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アメリカン・ル・マン・シリーズ 第7戦 ミド-オハイオ[予選日]フォト&レポート

<US-RACING>

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依然としてポルシェのスピードは衰えを知らない。IRLとのダブルヘッダーで行われているアメリカン・ル・マン・シリーズ第7戦は予選が行われ、LMP2クラス、ロメイン・ダマスとティモ・バーンハード組のペンスキー・ポルシェが、上位クラスであるLMP1のアウディを下して総合ポール・ポジションを獲得した。2位にもチームメイトのサーシャ・マーセン、ライアン・ブリスコー組が入り、ペンスキーの1―2。第3戦からアウディを完全に封じ込めて4連勝を果たしている強さを、このミド-オハイオでも見せつけた。「昨年は後ろからスタートして4人のドライバーを捕らえなくてはいけなかったよね。今年は多くのポール・ポジションを獲っているけど、まだポールからは勝っていないんだ。だからここで流れを変える必要があるよ」と意気込みを語るバーンハード。昨年のミド-オハイオを1-2フィニッシュで飾っているポルシェに死角はなさそうだ。

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アメリカの地で苦しい戦いを強いられているアウディ。今年のル・マン24時間レースはプジョーを下して見事に優勝を手にしたが、アメリカン・ル・マンではレギュレーションによって90リッターから81リッターへ縮小された燃料タンクや、LMP2より150kgも重い車体が足かせとなり、第2戦のセント・ピーターズバーグ以来、優勝から遠ざかっている。今日もアウディの苦境を象徴するように、P2クラスのポルシェの先行を許しただけでなく、アキュラ・エンジンを搭載するフェルナンデス・レーシングにまで前に行かれる始末。アラン・マクニッシュ、リカルド・カペッロ組の4位が精一杯だった。「P2が良いことは始めから知っていることだよ。それでもギャップは1秒以内だし、レースでは何が起きるかわからないんだ。レースではいつもギャップが詰まっている。今日の予選は、タイヤのパフォーマンスがピークになるところを逃してしまった。でも、レース中は安定した走りが出来るはずさ」と強気のカペッロ。ポルシェとの間にある0.925秒の差が重くのしかかるが、P1クラスの名に懸けて、なんとかポルシェの鼻を明かしたいところだろう。

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アキュラ・エンジンを搭載するLMP2クラスのフェルナンデス・レーシング、ライアン・ディアスとアドリアン・フェルナンデス組は、P1のアウディをコンマ5秒上回って堂々の3位。トップのポルシェとはコンマ4秒ほどの差があるが、アキュラはデビュー・イヤーからとても競争力があることを見せている。アキュラ・シャシーのハイクロフト・レーシングが6位、アンドレッティ・グリーン・レーシングも8位につけた。ここミド-オハイオはホンダの工場が近くにあることから、アキュラにとってはホーム・グランプリとなる。大会名もアキュラ・スポーツカー・チャレンジとなっているため、明日のレースでは、開幕戦セブリング以来のクラス優勝、そして、初めての総合優勝が欲しいところだ。