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激しいレースとなったアメリカン・ルマン・シリーズ開幕戦。セブリング12時間レースで、パトロン・ハイクロフト・アキュラが5位

<Honda>
■開催日   : 3月15日(土)
■開催地   : フロリダ州セブリング
■サーキット : セブリング・インターナショナル・レースウェイ
■コース全長 : 5.955km
 2008シーズンのアメリカン・ルマン・シリーズ開幕戦となる第56回セブリング12時間レースが、3月15日(土)に開催された。その結果、#9 パトロン・ハイクロフト・アキュラARX-01bを駆る、デイビッド・ブラバム/スコット・シャープ/ステファン・ヨハンソン組が、総合5位、LMP2クラス4位でフィニッシュした。
 ロウズ・フェルナンデス・レーシング(エイドリアン・フェルナンデス/ルイス・ディアス組)は、総合2位でフィニッシュしたものの、レース後の車検でリストリクター(吸気制限装置)の不具合によるレギュレーション違反が判明したために失格の裁定を受けた。
 17のコーナーを配す3.7マイルのセブリング・インターナショナル・レースウェイで、パトロン・ハイクロフト・レーシングは11番手からスタートし、堅実にトップ5までポジションを上げたが、わずかなトラブルがチームの表彰台獲得を阻んだ。また、新しいARX-01bシャシーで臨み、序盤から素晴らしい走りをみせたロウズ・フェルナンデスチームは、リストリクターの不具合により不運なレース結果となった。
 昨シーズンのセブリングLMP2クラス覇者、#26 XMサテライトラジオ・アキュラを駆る、マルコ・アンドレッティ/クリスチャン・フィッティパルディ/ブライアン・ハータ組(アンドレッティ・グリーン・レーシング)は、マルコ・アンドレッティがレーススタートから2時間をリードして、チームは6時間目まで優位な展開を進めた。21歳のマルコは、祖父マリオのセブリングでの活躍を再現すべく、12番手スタートから44周目にトップポジションを奪った。フィッティパルディとハータは、レース前半までトップ4のポジションをキープしたが、8時間目にはエンジンがオーバーヒートを起こしたために7位まで後退した。結果的に、このオーバーヒートが最後まで響き、293周でリタイアを余儀なくされた。
 LMP2クラスに参戦しているペンスキー・ポルシェのティモ・バーンハード/ロマン・デュマ/エマニュエル・コラール組が、1983年のポルシェ、1994年のニッサンに次ぐ、セブリングにおいて、プレミアムクラスではない3チーム目の総合優勝を飾った。
 第2戦は、4月5日(土)にフロリダ州セント・ピーターズバーグの市街地コースにて開催される。
■エリック・バークマン(Erik Berkman)HPD社長
(#15ロウズ・フェルナンデス・アキュラの失格を受けて)「アメリカン・ルマン・シリーズ参戦期間中、昨年と変わらないこのデザインで、ストールテストは常にパスしてきた。根本的な原因及び、適切な対策を見極めるため、詳しい調査を行う必要がある。サポーターの方々を失望させてしまい、特に今日のレースに向け全力を尽くしてきた、責任の全くないロウズ・フェルナンデスチーム関係者にお詫びしたい。」
■パトロン・ハイクロフト・レーシング:LMP2クラス4位(総合5位)
デイビッド・ブラバム(David Brabham)
「結果にはかなり満足している。レース前の週に苦労していただけに、6位までにフィニッシュできれば今シーズンのいいスタートになると思っていた。最初のレースでそれを達成できたことは素晴らしい。レース全体を通して、マシンは申し分なかった。唯一の問題としては、レース序盤でのペースだった。時すでに遅かったが、レース中盤戦、終盤戦とペースは上がり、良いシーズンスタートを切れた。」
ステファン・ヨハンソン(Stefan Johansson)
「全体としては、マシンの仕上がりは良く、レース終盤ではある程度のタイムを記録できた。第2スティントはアンダーステアが強く、骨の折れる内容だった。中盤になり、タイヤが内側に入り、路面をしっかりととらえ始めた。全体として大きな問題はなく、マシンの強さを証明できた。」
スコット・シャープ(Scott Sharp)
「とても素晴らしい走りができた。マシンとの相性もよく、一貫したラップを刻むことができた。最終的に全てが好転し、レース前の状況とは格段の差だった。デイビッドもステファンも私もとても速かった。ただ、レース序盤での遅れが響いてしまった。アキュラは今までで最高のマシンだ。」
■アンドレッティ・グリーン・レーシング:リタイア
ブライアン・ハータ(Bryan Herta)
「レース序盤からマシンは明らかに速かった。しかし、エンジンのオーバーヒートに見舞われ、最終的には、温度調整ができなくなってしまった。今回のレースでは好結果を残せなかったが、今シーズンは始まったばかり。現時点で、我々は、セント・ピーターズバーグのアキュラ・スポーツカー・チャレンジでの勝利に向け、気持ちを切り換えなければならない。」
クリスチャン・フィッティパルディ(Christian Fittipaldi)
「明らかにマシンの仕上がりが良かっただけに、今日の結果はとても残念だ。個人的には、タイヤの選択を誤った最初のスティントで苦労したが、マシンの調子は良く、タイヤ交換後の第2スティントでは競る走りができた。私はまだチームに合流して数ヶ月だが、XMアキュラチームが、セブリングで連勝するために1年を費やしてきたことを考えると残念だ。皆、セブリングでのレースを楽しみにしていたが、我々が思うようにはいかなかった。」
マルコ・アンドレッティ(Marco Andretti)
「今朝のスタートはとても素晴らしかった。我々のスピードを証明することができ、個人的にもレースを楽しんでいたが、オーバーヒートによって後退せざるを得なかった。チームが有望な可能性を見出せていただけに、最終的に、リタイアとなったことは不運だった。このチームでレースを楽しむことはできたが、違った幕引きだったらよかった。」
■ロウズ・フェルナンデス・レーシング:失格
エイドリアン・フェルナンデス(Adrian Fernandez)
「チームは素晴らしかった。ルイスと私は12時間を走破した。耐久レースというよりもスプリントレースだった。多くのチームはドライバーが3人おり、レース全体を2人で走ったのは我々だけだった。ルイスと私はこのレースのために1ヶ月を費やし、今日のレースで全力を尽くした。新しいARX-01bシャシーながら、わずか3回のテストでレースに臨み、他のアキュラチームからやや後れをとっていた。しかし、前回のセブリングでのテストから、素晴らしいマシンに仕上げるため全力を尽くし、我々はLMP2クラスで最速ラップを記録した。」
ルイス・ディアス(Luis Diaz)
「マシンは素晴らしかった。新しいARX-01bシャシーは文句のない仕上がりで、エイドリアンと私はレース中盤と終盤においてトップ争いができた。今日のマシンの仕上がりは、チームスタッフの評価を高めるものに他ならない。レースはスプリントレースで、12時間はタフだった。」