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CARTチャンピオンシップ・シリーズ 第20戦 フォンタナ【プラクティス1】レポート

<US-RACING>
今季最終戦となるCART・FedExチャンピオンシップシリーズ第20戦は、カリフォルニア州フォンタナにあるカリフォルニア・スピードウェイで開催される。サーキットがあるフォンタナの街はアメリカ西海岸最大の都市、ロサンゼルスのダウンタウンから車で約45分ほど東にある。このオーバルコースでCARTシリーズが開催されるようになったのはコースが完成した1997年からで、今年で連続4回目の開催となった。

前回のサーファーズパラダイス戦では、ポイントランキング1位から4位までのドライバーが次々とリタイアするという結果となったため、CART史上、まれに見る僅差でこの最終戦を迎えることとなった。一周2マイルのコースは、第6戦が行なわれたミシガン・スピードウェイとほぼ同形のスーパースピードウェイ。各マシンには、ミシガンと同様にダウンフォースの少ないスーパースピードウエイウイングがフロントに、そしてリアにはハンドフォードデバイスの装着が義務付けられる。

金曜日の午前10時30分から1時間半に渡って予定されていた第1回目のプラクティスは、早朝からの雨のため中止。本来初日は2回行われるプラクティスだが、結局午後1時30分から3時までの1回だけとなった。曇り時々晴れといった天候のもと、気温24度、路面温度36度というコンディションの中、全車一斉にコースイン。このレースウイークエンド最初のプラクティスが始まった。

スタート後10分が経過した時点でのトップはカストロネベスで30.942秒。それをバッサー(31.121秒)、トレイシー(31.279秒)が追う。カストロネベスのトップタイムは、昨年ブランデルが金曜日のプラクティスでマークしたタイムを既に上回っている。

その後更に10分が経過し、今度はカストロネベスのチームメイトであるド・フェランが30.604秒のタイムでトップとなる。チーム・マールボロ・ペンスキーのペアがワン・ツーでセッションが進むなか、スタート後30分にはアンドレッティが30.857秒で3番手に顔を出す。

セッションも中盤を過ぎると、今度は30.574秒をマークしたフィッティパルディがトップに立つ。ここでミシガン500の覇者モントーヤも30.642秒を記録し、ド・フェランに次ぐ3番手へと上がってきた。各マシンのタイムが徐々に更新されていく中、マシンから脱落したと思われるネジ類のパーツがコース上で発見されたため、午後2時21分にこの日最初のフルコースコーションが出される。

同時にCARTセイフティマーシャルが安全のためコース全域を調べ、安全が確認された2時31分、グリーンフラッグを合図にセッション再開。その2分後、ここでモントーヤがいきなり平均ラップスピードが時速240マイルを越える240.934マイル(30.317秒)をマークし、一躍トップとなる。

モントーヤがコースレコードに迫るタイムを記録した直後、走行中のカストロネベスのマシンに火災が発生。カストロネベスは緊急ピットインする。ここでコースは再びフルコースコーションとなった。ピットイン後、カストロネベスはチームが用意したTカーへと乗り換え、出走を待つ。

5分後にグリーンフラッグが振られ、セッション再開。好調なモントーヤはその後更なるタイム短縮を図り、セッション終了まで残り10分と迫った中、平均時速242.253マイル=389.784キロ(30.152秒)を叩き出してトップタイムを更新。これは97年の予選で、グージェルミンが樹立したコースレコードの240.942マイルを上回る好タイムだ。(注:プラクティス中のタイムは公式記録とはならない)

午後3時、このモントーヤがトップのまま、予定どおりプラクティスセッションが終了。順位は30.152秒のモントーヤに次いでド・フェラン(30.537秒)、3番手はカストロネベス(30.566秒)という結果となった。中野信治は32.309秒のタイムで24番手に留まる。エンジンメーカー別では、トップがトヨタで、2番手にはホンダが入ったが、第11戦のミシガン同様トヨタとホンダは方バンクターボを投入している。フォードは4番手、メルセデスはカナーンの9番手が最高位だ。

今回のセッションでは、トップのモントーヤのタイムから1秒以内に19台がひしめき合うという大混戦となった。明日は予選に向けての最後のプラクティスが午前8時から9時まで行われ、注目の今年最後の予選は午前10時45分から、恒例のシングルカークオリファイで行われる。