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CARTチャンピオンシップ・シリーズ 第15戦 バンクーバー【最終予選】レポート

<US-RACING>
2日目の最終予選は、金曜日のタイムをもとに遅いグループと速いグループの2つに分けて行なわれる。午後1時45分、天候は晴れ、気温19度、路面温度21度というコンディションで、遅い方の第1グループの最終予選からスタート。

開始から6分後、カーパンティエのマシンがメカニカルトラブルのためスローダウン、ターン5を抜けたところのバックストレート上でストップした。コースはレッドフラッグが出てセッションが一時中断。カーパンティエは予選中断の原因となったことで、8分間のペナルティを受ける。

1時58分、グリーンフラッグが振られセッション再開。間もなくセッションも中盤を迎えようとしていたが、昨日記録した上位陣の暫定順位は変わらない。だが2時7分、ダ・マッタが昨日の自己ベストタイムを上回る61.511秒をマークしてこのセッショントップへ。総合でも4番手にジャンプアップした。

第1グループの予選終了時間の1分前、Tカーに乗り換えてアタックを続けていたカーパンティエがターン3のウォールにヒット。右後輪にダメージを負い、コース上にストップしてしまう。また時を同じくして、今度はパピスがターン7で左後輪をウォールに接触。スピンしてこちらもコース上にストールしたためにセッション中断。 結局このままチェッカードフラッグとなり、第1グループの予選が終了時点での総合順位は、1位フランキッティ(61.067秒)、2位ド・フェラン(61.231秒)、3位トレイシー(61.476秒)と昨日と変わらず。今回の予選でタイムアップしたダマッタ(61.511秒)が4位に入り、6位がパピス(61.605秒)に入ってセッションを終えた。

続く第2グループの最終予選は、15分の間隔を置き、2時30分にスタート。しかしグリーンフラッグから3分後、ジョルダインJr.がコース上にストール、ここでセッションはレッドフラッグとなる。ジョルダインJr.は8分間のペナルティを科せられた。 2時36分、グリーンフラッグでレース再開。その4分後、朝のプラクティスで3位だったモントーヤが61.256秒のタイムを記録して16位から一挙に3位へと躍進。昨年に続き連続ポールを狙うモントーヤ。しかし注目は地元カナダのトレイシーに集まり、初めて61秒台を切る60.798秒をマーク。チームメイトのフランキッティを凌いでトップに立ち、地元ファンから大声援が上がった。

予選時間も残り14分の時点でフィッティパルディが61.399秒のタイムで11位から6位までアップ。順位はトレイシー、フランキッティ、ド・フェラン、カストロネベス、モントーヤ、フィッティパルディ。予選時間もあと残り10分を切った2時51分、セッションはいよいよ大詰めを迎える。トレイシーにトップを奪われていたフランキッティが、コースレコードとなる60.466秒のタイムを叩き出し、チームメイトから暫定ポールを奪回。この後フランキッティはラスト5分の時点で、60.406秒までタイムを上げて更にトレイシーとのタイム差を広げた。一方、フランキッティに先行を許したトレイシーも負けじと60.493秒の僅差に迫り、続けてタイムアタックに挑もうとしたものの、フィッティパルディがターン4を過ぎたところでストール。コースはレッドフラッグとなって中断。

セッション終了まで残り3分を切った2時57分にグリーンフラッグとなり、フランキッティはマシンから降り、トレイシーはコースに復帰するもタイムアップできず。終了直前にド・フェランが61秒を切る60.791秒までタイムを更新するが、チームKOOLグリーンの二人のタイムには及ばず3番手のままチェッカー。

結局フランキッティが前戦に続く今季2度目のポールポジションを獲得。昨年の最終戦で他界した地元の英雄であるグレッグ・ムーアを称えるべく、今回のレースに特別に設定された“グレッグ・ムーア・ポール・アワード”をムーアの母親から受賞。トレイシーが2位に入ってチーム初のワンツースタートとなった。

3位ド・フェラン、4位カストロネベスのペンスキーコンビがセカンドロウ、5位が昨年ポール・トゥ・ウインを決めたモントーヤという結果となった。今回の予選タイムは、1〜6位までが1秒以内の差。中野信治は63.578秒で22位スタートとなる。

また結果をエンジンメーカー別に見ると、1〜4位をホンダが独占、3連続のフロントロースタートとなった。5位にはトヨタが入り、フォードが6位で、メルセデスは13位が最高。明日日曜日は午前9時からウオームアップが行なわれ、午後1時から90周の決勝レースがスタートとなる。
結果をエンジンメーカー別にみると、1位〜4位をホンダが独占と絶好調。5位がトヨタで、6位〜8位がフォード、メルセデスは9位となっている。

明日のプラクティスは午前10時から1時間15分行なわれ、最終予選は第1グループ(今日の予選で遅かった方)が午後1時45分に始まり、第2グループが2時30分からそれぞれ30分づつに分けて行なわれる。天気予報では降雨確立40パーセントと言われている明日土曜日、ポールポジションを獲得するのは前戦のロードアメリカに引き続きフランキッティか?