<US-RACING>
Photo&Report by Hiroyuki Saito
いよいよ始まりました2001年CARTフェデックス・チャンピオンシップ・シリーズ!開幕戦は1981年ぶりとなるメキシコでの開催。初日からたくさんの観客が集まり、地元の英雄フェルナンデスのマシンが目の前を通っただけで歓声が起きます。うわさでは20万枚のチケットが売れたとか。決勝日は更に盛り上がるでしょう!
メキシコでマシンの模型をかぶったファンを発見。彼以外にも紙製で簡単に組み立てるマシンの帽子を結構見かけた。市販されているようです。しかし、いつから頭の上にマシンを乗せて応援するようになったんでしょうね?
コース内でいろいろなテナントが観客の興味を惹いていた。その中でも目立っていたのが、防弾ガラス装備車のセールスをしているところ。パンクしても走れるタイヤが一緒に置いてあった。実際に試し打ちしてあるガラスに説得力があります。
そのタイヤの中身が見えるように外側のゴムが切られてディスプレイされています。スケートボードのタイヤのような材質のものがホイルの中心部を囲んでいますね。これでいつパンクしても大丈夫。
2年目となる今シーズン、新生フェルナンデス・レーシングから参戦することとなった中野選手。午後のプラクティスでは11番手につけ、チームメイトのフェルナンデスを上回るタイムを記録した。
CART初参戦となる高木選手。チームは昨年中野選手が所属していたチーム・ウォーカー。初めてとなるサーキット、そしてプラクティスとなれない面がやや見えたが、21番手で午後のプラクティスを終える。
初日の取材を終え、8時30分くらいにプレスルームを出る。パーキングまでの帰り道、観客スタンドがライティングされていたのでよく見てみると、なんとまだ組み立てているところだった!ブラジルも準備が遅かったが、メキシコも負けずに遅いことが判明。決勝日までには完成しているといいですね。
このサーキットはもともと製鉄所があった場所で、写真左側に見える建物が記念に残されている。1900年に建てられ1983年まで生産されていた。現在では公園として憩いの場となっている。
昨日は5万人、今日はなんと9万人(モンテレー広報発表)の観客が集まった。そんな観客の注目の的はやはりフェルナンデス。予選のタイムアタックが始まりフェルナンデスのマシンがピットから飛び出るとスタンドの観客はみんな立ち上がって応援していた
予選最初のグループから出走した中野選手。いよいよこれから本格的なタイムアタックをしようとした6周目にスピンをしてしまい、タイヤバリアに突き刺さってしまう。中野選手はピットに戻りスペアカーに乗り込むもが、セッションの残り時間が少なくタイムアタックを断念。シーズン最初の予選は27位からのスタートとなった。
高木選手にとって初めてとなる予選。セッションの後半ではスピンをするものの、これまでの自己最高タイムを0.6秒ほど縮める1:18.991秒を記録。予選25位からのスタートに。
開幕戦のポールポジションを獲得したのは、昨年のルーキーオブザイヤーを獲得しランキング4位と健闘したブレック。あと一歩といった感じでポールポジションを逃していただけに開幕早々うれしい結果となった。
スタート前のアトラクションで、綺麗な衣装をまとった大勢の地元の人たちがコース上で楽しそうに踊ってくれました。なかなかこのような民族色の強いアトラクションは行われないので、楽しかったですね。観客はウエーブ(人波)し、スタンドの端から端まで綺麗に波打っていました。ものすごい歓声です。
初のポールポジションからスタートしたブレック。この後、レース中盤までトップをリードするもののポールトゥウィンならず。5位でフィニッシュする。スタートではターン1の入り口が狭くなっているためにクラッシュするのではと心配していたが、各マシンとも、何事もなく抜けていった。
25位からスタートした高木選手。一時は5位を走行し、ベテランドライバーと互角に渡り合うものの、スピンをしてしまい順位を落としてしまう。その後は順調に周回を重ね、初レースを10位でフィニッシュ! 15位もポジションを上げることに成功した。
中野選手は27位からスタートし、途中接触などのアクシデントがあり、最終的に18位でフィニッシュする。レース中盤はほかのマシンと変わらぬ速さで周回を重ね、順位の下がるドライバーが多い中、9つポジションを上げてフィニッシュした。
開幕戦の優勝を飾ったのは予選2位からスタートしたダ・マッタ。自身2度目の優勝を飾ることに成功。しかも、チームを移籍して初のレースであり、初開催の場所での優勝だ。これはチーム力も大事だが、ドライバー自身の適応能力もよかった。昨年より安定した走りを披露した。
2位には昨年のチャンピオン、ド・フェランが入り、3位には15位からスタートしたトレイシーが入賞。このベテランドライバーを抑え、見事優勝したダ・マッタも今回のレースでトップドライバーとして認められたのでは。
スタート前、ピット裏には華やかな衣装を着た地元の人たちが待機していた。カメラを向けるとみんな喜んで集まってくる。現地でしか見ることのできないものがこのサーキットにもあふれていた。