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CARTチャンピオンシップ・シリーズ 第10戦 トロント【予選初日】レポート

<US-RACING>
午前中のプラクティスも終りに近づいた頃、ダウンタウンの方から厚い雲が覆い始め、所々で雷が発生。やがて雨雲はコース上にも広がり、午後1時過ぎから激しい雨となる。

一時は雷雨となったトロントだったが、徐々に雨脚も弱まり始めた午後2時30分、完全なウエット状態で始まった第1グループ(前戦のクリーブランドの予選下位グループ)の予選。開始早々トレイシーがターン2でスピンしたために赤旗となり、トレイシーはこれで8分間のぺネルティを課せられてしまう。

午後2時40分、今度はタグリアーニがスピンしてレッドフラッグ。この時点でのトップはフィッティパルディで74.444秒、カーパンティエ、ジョルダインJRと続いて45分にグリーン。雨はいつのまにか止み、開始から20分を経過してトップはフォンタナの71.284秒。以下ブランデル、カーパンティエといったオーダー。

終盤になって路面の水も少なくなったせいか次々とポジションが変わり、最終的にこのセッションでトップに立ったのは、午前のプラクティスでトップだったフィッティパルディの69.394秒。2位はブレックの69.423秒、3位はパピスで69.461秒と言う結果になった。

3時15分、今度は第2グループのスタートとなったが、15分のインターバルの間にオフィシャルのジェットドライヤーによってコースがさらに乾いたせいか、開始3分後にモントーヤが68.590秒で総合トップに立つ。しかしモントーヤはこの直後にターン1の外側のウォールを擦ってしまい、アタックを中止。

コース上ではフランキッティがアタックしており、3周目にモントーヤを凌ぐ67.693秒を記録したかと思えば、今度はアンドレッティが66.698秒を叩き出してトップへ浮上。開始から10分経ってもアンドレッティのトップは変わらず、2位にはフランキッティ、3位はクリーブランドで初ポールを獲得したモレノ。

午後3時27分、グージェルミンが真っ先にスリックタイヤに履き変え、モレノ、モントーヤなどが次々にタイヤを変更。まずグージェルミンが65.782秒を出し、モレノが64.857秒で上回ったかと思えば、モントーヤが2秒以上引き離す62.034秒を記録。モレノの巻き返しに期待がかかったが、クリーブランドで終了間際にスピンして赤旗を出したモレノは、今回のこの予選で8分間のペナルティが課せられてしまう。

乾き出した路面とともにタイムもどんどん上がり、残り4分でフランキッティが59.602秒、2分後にはアンドレッティが59.529秒を出し、そのすぐあとにモントーヤが58.897秒と目まぐるしく変わっていく中で、ド・フェランがターン1でコントロールを失いクラッシュ。終了まで残り1分となっていたためにここでチェッカーフラッグとなったが、その直前にフランキッティが58.877秒のトップタイムを叩き出し、暫定のポール獲得となった。

2位はデトロイトのポールシッターのモントーヤ、3位はポートランドのポールシッターであるカストロネベスが入る。日本期待の黒澤は21位、中野は23位と言う結果に終った。エンジンメーカー別にはホンダ、トヨタ、ホンダ、フォードと続き、メルセデスはグージェルミンの8位が最高。だがトップ10の中にトヨタが4台、ホンダが3台、メルセデスが2台といった具合に続き、それまで好調だったフォードが1台だけという結果に終った。