ALMS

パトロン・ハイクロフト・レーシングが今季2度目の総合優勝。ロウズ・フェルナンデス・レーシングが今季6度目のLMP2クラス優勝

<Honda>
アメリカン・ルマン・シリーズ第7戦ロードアメリカ
■開催日   : 8月16日(日)
■開催地   : ウィスコンシン州エレクハートレイク
■サーキット : ロードアメリカ
■コース全長 : 6.5km

 アメリカン・ルマン・シリーズ(ALMS)第7戦が16日(日)にロードアメリカで開催され、#9パトロン・ハイクロフト・アキュラを駆るデイビッド・ブラバム/スコット・シャープ組(パトロン・ハイクロフト・レーシング)が、#66ド・フェランXMサテライト・ラジオ・アキュラを駆るジル・ド・フェラン/サイモン・ペジノ組(ド・フェラン・モータースポーツ)とレース残り15分間に壮絶なレースを展開した。その結果、全71周 2時間45分に及んだレースは、ブラバムがド・フェランに0.461秒差をつけ、パトロン・ハイクロフト・レーシングが今シーズン2度目となる総合優勝を飾った。
 ド・フェランとペジノはALMS史上初となるシーズン5度目の総合優勝を狙っていた。
しかし、レース序盤でペジノがリードを奪ったものの、序盤のピットストップでペジノがシャープにリードを許すと、そのままパトロン・ハイクロフト・レーシングがトップをほぼ守る展開となった。
 最後のピットストップで、ド・フェラン・モータースポーツが全てのタイヤ交換を行ったのに対し、パトロン・ハイクロフト・レーシングは左のタイヤ2個のみを交換。このパトロン・ハイクロフト・レーシングの巧みなピットストップ作戦が功を奏し、最終的にブラバムがド・フェランからリードを奪った。その後も、壮絶な接近戦が繰り広げられたが、ブラバムがド・フェランを振り切る形で幕を閉じた。
 #15ロウズ・アキュラを駆るエイドリアン・フェルナンデス/ルイス・ディアス組(ロウズ・フェルナンデス・レーシング)は、先週行われたミッドオハイオでのレース同様の素晴らしいピット作戦によってフェルナンデスがダイソン・レーシングの猛追を跳ねのけ、総合3位でフィニッシュし、今シーズン6度目のLMP2クラス優勝を果たした。これにより、アキュラ勢はシリーズ参戦以来5度目の快挙となる1-2-3フィニッシュを達成。さらに、ロウズ・フェルナンデス・レーシングは燃料効率の高さと総合的なパフォーマンスが評価され、今シーズン2度目の“ミシュラン・グリーンX・チャレンジ”でも優勝した。
 ALMS第8戦は8月30日(日)にカナダのロードコースで開催される。

■パトロン・ハイクロフト・レーシング:LMP1クラス優勝(総合優勝)
デイビッド・ブラバム(David Brabham)

「素晴らしい復活を果たすことができた。金曜日、土曜日とマシンは本調子ではなかったが、チームがシャシーに改良を加え、今日のマシンは素晴らしい仕上がりになっていた。レース終盤、2つのタイヤ交換さえできれば、ジルのスピードに勝てると感じていたし、マシンは速く、ミスをしなければジルを抑えて優勝できると信じていた。ジルは素晴らしいドライバーであり、親友だが、どうしても今日はウィナーズサークルへ復活を果たしたかった。」
スコット・シャープ(Scott Sharp)
「チームにとって大きな勝利となった。ライムロックとミッドオハイオでは最終的に運に見放されていたが、今日、我々は復活を果たすことができた。いつものように終盤のデイビッドの走りは素晴らしかった。今シーズンを通じて不運が続いていたが、ロードアメリカのような特別な場所で勝利を飾ることができ、満足している。」

■ド・フェラン・モータースポーツ:LMP1クラス2位(総合2位)
ジル・ド・フェラン(Gil de Ferran)

「デイビッドと素晴らしいレースができた。彼は全くミスをすることなく、とても戦略的な走りをしていた。デイビッドの能力を考えても、彼がミスするとは思えなかった。我々のマシンは速く、終盤、デイビッドとの差をつめることができたが、差を縮めることと抜くことは全く別。運がなかったが、レースではよくあることだ。2位ではあるが、全力を尽くした。」
サイモン・ペジノ(Simon Pagenaud)
「レース序盤にピットストップを行い、レース中盤でリードを奪う作戦だった。序盤ではマシンがやや安定していなかったが、最初のピットストップでマシンはスピードを取り戻した。ジルと私の走りからそれはうかがえたと思う。しかし、2度目のピットストップでハイクロフト・レーシングにリードを奪われた。ファンにとってはエキサイティングなレースになったと思う。当然、5戦連続での総合優勝を目指していたが、今日はハイクロフト・レーシングの勝利を称えたい。」

■ロウズ・フェルナンデス・レーシング:LMP2クラス優勝(総合3位)
エイドリアン・フェルナンデス(Adrian Fernandez)

「ここ2戦の我々のピットストップ作戦は功を奏している。ルイスも私も勝利のために全力を尽くしているが、何よりスタッフのプランニングが素晴らしい。レース終盤のよいリスタートも鍵を握っていた。今シーズン7戦中6戦でクラス優勝ができるとは思っていなかったが、シーズンに入る前からスタッフは懸命に仕事をしてくれ、今シーズンの素晴らしい走りを生んでいる。昨シーズンは叶わなかったが、ついにロードアメリカで勝つことができて嬉しい。」
ルイス・ディアス(Luis Diaz)
「2台のマツダのマシンがスタートに強いことは分かっていた。ストレートで抜かれたが、彼らの右側につけることができた。レース全体を通して、マシンの調子はとても良く、そして、作戦面でとても優れたスタッフが、このレースでも巧みにピットインを指示してくれていた。」