<US-RACING>
Photo & Report by Hiroyuki Saito
昨年は予選11位、決勝4位でフィニッシュしたジュンケイラだが、今年は初日からプラクティス、予選と堂々のトップ・タイムを飾った。予選前に行われる15分間のプラクティスでは走行せず、予選が開始してもタイヤを温存するためか、残り約15分となったところで走行を開始し、3周目にトップ・タイムを記録した。ジュンケイラ、ボウデイとは対照的にプラクティスから走りこんでいたトレイシーが3番手となったが、明日もジュンケイラがボウデイ、トレイシーを再び押さえ込み、ポールポジションを獲得することができるか?
午前のプラクティスで2番手となったボウデイは、チーム・メイトのジュンケイラにあと一歩追いつくことができず、午後の予選でも2番手となった。ジュンケイラとの差は予選で約0.4秒も広がり、追いつくのが少し難しい状況となっている。このチームの両ドライバーは、コースによってどちらが速いかが明確に分かれることが多いが、このポートランドではジュンケイラの方が一枚上手といった感じだ。
3番手となったのは、ディフェンディング・チャンピオンのトレイシー。午前のプラクティスでは、7番手だったが予選ではしっかりトップスリーに入るマシンに仕上げてきた。これまでCARTで10年以上のレース経験があるコースでは、ほとんど優勝しているトレイシーだが、意外にもこのポートランドだけいまだない。前戦リタイアに終わりポイントランキングでも6番手となっているだけに、このポートランドで初めての優勝を飾りたいところだ。
1907年から始まった歴史あるポートランド・ローズ・フェスティバルの一環として、1984年からCARTが開催してきたポートランド・インターナショナル・レースウエイ。今年で21年目を迎えるが、長年イベントのタイトルスポンサーとしてサポートしてきた“G.I.Joe’s”の名前は、今年のイベント名に入っておらず、“チャンプ・カー・グランプリ・オブ・ポートランド”として開催されることになった。ポートランドのこの時期は天候が不安定で雨が降ることが多いが、初日は快晴となり気温も汗ばむほど上昇した。初日の予選ではルーキーの活躍が目立ち、オールメンディンガーが4番手、ゴンザレスが6番手に入った。チーム・メイトのベテラン・ドライバー、バッサーも予選後にゴンザレスの元に駆けつけ、「グッド・ジョブ!」とゴンザレスを褒めていたのが印象的だった。