INDY CAR

松浦孝亮、地元戦初日を2番手のタイムで好調な滑り出し

<SUPER AGURI PANTHER RACING>

2007 IRLインディカー・シリーズ第3戦もてぎ
「ブリヂストン・インディジャパン300マイル」
【日 程】4月19日〜4月21日
【開催地】日本・栃木県茂木町
【サーキット】ツインリンクもてぎ・スーパースピードウェイ
【距 離】オーバルコース:1.5マイル(2.414km)
■■■4月19日プラクティス1回目・2回目■■■
天候:曇り/気温:13.2℃/時間:午前10時30分〜

<プラクティス1回目はスロースタート>
 IRLインディカー・シリーズ唯一の海外イベントであるブリヂストン・インディジャパン300マイルが、栃木県のツインリンクもてぎで始まった。天気が心配されていたが雨は降らず、午前と午後に1セッションずつ、計2回のプラクティスは何のトラブルも遅れもなく進行した。
 地元戦に自信を持って臨んだ松浦孝亮は、午前中のプラクティスで46周を走行。気温がなかなか上がらない中、松浦とスーパーアグリ・パンサー・レーシングはピットインとセッティングの変更を重ね、少しずつではあるがタイムを縮めていき、43周目に9番手のタイムとなる27秒6161をマークした。このセッションでのトップはトニー・カナーンで、ラップタイムは27秒1804だった。

<プラクティス2回目で総合2番手のタイムをマーク>
 短いインターバルを挟んで始まったプラクティス2回目のグループ1で、松浦は27秒5あたりで約20ラップ周回したあと、44周目に27秒3158(グループ1で5番手)、さらに46周目にグループ1で2番手につける27秒0260を記録。このタイムはプラクティス1回目にトップだったカナーンを上回った。松浦は65周をこのセッションで走行し、レース用セッティングの煮詰めを行った。グループ1のトップはダニカ・パトリックの26秒9585で、松浦はこれからわずか0.0675秒差だった。
 このあと走行したグループ2のドライバーたちは誰もパトリックと松浦のタイムを上回れず、松浦は走行初日を2番手で終了した。今回は松浦にとってスーパーアグリ・パンサー・レーシングでの3レース目で、オーバルでは2レース目。ドライバーとエンジニアのコミュニケーションレベルが上がり、走行を重ねるたび、セッティングを変更するたびに、ハンドリングがアップしてきている。
 今日は一日を通して気温は低く、風も強めで走行コンディションは決して良いものではなかったが、松浦とチームはコンディションに合うセッティングを発見できていた。金曜日は木曜日よりも気温が上がるとの予報で、路面温度も上昇の見込み。今日の走行でセッティングのベースラインは確保できた。金曜日に向けて、松浦とエンジニアリングスタッフたちはさらなるデータの分析を行い、予選で上位グリッド獲得、決勝で競争力の高いマシンを作り上げる意気込みだ。

■■■コメント■■■
<松浦孝亮>
「予選2列目までに食い込むことも可能だと思います」
「今日のプラクティスは決勝用セッティング重視で走り、燃料満タンでの走行もできました。走り始めのセッティングは決して良くはなかったのですが、午前中のプラクティス1回目からスプリングなどのセッティング変更を重ねた結果、マシンは良くなっていきました。2回目のプラクティスに向けて施したセッティングも良く、その後に試したことがさらに良い方向に出ました。単独での走りはとても安定しています。トラフィックの中でのハンドリングがもうひとつでしたが、これは他のチームも同じようでした。
 今日は風が強く吹いていたので自分としては限界では走っていませんが、もう少しプッシュするだけで今日の自己ベストよりコンマ1秒速く走ることはできたと思います。僕とパンサー・レーシングはまだ3レース目ですが、エンジニアのウッディと自分のコミュニケーションが開幕2戦と比べてさらに良くなっていることも確認できました。
 明日はチーム・ペンスキーもチップ・ガナッシ・レーシングも巻き返してくるでしょうし、今日のアンドレッティ・グリーン・レーシングも去年よりも明らかに速くなっていましたが、予選で僕たちは2列目までに食い込むことが十分可能だと考えています。マシンの調子は良く、レースでトップ3に入ることも可能だと思います」

<ロン・キャット:チームマネージャー>
「良いセッティングを見出すことができ、非常に満足度の高い一日だ」
「2番手のタイムで走行初日を終え、チームとしても非常に満足度の高いスタートだ。コウスケ、そしてチームがハードワークをこなしてきた結果として、良いセッティングを見出すことができたし、コウスケにとっても、エンジニアのウッディ(ブレント・ハーベイ)にとっても、自信を深めることができた一日だった。我々は去年のレースを終えた時のセッティングで今日の走行をスタートさせることにした。その状態でのハンドリングは芳しいものではなかったが、そこからのセッティング変更でマシンを一歩ずつ前進させていくことができた。プラクティス2回目に向けてのセッティング変更も良かった。セッション中に行ったセッティング変更の中には大きなものも含まれていたが、それらもすべてマシンを良い方向へ進めていくことにつながった」

■■■フリー走行初日総合結果■■■
1.5マイル(2.414km)             出走18台
順位 No. ドライバー タイム  平均速度mph (km/h)
1位  7  D.パトリック   26.9438  202.979 (326.663)
2位 55  松浦孝亮     27.0260  202.472 (325.848)
3位  3  H.カストロネベス 27.0496  202.295 (325.563)
4位 11  T.カナーン    27.0928  202.972 (326.652)
5位 10  D.ウェルドン   27.1639  201.444 (324.193)
※全車、シャシーはダラーラ、エンジンはHonda、タイヤはファイアストン