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CARTチャンピオンシップ・シリーズ 第14戦 ロード・アメリカ【決勝】レポート

<US-RACING>
今年も大勢の観客が集まった決勝レース当日の日曜日、快晴で気温22度、路面温度34度というコンディションのなか、午後1時5分にグリーンフラッグ。55ラップのレースがスタートした。

スタートでうまく抜け出した予選3番グリッドのタグリアーニが、フランキッティとド・フェランの間を縫い、ファーストターンにトップで飛び込むことに成功、フロントロウのお株を奪う見事な好スタートを切る。

その直後、オープニングラップのターン2では、ミド−オハイオの覇者カストロネベスと3位表彰台を獲得したフィッティパルディが接触し、カストロネベスはバランスを失いコースアウト。すぐにコースに復帰するものの最後尾まで順位を落としてしまった。

さらに今度はド・フェランがギアボックストラブルに見舞われスローダウン。ド・フェランはオープニングラップをこなすことなくリタイヤに終わってしまい、チームペンスキーにとってミド−オハイオのパーフェクトレースから一転し、悪夢のような展開となってしまった。

また、予選7位からスタートしたトレイシーもフロントストレートでマシントラブルのために失速し、ほぼ最後尾となる23位までポジションをダウン。昨日まで好調だったホンダ勢が、ここでいっきに3台も上位から姿を消してしまったのだ。

トップに立ったタグリアーニは、快調に飛ばしながら序盤をリード、これにフランキッティとフェルナンデス、1周目で予選12位からいっきに5位までジャンプアップしたモントーヤが続いた。各マシンともグリーンの最中にそれぞれ1回目のピットストップを行い、モントーヤがここで2位までポジションをアップ。

勢いに乗るモントーヤは21ラップ目にタグリアーニをあっさりとパスし、トップの座を奪い取る。その後レース中盤にかけ、圧倒的な速さで2位以下を引き離し独走態勢に入った。今年初の3勝目ドライバーとなるか注目が集まる中、モントーヤのマシンに突如異変が起きてしまう。31ラップ目、モントーヤのマシンはシフトリンケージのトラブルに見舞われ、ピットに戻るものの結局リタイヤに。

このモントーヤの脱落で再びトップに立ったタグリアーニは、背後にフィッティパルディ、フェルナンデス、モレノ、ブレックらを従え、レースは終盤に差し掛かろうとしていた。ところが37ラップ目、そのタグリアーニのマシンにもギアボックストラブルが発生。初優勝を目の前に無念のリタイヤに終わってしまう。

そして、ここでトップに立ったのは、23位までポジションを落としていたはずのトレイシーだった。スタート時にスロットルセンサーのトラブルでスローダウンしたトレイシーは、ピットからの指示ですべてのスイッチをリセットしたところ、なんとマシンが回復。ここからトレイシーの猛追が始まり、周回を重ねるたびにポジションをアップ、38周目についにトップに浮上したのだ。

その後トレイシーは45ラップ目に最後のピットインを行い、一時トップの座をモレノに譲るが、レース残り5ラップのところでモレノもピットインしたため、トップを奪取。結局この日のトレイシーに追いつくものは誰も現れず、最終的に2位に7.45秒もの差をつけてゴール。第3戦のロングビーチ以来となる今季2勝目を獲得し、CART通算17勝目。1994年のラグナセカ以来となるパーマネントロードコースの優勝で、ロードアメリカでは1993年以来の勝利である。

マシンにとって過酷なハイスピードのロードコースでのレース、終わってみれば25台中完走わずか10台というサバイバルレースとなった。今回、ランキングトップのアンドレッティと、2位だったド・フェランがともにリタイア。アンドレッティの首位は変わらないものの、2位には再びモレノが上がり、各自のポイントはさらに接近することになってしまった。

エンジンマニュファクチャラー別の結果は、ホンダが1位、フォードが2〜4位、トヨタが5〜6位でフィニッシュ、メルセデスは8位が最高位だった。2連勝となったホンダがエンジンマニュファクチャラー最多となる今季6勝目を挙げたが、ポイントトップは依然フォード。なかなかその差が縮まらない。

次戦は9月3日にカナダ・バンクーバーで開催される第15戦“Molson Indy Vancouver”。今年5回目となるストリートコースで、果たしてどのようなバトルが繰り広げられるのだろう。誰がいちはやく3勝目を挙げるか、それとも今年10人目となる新たなウイナーが登場するのだろうか。

●優勝したトレイシーのコメント
今日どうしてボクがこの位置にいるのか分からないよ! オープニングラップでターン2を抜けたときに急にパワーが無くなってね、急にスローダウンしてしまったんだ。後ろから追突されてしまうのではないかとハラハラしたよ。 その後クルーがボクのマシンのスロットルセンサーに問題があることを突き止めてくれて、 ドライブしながら無線の指示に従って全ての系統をリセットしたんだ。 これに30〜40秒を要してポジションを落としてしまったわけだ。このリセットのおかげで問題は全て解決されたけどね。 本当だったらここで戦意喪失なところだけれど、オーナーのバリーがボクのモチベーションを刺激してくれたんだ。“毎ラップクオリファイをアタックするつもりでとにかく行けるところまで行け”ってね。 普段もレースに勝利することは格別の喜びだけど、今日のレースはそれを上回る特別なものだね。これでチャンピオンシップ争いでもいいポジションに来ることができた。 とにかくまだまだあきらめないでマイケルを追いかけるよ。

●2位に入賞したフェルナンデスのコメント
終盤ポールを追いかけているときにラップ遅れのセルビアに引っかかってしまい、 ポールとの差が開いてしまった。これで背後からはケニー(ブレック)とジミー(バッサー)が迫ってきてしまったんだ。そこで最後のピットストップで作戦を変更してタイヤを交換しないことにしたんだ。今日はチャンピオンシップ争いで貴重なポイントを得ることができたよ。 残りのレースをコンスタントに5位以内に入っていけばまだまだチャンスは残っていると思う。 レースは何が起こるか分からないからね。

●3位に入賞したブレックのコメント
今日は我ながらよくやったと思うよ。今のところロードコースではいい結果を残せてきているから、今日は行けるんじゃないかと期待していたんだ。 オープニングラップでトレイシーが急にスローダウンしたのにはびっくりしたよ。 ぶつかりそうになったからね。 レース中盤以降トレイシーを何とか抑えようとしたんだけど、今日のトレイシーはとにかく速かったよ。 まあ予選9位のスタートから3位でフィニッシュは満足行くものだね。 でも目標である初優勝のためにこれからもっと頑張っていきたい。

●リタイヤに終わったアンドレッティのコメント
今日のリタイヤは本当に痛いよ。 今日のマシンは調子も良かったし、燃費も良かったんだけどね。 CVジョイントが壊れてしまったんだ。こんな些細なトラブル今まで経験したこと無いよ。 今日のノーポイントはチャンピオンシップ争いでプレッシャーになるね。 ファンにとっては喜ばしいことかもしれないけど。