<Audi>
【第2戦 :セント・ピーターズバーグ】
■ ディーゼルスポーツカー、フロリダの市街地コースでも勝利
■ セント・ピーターズバーグで1-2フィニッシュ
■ アウディR10 TDI、10連勝の快挙
アウディR10 TDIのすばらしい快進撃は続いています。リナルド・カペロ/アラン・マクニッシュ組とエマニュエル・ピロ/マルコ・ヴェルナー組は、3月31日に開催されたフロリダ州、セント・ピーターズバーグでの白熱したレースで思いがけない1-2フィニッシュを飾りました。これにより、ル・マン スポーツカーは市街地コースでも同様の強さを発揮することが証明されました。
3位から決勝レースに出走したカペロ/マクニッシュ組のアウディR10 TDIは、150kg軽いLM P2クラスの車が最速ラップタイムを記録していたにも関わらず、V12 TDIエンジンの力強いトルクを最大限に活かして加速で他車を追い抜き、すばらしい走りを見せました。そしてそのまま安定したラップタイムを刻み、2時間45分のレースをミス無しで終えました。
アウディスポーツ ノースアメリカ チームは、5つのコーションピリオドでは冷静に作戦を練り、またスタート直後にはアラン・マクニッシュにストップ&ゴーペナルティが課せられたにも関わらず、わずか15周で8位のポジションからレース先頭に立ちます。
もう1台のR10 TDI、1号車を駆るカペロ/マクニッシュは、レース序盤の厳しい暑さに最適なタイヤをチョイスしたことで優位に立ちましたが、温度の下がった夕方のレース後半では逆にピロ/ヴェルナーのタイヤチョイスが功を奏して1号車を追い上げます。そしてグランドスタンド前のゴールで僅差の1-2フィニッシュを飾り、観客に素晴らしいシャッターチャンスを提供しました。チェッカーフラッグを受けた時点で、2台のアウディR10 TDIの差はわずか0.426秒でした。
今回のセント・ピーターズバーグでの勝利は、アウディAGの革新的なディーゼルエンジン・スポーツカーにとって10連勝目となり、2006年3月のデビュー以来アウディR10 TDIは無敗記録を更新しています。またR10 TDIの1-2フィニッシュも4回目となります。特に、今回はその中でもアウディ、アキュラ/ホンダ、ポルシェのプロトタイプの中でトップが入れ替わる熾烈なレースでの1-2フィニッシュでした。
【アウディドライバー/アウディチーム首脳のコメント】
Dr. ヴォルフガング・ウルリッヒ (アウディ モータースポーツ代表)
この勝利は私にとって非常にすばらしいものになった。決して好ましいとは言えない環境の中でもチーム一丸となって努力した結果だと思う。我々は正直、初めての市街地コースのレースで勝てるとは思っていなかった。この車は市街地コース向けには作られておらず、さらに今年のアメリカン・ルマン・シリーズはアキュラ/ホンダとポルシェというライバルで、これまで以上に厳しいものになっていた。これらの事実が、ドライバーとアウディチーム全体の勝利をさらに際立たせることになった。彼らはこの難しい状況の中で最善の結果を出してくれた。
リナルド・カペロ (アウディR10 TDI#1)
ここセント・ピーターズバーグで勝てたこと、特に最後の再スタートの後については自分でも驚いている。マクニッシュから代わった時に、気温の低下が原因だと思うが、アンダーステアがひどいことに気づいた。残り2時間を過ぎた時点で、最後にセーフティカーが入った後、セーフティカーの後ろを長時間走行していたせいでタイヤが冷えてしまい、何度かコントロールを失いそうになりとても怖かった。最後にグリーンフラッグが出た時点でエマニュエル(ピロ)が後ろにつけており、最後まで彼の前を走れるとは思っていなかった。しかし、ありがたいことにタイヤは十分に温まりグリップも回復したので、ミスをしないように慎重に走った。アウディにとってすばらしい結果になったと思う。
アラン・マクニッシュ (アウディR10 TDI #1)
最初から最後まで厳しい戦いになるだろうとは予想していたが、その通りだった。グリーンフラッグで良いスタートをきったが、スタート/フィニッシュラインを通過する前に追い越しをしてしまったようだった。もしそうなら、それは自分のミスだ。ストップ&ゴーペナルティを受けてしまったが、アウディR10 TDIはとてもすばらしい走りを見せ、安定して早いラップタイムを出して追い上げることが出来た。ディンド(カペロ)の最後のスティントは、私が見た彼のドライビングの中で最高だったと思う。ディーゼルのR10 TDIに適しているとは言えないサーキットで1-2フィニッシュを飾れたことは、アウディスポーツ ノースアメリカがこの週末に本当にすばらしい仕事をしたということだ。
デイブ・マラジ (チーム アウディスポーツ ノースアメリカ、チームディレクター)
R10 TDIは、このような比較的スロースピードの市街地コースに合うように作られておらず、したがって今回の1-2フィニッシュは期待を大きく上回るものだった。4人のドライバーはすべて素晴らしい走りをしてくれたし、チームはこのドラマティックでアクシデントの多発したレースでいつもの通り冷静を保ち、最高のレース運びに貢献してくれた。再びアウディにとって素晴らしい結果を出すことができた。
【ALMS 開幕戦 セブリング12時間 結果】
1. カペロ/マクニッシュ (アウディR10 TDI) 114ラップ
2. ピロ/ヴェルナー (アウディR10 TDI) +0.426秒
3. マーセン/ブリスコー (ポルシェ) +26.350秒
4. ベルナール/デュマ (ポルシェ) +26.466秒
5. ブラバム/ヨハンソン (アキュラ/ホンダ) +34.079秒
6. フェルナンデス/ディアス (アキュラ/ホンダ) −1ラップ