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CARTチャンピオンシップ・シリーズ 第8戦 ポートランド【最終予選】レポート

<US-RACING>
今シーズン初のパーマネントロードコースの予選でいったいどのチームが上位に顔を出すのか。午前中の曇り空から一転、穏やかな青空が広がり、気温28度、路面温度は50度というコンディションのもと、グループ1の予選がスタートした。

予選開始から8分が経過し、アレックス・タグリアーニのマシンがエンジントラブルにみまわれ、バックストレートのコース上にオイルをまいてしまう。このためセッションは赤旗中断。タグリアーニはマシンをコースサイドに止め、自らピットへと走って戻るが、予選を中断させたことで8分間のペナルティを受け、このセッションでのタイム(12位)も無効となる。

2時11分、時間の延長が認められたグループ1の予選が再開。セッション開始から合計15分が経過した時点でのオーダーは、フェルナンデスが59.154秒で暫定ポールポジション、以下ジミー・バッサー(59.269秒/総合8位)、マウリシオ・グージェルミン(59.342秒/総合9位)と続く。

その後フェルナンデスはさらにタイムアップ、58.540秒で総合トップを維持。グージェルミンもタイムアップし、暫定ながら総合8位まで上がるが、予選後の車検で失格の判定を受け、最後尾スタートとなってしまう。午後2時30分、第2グループの予選がスタート。気温は第1グループのセッション開始時とほぼ変わらず、路面温度は3度ほど上昇。

第2グループの最終予選が開始してから5分後、ジル・ド・フェランがコースレコードに迫る58.222秒を出し、早々にトップへ。そのさらに5分後、今度はチームメイトのエリオ・カストロネベスが昨年の予選でファン・モントーヤが記録したコースレコード(58.193秒)を破る57.950秒を叩き出し、トップに踊り出る。この時点でのオーダーは、2番手ド・フェランに続き、3番手にはダリオ・フランキッティがつけ、ホンダエンジンが1〜3位を占める。

残り時間も少なくなってきた2時54分、ド・フェランが57.820秒のレコードタイムをマークしてカストロネベスを凌ぐ。前戦で3位にはいったトヨタエンジンを駆るルーキーのオリオール・セルビアも58.163秒のタイムを出し3番手へ上がり、白熱した予選バトルは残り数分間の勝負になった。

そして予選終了5分前、カストロネベスがこれまでのタイムを一気に更新、チームメイト同士のシーソーバトルに決着をつけるべく57.738秒を叩き出してトップを奪い返す。

午後3時予選終了。ポールポジションはカストロネベスで2番手はド・フェランと、ペンスキー勢がフロントローを独占。ベテラン、ロベルト・モレノも残り5分を切った時点で58秒を切る57.977秒を出し3番手まで上がるが、好調なペンスキーの2台には一歩届かず、3番手確保に留まった。

朝のプラクティスでトップタイムをマークしたファン・モントーヤは58.296秒で8位、また、ポイントリーダーのポール・トレイシーはセッティングに苦しみ17番手に終わった。日本人ドライバーでは、中野信治が昨日の予選からタイムアップしたものの、60.014秒で20位。黒澤琢弥はギアボックストラブルにたたられ走行できず。初日のタイム62.380秒で24番グリッドからのスタートとなる。

エンジンメーカー別に見ると、ポールポジションはホンダ、フォードが3位、トヨタ7位でメルセデスはマーク・ブランデルの16位がベスト。

今回の予選結果は上位7位のセルビアまでが、昨年のポールシッターだったモントーヤのコースレコード(58.193秒)を破るタイムをマークし、またポールポジションのカストロネベスのタイムから1秒以内に12台がひしめき合う。明日の決勝はかなりの混戦となることが期待できそうだ。