CHAMP CAR

CARTチャンピオンシップ・シリーズ 第2戦 ロング・ビーチ【プラクティス3】レポート

<US-RACING>
■雨の中で行われた最後のプラクティスでブレックがトップ

朝から雨となった土曜日、予選前最後のプラクティスは、雨が降ったりやんだりする不安定な天候の中で行われた。コース上にはいたる所に水溜りがあり、なかなか路面温度も上がらない。

午前10時ジャストにグリーンフラッグがふられ、セッションがスタート。各ドライバーはレインタイヤを装着したマシンで慎重にコースを周回する。しかしスタートから約10分を経過した時点でカストロネベスがターン9、パピスが最終ヘアピンでスピン。続いてモレノがターン2でスピンし、数台のマシンがコース上にストールしたため、CARTオフィシャルはレッドフラッグを出す。

10時14分、CARTはコースの安全を確認し、セッション再開。この時点でのトップタイムはカナーンの88.264秒、それをド・フェラン(90.952秒)と中野(91.122秒)が追う。だがこの後もスピンするマシンが続出し、ほぼ数分おきにレッドフラッグが出されるという波乱のセッションとなる。

まず、バッサーが最終ヘアピンでスピン、ド・フェランもこれに引っかかり、2台のマシンがコース上にストールしてレッドフラッグ。4分後にグリーンフラッグが出ると、今度はフェルナンデスがターン9でスピンし、またも中断。再び4分後にグリーンとなるが、直後に中野が最終ヘアピンでスピンして再度レッドフラッグという、CARTオフィシャルにとってはなんとも忙しいプラクティスセッションとなってしまった。

セッション開始から45分が経過、ここまでの順位は84.946秒のブレックがトップで、2番手カストロネベス(85.237秒)3番手がフィッティパルディ(86.015秒)と続くが、このあとも5台のマシンが立て続けにスピン。どのドライバーも不安定な路面に四苦八苦する姿が見られる。

スタートからちょうど1時間が過ぎ、相変わらず好調なブレックがトップで83.314秒マークすると、カストロネベスがすかさず83.149秒のタイムでブレックを上回った。この頃から全体に路面が乾き始め、これまでクルーと共にピットで待機していたアンドレッティが、このプラクティスセッション中、初めてコースインする。

セッションの残り時間が5分を切ったところで、昨日の午前中でトップだったタグリアーニが82.171秒のトップタイムをマーク。しかしその2分後、ブレックがこれを凌ぐ80.941秒をマークし、トップに返り咲く。

最後、残り1分を切ったところでパピスがターン9でコントロールを失い、スピン。そのままコース上に止まってしまったため、CARTオフィシャルはレッドフラッグを出してセッション終了。

結局このセッションの最終的な順位は、ブレック、カーペンティエ、パピスのオーダー。高木は83.883秒で16位、中野は90.283秒で27番手に留まる。エンジンメーカー別に見ると、トップ2がフォードで、3番手にトヨタ。フォードはトップ10に合計5台のマシンが入った。フェニックス・イルモアは昨日の午前中のプラクティスでも8番手のタイムをマークしたルーキーのウイルソンが6番手。昨日トップタイムを出していたホンダは、カストロネベスの9位が最高位という結果に終わった。

午後も不安定な天候が予想される中、いよいよこのあと午後1時15分から予選が行われる。セッションはポイントランキングをもとに2つのグループに分けられ、下位グループから開始。めまぐるしく変化する天候下で、アタックするタイミングが勝負の分かれ目となるだろう。