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チャンプ・カー・ワールド・シリーズ第4戦ミルウォーキー[2日目]フォト&レポート

<US-RACING>

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シングル・カー・クオリファイの予選では、ニューマン/ハースがフロント・ローを独占する結果となった。ブルデイはミルウォーキーで初のポール・ポジションを獲得、ジュンケイラも昨年の怪我からの復帰後初の予選フロント・ロー・スタートとなる。ブルデイが明日の決勝レースでリードすれば、彼が2003年にシリーズ参戦して以来、エントリーしたレースのすべてで最低一度はレースをリードしたことになる。スタートさえうまく行けば、その記録に届くのだ。実はニューマン/ハース・レーシングの本拠地はこのサーキットから車で1時間ほど南のリンカーンシアーという町にあるので、彼らにとってはチームのホーム・レースとなる。しかし、ブルデイと同様にミルウォーキー・マイルではチームも近年ツキがなく、最後に優勝したのは10年以上も前にさかのぼる。

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ミルウォーキー・マイルで4度の優勝と2度のポール・ポジションを獲得しているトレイシーは、ミルウォーキーを最も得意とするドライバーの一人だ。しかし金曜日のオープン・テストでは7番手、今日は10位で予選通過と本来の強さを発揮できなかった。「かなり不満が残る予選だった。午前中と午後で風向きが変わったことで、タイム・アタックではアンダーステアが強く出てしまったんだ。トップ8は皆速い連中ばかりだから、パッシングは簡単なことではないよ。スタートでどこまで順位を上げることができるかが重要なポイントとなるだろうね」と語っていたトレイシー。温まりきっていないタイヤでのスピードには定評があるトレイシーだから、明日はオープニング・ラップからいっきに上位を狙ってくるはずだ。

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現在ルーキー・オブ・ザ・イヤーのランキングでトップを行くパワーは、初めてのミルウォーキー・マイルの予選5位、ルーキー・ドライバー中ではトップという結果を出した。チームメイトで先輩のタグリアーニが、午前中のプラクティスでクラッシュしてしまい、決勝レースへの出走が危ぶまれているなか、チームの期待を一身に背負うこととなってしまった。はじめてのオーバル・レースに挑むパワーは、「明日は自分の限界を超えないようにして、レースをフィニッシュすることを心がけるよ。トラフィックのなかでの走行がどのような展開になるかはわからない。これがロード・コースで5番グリッドからのスタートだったら、かなり結果にも自信があるけどね」と、やや控えめなコメントだった。

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こちらもチャンプ・カー・キャリア自己ベストの8番グリッドからのスタートを決めたレッグ。「自分にとってオーバル・レースは未知の世界、だから昨日のオープン・テストでしっかりと走りこみました。とにかくコンクリート・ウォールにヒットするのだけは絶対に避けたかったので、自分の限界を超えないように、特に注意しました」と語っていた。今日は午前中のプラクティスでターン2からターン3で撮影していたが、オーバルに慣れているドライバー達は、ターン2の立ち上がりで目の前のウォールぎりぎりをかすめてゆくのだが、確かにキャサリンはすこし余裕を持って慎重にライン取りをしていたように見えた。ミルウォーキーのようなバンク角の浅いショート・オーバルでは、レース中のトラフィックをいかにうまく処理するかで、速いドライバーとそうでないドライバーの差ができる。明日の決勝でもコンクリート・ウォールにヒットすることなく、無事にチェッカーを受けてほしい。