<US-RACING>
みごと総合優勝を飾ったのは、LMP2クラスのペンスキー・ポルシェをドライブしたロメイン・ダマスとティモ・バーンハード組。LMP1クラスのアウディを抑えての勝利は、昨年のミド・オハイオ以来の快挙となる。2位には同じチームのライアン・ブリスコー、サーシャ・マーセン組が入り、ペンスキーの1-2。ダイソン・レーシングのポルシェも3位となり、ポルシェ勢が表彰台を独占した。「タフなレースだったよ。ティモ(バーンハード) が抜群のスタートをきめたおかげで、良いポジションに入れたんだ。セーフティ・カーが出てからのドライバー交代も完璧だったね。ポルシェが1-2-3のフィニッシュだなんて、信じられないくらいすばらしいよ」と喜びを爆発させるダマス。前戦ではアウディの後塵を拝し、今回は予選でアキュラの先行を許しただけあって、この逆転勝利に喜びもひとしおのようだ。
開幕3戦目にしてアウディの牙城が崩れた。総合トップを逃しただけでなく、表彰台にも入ることが出来ずに7位でレースを終えることになった。「ピット戦略は出来る限りのベストなものだったし、正確に行われたんだ。でも、僕たちは最後までペースが上がらなかったよ。来週のヒューストンも難しいだろう」と落胆するマクニッシュ。次戦のヒューストンも市街地レースのため、依然としてアウディは厳しい戦いを強いられることになりそうだ。
ALMS第3戦のロング・ビーチは、現地時間午後4時6分にグリーン・フラッグが振られた。ポール・ポジションからスタートを上手く決めたアキュラのダリオ・フランキッティは、しっかりインサイドをキープして1コーナーへ。ホール・ショット奪ってオープニング・ラップをトップで駆け抜ける。このまま優勝まで快走を続けると思ったのだが・・・。
最終的に、アキュラ勢のトップとなったのはハイクロフト・レーシングだった。総合5番手スタートから燃費作戦に出たことが功を奏し、1つポジションをあげて4位でフィニッシュする。「フィニッシュ・ラインを過ぎたときに、こんな良い順位だと思わなかったよ。最後の10周は燃料がギリギリだったから、セーブしながら走ったんだ。結局、問題なく4位でフィニッシュすることができた。チームはほんとうに良い仕事をしてくれたよ。アキュラにとってすばらしい結果だね」と話すのは、ドライバーのデイビッド・ブラバム。安定した走りを見せたハイクロフト・レーシングは、3戦連続でトップ4フィニッシュを決めた。
昨日、総合ポール・ポジション獲得の快挙を達成したアキュラのアンドレッティ・グリーン・レーシング。スタートを問題なく決め、総合トップをキープしてレースをリードする。コーション中のピット・ストップを見送り、レース開始から1時間5分後に燃料補給とドライバー交代を行ったが、この作戦が裏目にでた。2番手とは30秒のマージンがあったとはいえ、グリーン中のピット・ストップでライバルの先行を許す結果に。また、ペースの上がらないアウディの後ろでピット・アウトしたことも、タイム・ロスに繋がってしまい、結局総合6位でフィニッシュした。「僕たちは優勝できるマシンを持っていることを、証明できたと思うよ。グリーン中にピットインしたことで、この結果になってしまったんだ。僕たちは二回目のイエロー・フラッグが出るのを待っていたんだけどね。すばらしいマシンだったが、勝てなかったよ」とレースを振り返るダリオ・フランキッティ。総合優勝は逃したものの、レース中の最速ラップをマークするなど、確実にポテンシャル・アップを続けているアキュラ。総合優勝は次戦ヒューストンまでお預け?
7番手スタートのフェルナンデス・レーシングは、レース開始後30分に起きたイエロー・コーションでピット戦略を変更して上位に進出。残り5分まで表彰台圏内を走行するが、最終ラップに燃費が厳しくなり、8位まで後退してレースを終えた。「僕たちはいい走りをしたね。ピットストップもうまくいったし、ルイス(ディアス)のドライビングもとても良かったよ。あと少し燃料が足りなかっただけなんだ」と残念がるアドリアン・フェルナンデス。今シーズン2回目の表彰台は逃したが、アウディの1台より前でフィニッシュする上々の結果だ。