の朝の騒音条例によって、日曜日にチャンプ・カーが午前10時前から走ることができないため、変更を余儀なくされた。
トップ3インタビュー
A.J.オールメンディンガー: 「何よりも、僕はここにいるに値していることを証明したかったんだ。フォーサイスやクルーのみんな、一生懸命に働いて僕をここへ連れてきてくれたチームのみんなにね。そして、僕が仕事をこなせることをうまく彼らに示せた。今日はこれからのプロセスのスタートのようなものだ。まだ多くの週末が残されているし、まだ僕たちがやるべきことがたくさんあるのは明らかだからね。僕がどれだけハードに働き、どれだけ長くフォーサイスにいたいかを彼らに示すプロセスのスタートなんだ」
セバスチャン・ブルデイ: 「僕たちはジャスティンと戦っていて、それまではよかったね。僕たちはピットで誰がオプションのブリヂストン・タイヤを使うか、様子を見ていた。A.J.はオプションを使った数人の一人だから、僕たちは明日2セット使えることになる。自分たちの立場を守り、同じ戦略を毎週維持していくだけだ。明日は雨が降らずにうまくいくことを祈るよ」
ポール・トレイシー: 「僕たちはマシンにほんとうに苦労した。セバスチャンにも同じトラブルがあったようだ。ターン6とターン7で僕はグリップがないように思えた。ほんとうにただトラックにいるマシンを追っているだけだったよ。ターンしようとしても、マシンが曲がっていかなし、突然、オーバーステアになるんだ。ひとつのコーナーで多くのタイムを失った。まるで自分たちの尻を追いかけているようなものだよ。問題を解決していくしかないね」