ALMS

アウディ、セントピーターズバーグで総合優勝

<Audi>
【第2戦 :セントピーターズバーグ】
●2008年のALMSシリーズで最初の総合優勝
●非常にスリリングなレース展開
●セントピーターズバーグでの不敗記録を更新
アウディR10 TDIはセントピーターズバーグ(アメリカ合衆国フロリダ州)で開催された第2戦を白熱した接戦で制し、今年のALMSシリーズで初の総合優勝を飾りました。マルコ・ヴェルナーのチームメイト、ルーカス・ルールはレース終了のわずか3周前にトップの座を奪還し、2位にわずか0.818秒の僅差で優勝しました。今回の勝利は、ディーゼルエンジン車としては14回目の勝利であり、ルーカス・ルールにとってはシリーズで初の総合優勝となりました。
ポールシッターだったマルコ・ヴェルナーは、ソフトコンパウンドのタイヤを履いてレースをスタートさせ、2番手を走るポルシェのティモ・ベルンハルトとの差を序盤から大きく広げていました。その後に発動されたフルコース・コーションの際、チームは36周目でヴェルナーをピットインさせ、フルメンテナンスを行います。交代したパートナーのルーカス・ルールはその後トップを行くロマン・デュマのポルシェを追走し、63周目の1コーナーへの進入の際、息をのむ素晴らしいマシンさばきでトップを奪還しました。周回遅れのマシンのオーバーテイクの際にまたもやデュマにトップの位置を渡してしまいますが、残り3周、最後のイエローコーションが解除された時に、ルールは持てる限りのTDIパワーを発揮してトップを奪回し、自身にとって最初の総合優勝を獲得しました。
エマニュエル・ピロとフランク・ビエラ組のもう1台のマシンは複数のトラブルに見舞われ、リタイアを余儀なくされてしまいました。が、こちらのマシンはルール/ヴェルナー組よりも速い1分04秒942というファステストラップをたたき出しており、もし不運に見舞われなければ好成績を残せたことを証明しています。
予選9位のポジションからスタートしたフランク・ビエラは、36周目に5番手の位置でマシンをパートナーのピロに引き継ぎました。しかし残念なことに、ピロの再スタート直後の激しいバトルによって、リアウイングが損傷してしまいました。安全策をとり、チームはピロをピットインさせてリアエンドを交換。これにより、ピロは1周分を損しましたが、ソフトタイヤの装着と劇的な短時間で終わらせた給油作業によって、その差は取り返せるものと見込まれていました。しかし、63周目の他車との接触によってボディに大きなダメージを受けてしまいリタイアを余儀なくされてしまいました。それでも、それまでに充分な数の周回を終えていたため、彼らのマシンは総合24位、クラス2位の成績を認定されています。
【アウディドライバー/アウディチーム首脳のコメント】
Dr. ヴォルフガング・ウルリッヒ (アウディ モータースポーツ代表)
今回の結果は、特に第1戦の残念な結果の後なだけに、非常に嬉しく思っている。さらに言えば、R10 TDIが苦手としているストリートコースで優勝出来たことにも驚きを隠せない。この結果は、今年の残りのレースを積極的に戦う大きなモチベーションとなる。
ルーカス・ルール (アウディR10 TDI #2)
とてもタフなレースだった。接戦で若干苦労したが、最後には最高の結果を出せた。チームの皆とアウディスポーツ ノースアメリカ、そして家族のサポートに感謝している。今回の優勝は、僕にとってALMSシリーズで初めての総合優勝で、同時にアウディチームに参加して以来初めての優勝なので、特別な意味を含んでいる。本当に喜んでおり、レースを支えてくれた総ての人達に感謝している。
マルコ・ヴェルナー (アウディR10 TDI #2)
今日はアウディにとって最高の日であり、嬉しく思っている。すべてが上手く運んだ。最後の最後は本当にスリリングだった。ルーカスの素晴らしい走りを誇りに思うし、TDIの性能の良さを皆に再認識してもらえたと思っている。
デイブ・マラジ (チーム アウディスポーツ ノースアメリカ、チームディレクター)
非常にエキサイティングなレースだった。ルーカスは完璧な仕事をしてくれたし、もちろんチーム員も、タイヤ交換要員からエンジニアまで全員が完璧な仕事をしてくれたと思っている。また新たな優勝カップを持って帰れることをとても幸せに思っている。
【ALMS第2戦 セント ピーターズバーグ結果】
1. ルール/ヴェルナー (アウディR10 TDI) 81ラップ 1時間55分33.690秒
2. デュマ/ベルンハルト (ポルシェ) +0.818秒
3. ブラバム/シャープ/ヨハンソン (アキュラ/ホンダ) +5.861秒
4. マーセン/ロング (ポルシェ) +6.468秒
5. スミス/ダイソン (ポルシェ) +23.142秒
6. ハータ/フィッティパルディ (アキュラ/ホンダ) −1ラップ
7. デブリン/ボニラ (ローラ) −1ラップ
8. ベレッタ/ギャビン (シボレー) −2ラップ
9. オコネル/マグヌッセン (シボレー) −2ラップ
10. フェルナンデス/ディアス (アキュラ/ホンダ) −3ラップ
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24. ビエラ/ピロ (アウディR10 TDI) −18ラップ