<US-RACING>
IRLはインディ・カー・シリーズとインディ・プロ・シリーズ両方に参戦しているチームに対して、特別にテスト走行をする機会を与えていた。アンドレッティ・グリーン・レーシングはどちらのシリーズにも参戦していることから、フランキッティとプロ・シリーズに参戦しているドライバーがこのミルウォーキーで事前にテストを行っていた。この結果が初日のプラクティスで大きく影響したようだ。午前のプラクティスではトップタイムを記録し、総合でも1位となったフランキッティに続き、ルーキーのアンドレッティが午後のセッションでトップタイムを記録すると、総合で2位となった。また、カナーンが総合で4位、ハータが5位とアンドレッティ・グリーンの4台は上位のタイムを記録した。今シーズン、オーバルでのプラクティスでトップタイム記録することがあまりなかったアンドレッティ・グリーン・レーシング。テストの結果を生かし、ペンスキー、ターゲット・チップ・ガナッシより久しぶりに上位で初日のプラクティスを終えた。
アンドレッティ・グリーンに引き換え、下位に沈んだペンスキーの2台。特にホーニッシュJr.は総合プラクティスタイムで17位と、今シーズンのこれまでの結果では、ありえない順位で初日を終えている。しかし、コメントでは「今日はレースのセットアップを中心に走行していたんだ。主にトラフィックでのハンドリングを良くするためにね。レースで満足できるハンドリングになったよ。トップスピードで上位になることはなかったけど、今日は1番になろうとしていたわけではないからね。明日のプラクティスで予選用のセットアップにして、予選でフロントローになれることを願うよ」と、話していた。明日の午前のプラクティスで、上位に返り咲くことになるか?
リッチモンドでスペシャル・カラーリングだったウエルドンは、今回このミルウォーキーで“FUJIFILM”がメインとなるカラーリングでエントリー。富士フイルムのイメージ・カラーとなる緑と白がベースとなっている。カナーンのセブンイレブンとカラーリングンが重なっているが、新鮮ではある。また、以前からショート・コースでパンサー・レーシングが使用しているフロント・ウィングと同じようなものを、ターゲット・チップ・ガナッシの2台も装着していた。写真で確認する限りでは全く同じような形状なので、パンサー・レーシングから手に入れたのか、それとも同じようなものを製作したのかは分らないが・・・・・・。いつも上位でセッションを終えているウエルドンとディクソンだが、初日は総合タイムで9位と10位に留まっていた。新しいウィングの効果は、レースで発揮されるか?
第1プラクティスでは、車高が低すぎたため直ぐにその調整を行った松浦。しかし、30分ほど費やすことになり、満足に走行することができず14位でこのセッションを終えた。第2プラクティスでは、スプリングのパッケージを大きく変更して走行すると、バランスがよくなり、このセッションで10位を記録した。「午後のセッションでチームがよくあそこまで車のバランスを戻してきたなと思いました。でも、大体は良くなって来たのですが、2コーナーで少しアンダーステア、3コーナーではルーズっぽいフィーリングがあって、どうしようか考えています。予選ではかなりダウンフォースを削っていかないとタイムが出ないでしょうね。予選でも速く、レースでもコンスタントに速い車を作っていきたいです。去年に比べるとかなり気温も低いのでタイヤのグリップもあり、乗っていてもそんなには難しくないですが、レースでは追い抜くのは難しいでしょうね。エンジンもみんな一緒だし。明日の予選では7位か8位にいければ良いと思います」と、初日を終えて話す松浦。明日の予選に期待したい。