<US-RACING>
2日目の土曜日は、どんよりとした曇り空に加えて気温が18度と少し肌寒いコンディションとなる。いよいよ予選に向けての最終プラクティスが、午前8時から開始。この後に行われるクオリファイに向けて、各ドライバーとも積極的なタイムアタックに挑んだ。
プラクティス開始早々際立った走りを見せたのが、トヨタの予選スペシャル片バンク加給ターボエンジンを搭載するモントーヤだった。モントーヤはプラクティス開始から間もない8時5分、いきなり昨日のトップタイムを破る30.368秒を叩き出してこの日のトップに立つ。この時点でモントーヤに続いたのはド・フェラン(30.666秒)、タグリアーニ(30.953秒)。
8時12分、黒澤のマシン背後からスモークが発生したため、黒澤はエンジンを切ってピットへ戻ってくる。これでコースは一時イエローコーションになったが、黒澤のマシンはその後ピットで白煙を上げあたために、バックアップカーに交換。
プラクティス開始から20分が経過し、トップは依然モントーヤ。しかしモントーヤに負けじと激しいタイムアタックを見せたのが、昨日までのトップだったトレイシーだ。ホンダはトレイシーだけにトヨタ同様片バンク加給ターボエンジンを投入しており、トレイシーはそのホンダパワーをフルに使うアグレッシブなタイムアタックを見せ、8時40分、ついに30.349秒を叩き出してトップへ浮上。トヨタ、ホンダによるパワーバトルは昨日にも増して激しい展開を繰り広げる。この時点で2位はモントーヤ、3位タグリアーニのオーダー。
ところがトレイシーがトップに立った直後の8時41分、トヨタ&ホンダのスペシャルエンジンバトルに待ったを掛けたのが、フォードエンジンユーザーのアンドレッティだった。アンドレッティは30.165秒というタイムを叩き出して一気にトップに躍り出る。
プラクティス終盤に入った8時55分、ルーキーのダ・マッタが30.218秒を叩き出して2番手にジャンプアップ。ダ・マッタもトヨタのスペシャルエンジンユーザーだ
そしてプラクティスも残り4分となった8時56分、トレイシーが再び果敢なアタックで30.134秒タイムを叩き出し、トップの座を奪回。アンドレッティも負けじと再びタイムアタックに挑み、トップの座を奪い返そうと試みるが一歩及ばず、チェッカーフラッグとなった。トヨタエンジンはダ・マッタの3位から5位までを占める。ホンダ、フォード、トヨタと3メーカーが揃って上位へ。メルセデスベンツはグージェルミンの13位が最高。
Tカーに乗り換えた黒澤は最終的に22位、中野は23位で最終プラクティスを終えた。
今回、各マシンともドラフティング(スリップストリーム)を利用し、トップ3は238マイル台(トップだったトレイシーの平均スピードは384.443キロ)を記録した。