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CARTチャンピオンシップ・シリーズ 第2戦 ロング・ビーチ【決勝】レポート

<US-RACING>
前日の雨が降ったり止んだりという天候から一転して見事な快晴となったロングビーチ。気温19度という絶好のコンディションに恵まれた決勝レースは、1時12分にグリーンフラッグとなり、82ラップを争う“Toyota Grand Prix of Long Beach”の幕が切って落とされた。

ポールポジションからスタートしたカストロネベスがしっかりとオープニングラップを制してポジションをキープ。これにブレック、ダ・マッタらが続く。上位に大きな混乱はなかったオープニングラップだったが、タグリアーニの左リアタイヤにスローパンクチャーが発生し、ピットイン。

間もなく、スタートからわずか2周でアンドレッティがエンジンに問題を抱えてピットへと戻ってきた。チームクルーは懸命に修復を試みるが、結局アンドレッティはこのレースをリタイヤすることになってしまう。

好調にトップを走るカストロネベス。5周目には2位以下に1秒以上のアドバンテージを築き、ブレック、ダ・マッタ、カナーン、そしてド・フェランらを引き離していく。その後もトップ5の順位に大きな変動のないままレースは展開されていく。

10周目、ガルシアJr.がターン8でタイヤバリアに突っ込んでしまい、コースはイエローコーション。このイエローで高木、ザナルディ、グージェルミン、そしてカーペンティエが給油のためにピットイン。12周目には再びザナルディ、さらにジュンケイラもピットへ入った。

トップグループに動きがあったのは16周目、この日6番手からレースをスタートしたド・フェランがターン1でカナーンをパスして、4位へと浮上。20周が終了した時点でのトップ5のオーダーは、トップが依然カストロネベス、これにブレック、ダ・マッタ、ド・フェラン、そしてカナーンが続いている。

30周目、ポジションを争っていた高木とグージェルミンがターン9でマシンのホイール同士が接触。高木はコントロールを失いスピンしたが、なんとかマシンにダメージを与えないでコース上にストップし、再びレースへと復帰する。これでポジションを22位まで落としてしまった。

コースがグリーンとなった直後、それまで2位を走っていたブレックのマシンに前戦同様メカニカルトラブルが発生。急遽ピットインしたブレックは回復できず、そのままリタイヤとなってしまった。これでトップ5のオーダーはカストロネベス、ダ・マッタ、バッサー、ド・フェラン、そしてカナーンの順。

ダ・マッタはトップのカストロネベスの様子をうかがいながら、プレッシャーを与え始める。しかしカストロネベスは落ち着いたライン取りでダ・マッタにパスさせる隙を与えない。

レースも中盤となった45周目、17位までポジションを挽回していた高木がターン1でスピンを喫してしまう。この時もマシンにはダメージがなく、高木はすぐにコースへと復帰したが、再びポジションを21位まで落としてしまった。

49周目、トレイシーとフランキッティがチームメイト同士で激しい6位争いを展開。7位からフランキッティを追っていたトレイシーは、ターン1でフランキッティのインを突いてパス。昨年の優勝を思わせるアグレッシブなアタックで前を目指す。

大きなクラッシュも無いままレースは進んでいた中で、55周目にカーペンティエとパピスがターン5で接触。カーペンティエは腕にダメージを負った模様で、パピスの方はリアウィングを失うもののピットまで戻り、再びレースへと復帰している。これでコースはイエローコーションとなり、トップグループは一斉にピットイン。ピット競争が展開されることになった。

このピットストップを挟んでもカストロネベスはトップポジションをキープすることに成功。2番手にはダ・マッタ、さらにド・フェランが3番手に浮上し、バッサーが4番手、さらにトレイシーが5番手へ上がってきた。ホンダ、トヨタ、ホンダ、トヨタ、ホンダという興味深い順位である。

60周目、イエローコーションが解除となる直前、モレノがグージェルミンのマシンに突如追突してグージェルミンがスピン、そのままリタイヤとなってしまった。これでコーションが長くなり、レースは63周目にグリーンとなる。その直後、トレイシーはバッサーを空かさずパス。3位へと浮上してド・フェランにアタックを開始するが、ド・フェランは全く落ち着いた走りでトレイシーをブロック。

13位までポジションを挽回していた高木は、75周目にストレードエンドのターン1でブレーキが効かなくなり、タイヤバリアに突っ込んだが本人は無事。初のストリートコースでリタイアを余儀なくされた。

高木のマシンが排除されてグリーンとなったのは78周目。残り5周となっていよいよ大詰めを迎えたレースは完全にカストロネベスとダ・マッタとの一騎打ちとなった。何度もラインを変えて迫るダ・マッタと、巧みにブロックするカストロネベスの激しい攻防が続いたが、カストロネベスは最後までトップを維持することに成功し、今季初優勝。パーフェクトといえるポールトゥウインで通算4勝目を獲得した。

ホンダエンジンにとって6年連続のロング・ビーチ制覇であり、トップ10中5台が上位に入る。トヨタ勢は4人がトップ10入りし、フォードのトップは10位のブライアン・ハータだった。2位のダ・マッタは前回の優勝に続き、依然ランキングトップをキープしている。

リタイアに終わった高木だが、一方の中野は予選23位から12位までポジションをアップしてフィニッシュ。今シーズン初のポイントを獲得した。

■優勝したエリオ・カストロネベスのコメント
「レース序盤からかなり乗れていた感じで、マシンも絶好調の状態だった。でもスタートから燃料計が動かなかったため、燃費を控えめにして走らざるを得なかったよ。去年の教訓から、ここは燃費がキーとなることが分かっていたからね。とにかく、ポールトゥウィンとファステストラップ、そして最多リードラップとまさに言うことなしのレースで、とても嬉しいよ」

■2位に入ったダ・マッタのコメント
「エリオ(カストロネベス)をパスするポイントは、第1ターンしかないと思ったから、徹底的に仕掛けたよ。しかし、終盤にはタイヤが滑り始めて、思うようにいかなかった。最後のイエローが無ければ、可能性もあったかもしれないね」

■3位に入ったジル・ド・フェランのコメント
「マシンのハンドリングは最高で、これまでで最高のできだったと思う。レース中は燃費に気をつけるようにした。とてもスムーズに走りきることができたので、その点は楽だったよ。優勝こそできなかったけど、全体的に上手くいって、表彰台に上ることができた」