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インディ・カー・シリーズ 第7戦 テキサス【初日】フォト&レポート

<US-RACING>

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インディ500を制して勢いに乗るディクソンが、トップ・スピードをマークした第6戦テキサスの初日。よほどマシンが決まっているのか、たった3周目にこの日最速となる213.837マイルをマークする。途中、デブリでタイヤをカットしてしまうハプニングもあったが、セッション終了までディクソンに肉薄するものはなく、明日の予選に向けて幸先の良いスタートを切った。「1セットのタイヤで50周以上も走っていたから、最後の方はかなり厳しくなっていたよ。そのときは多くのマシンがコース上にいたこともそうなった原因かもね。他のマシンの乱気流を受けないために、どれだけの距離が必要かを把握するのは難しい。これだけのマシンがいるからレースはタフになりそうだよ」と楽観視しないディクソン。明日の予選もディクソンの独壇場となるか、目が離せない。

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セッション序盤はスピードが上らず、心配されたアンドレッティ・グリーン・レーシング。しかし、残り10分で一気にスピード・アップを図り、アンドレッティは213.465マイルを記録する。トップのディクソンに次いでただ一人213マイル台のスピードをマークすることに成功し、ファンの不安を吹き飛ばしてくれた。「風があるのは面白いよ。風のおかげで単独で走っていても、トラフィックを走るみたいに気を使わなくてはいけなかった。もし風の中で良いマシンに仕上げることができたら、トラフィックでバランスが悪くなることはないだろうね。僕達はセッション終了まで全ての時間をレースカーのセット・アップに当てていたんだ。レースに向けてまだ少し変更が必要だと思うね」とアンドレッティ。2戦連続のポール・ポジションを獲得して、今度こそ2勝目を掴みたいところだ。 

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3位にはなんとロス・レーシングのジョン・アンドレッティが入る驚きの結果となった。前戦のミルウォーキーではプラクティスでクラッシュするなど、調子に乗れなかったアンドレッティだが、このテキサスはNASCAR時代に走りこんだコースのため、すぐにスピード・アップに成功。ペンスキー勢を抑えての3位という、誰も予想しないスピードを披露した。「タイム・シートがいつも正しいとは限らないからね。でも僕達にとっては良い一日だった。ここはストック・カーで多くの経験があるんだけど、もちろんインディカーはストック・カーより速い。とても楽しいし、新しいチャレンジばかりだ。この風だってとてもチャレンジングさ。僕達はもっと多くの作業をこなして、沢山のことを学ばなくてはいけない。僕も多くのことを学べているよ」とベテランらしく冷静に語るアンドレッティ。明日の予選で間違いなくダーク・ホースとなるだろう。

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初日のプラクティスを10位で終えた武藤英紀。昨年はインディ・ライツのレースがなかったため、今回がテキサス初挑戦となる。バンク角度がきつく、アクセル全開でいけるコースのため、武藤も単独走行にはすぐ慣れてしまったようだが、やはりトラフィックでのバランスに苦しんでいた。セッション序盤のアンドレッティ・グリーンは、ダニカ・パトリックを除く3台がトップ10圏外にいたため、武藤だけでなくチーム全体に不安要素があるかに見えた。ところがセッション残り10分を切ってから突如ペース・アップ。アンドレッティが2位に入ると、武藤も211.952マイルをマークし、17番手から最終的に10位までポジションを上げてセッションを終えた。だが、マシン・バランスにはまだ不安を残しているため、明日の予選に向けて課題は多いようだ。

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「トラフィックの中で上手く走れなかったです。誰かの後ろに付いたときや、単独でもマシンが浮くような感じがあったので、あまり自信を持って走れてはいません。コースは一人で走る分にはバンクがあるので簡単ですよね。ただトラフィックでは難しいです。ギアが上手くあっていないということもあるんですが、みんなもあまり調子は良くないみたいです。スポッターとのコミュニケーションがうまく取れていなくて、自分のいる状況がつたわらない時がありました。夜だから見えづらいので、そこら辺はこれから話し合わないといけませんね」

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毎年シーズン中に何度か特別カラーのマシンを走らせ、ファンの目を楽しませてくれるチップ・ガナッシ。今年の第1弾は、ダン・ウエルドンがブラックを基調にしたポラロイド・カラーを纏うことになった。ウエルドンをはじめ、チーム・クルーのファイアー・スーツもポラロイド・カラーにお色直し。「見てよこのスーツ!こんな格好良いのは今まで見たことないよ。残りのシーズンもこれで戦いたいね」と、おしゃれなウエルドンも大喜びだった。

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まだ6月の初旬だというのに、気温が32度に達したテキサス。蒸し暑さに加え、体が押されるような強い熱風が吹きつけ、外にいるだけでとても不快になる天候だった。風速が時速20マイルを越えるとインディカーの走行が見合わされることもあるのだが、昼間には瞬間的に31マイル(秒速に換算すると13.8メートル:木の大枝が動くほどの風)の強い風が吹きつけた。日が暮れるにつれて風が21マイル台まで弱まったため、セッションは無事に開始。これだけ強い風だったものの、今日は誰一人クラッシュせず、さすがインディカー・ドライバーとうなずいてしまった。