CHAMP CAR

チャンプ・カー・ワールド・シリーズ 第5戦 クリーブランド【二日目】フォト&レポート

<US-RACING>
Photo & Report by Hiroyuki Saito

 アジア、ドイツ、イギリスで開催されているフォーミュラー・BMW。今年からアメリカでもスタートし、これまでに6戦終了している。うち4戦はF1のモントリオール、インディアナポリスでサポート・レースとして行われた。このクリーブランドから残りの8戦、チャンプ・カーのサポート・レースとして開催される予定。昨年まで行われていたバーバー・ダッジ・プロシリーズが今年なくなっただけに、チャンプ・カーまでのステップアップカテゴリーのひとつとして、今後定着することになるだろう。このシリーズになんとボビー・レイホールの息子、グラハム・レイホールがエントリーしており、今日の予選では13台中10位となっていた。将来はチャンプ・カーかIRLに進むのか、それともF1か、動向が気になるドライバーになるのは間違いない。

 昨年、このクリーブランドのレースを2位でフィニッシュしたトレイシー。予選直前に行われるプラクティスではトップタイムを記録したが、ボウデイに一歩及ばず初日の予選タイムも2番手となった。しかし記者会見終了後、ボウデイのペナルティが決定し、順位が繰り上がると暫定ポール・ポジションを獲得することに。フロント・ローが確定し1ポイントも獲得となったが、明日の予選では実力でポール・ポジションを獲得して欲しいところ。

 前戦のウイナー、ボウデイの勢いはこのクリーブランドまで続いている。初日の予選で終了間際に見事トップタイムを記録。しかし昨年このクリーブランドでポール・トゥ・ウインを飾ったボウデイは、タイムアタック中にハンター‐レイの走行をブロックしたとしてペナルティを受けてしまった。これによりトップタイムを剥奪され2番目のタイムが予選結果となると、初日の予選は4番手に降格。不本意な結果となったが、明日の最終予選で再度トップを狙うことになる。ちなみに、カーパンティエもタグリアーニをブロックしたとして、同様のペナルティを受けた。

 数々の名勝負を生んできたクリーブランドが、ほぼ2年ぶりのCART取材。広之Cマンにくっついて最終コーナーへ。金網越しに立ち上がりを狙う。おっ! 一番時計のジュンケイラが鋭い突っ込み……って鋭すぎない? ほーらオーバースピードだー。フルカウンターもむなしくスピンモードに陥るマシン。こりゃ来るぞーっと思いながらも、AFまかせで連射開始。ファインダーの中でどんどん大きくなるパシフィケア。そろそろ逃げねば、ってもう遅い? 「ドガーン! バラバラ……」。さっきまで寄りかかってたコンクリート・ウオールがズリっと動き、エアスクープやらなんやら一式が、金網越しに降って来た。目が焼けるように痛いのは、燃料のエタノールを被ったからしい。立ちすくんでいた僕を、Cマン仲間が「ヴェリ・クローズ(近かったでんな!)」といってその場から連れ出してくれた(ちなみに広之Cマンは相当後にやってきて、『誰かいたの?』と僕に聞いてた)。お、おっがながったよぉ、と後になって震えがきたが、重いカメラをしっかり抱えて逃げたあたり、冷静なんだか慌ててんだか? プレスルームではクラッシュがリプレイされていて、拍手(と大爆笑)のお出迎え。ちなみにジュンケイラは、午後の予選で2番手ゲット。僕は、プレスルームでレポート書いてました。