<US-RACING>
総合プラクティスタイムでトップを記録したウエルドンが、予選でも順当にポール・ポジションを獲得した。前戦のカンザスに続く2戦連続ポール・ポジションとなったウエルドンは、「予選では良い走りができたよ。でも僕達には必要なのはレースで勝つことなんだ。僕達はこれまでずっとペンスキーのマシンを追っているからね。チャンピオンシップもかかっているし、このレースから勝ち始めないと」と、予選後のインタービューで話した。前戦のカンザスでは予選を制したものの、レースではホーニッシュJr.に僅かに及ばず2位となったウエルドン。このナッシュビルでは再び同じようなことが起こらないように最大限の努力をするだろうが、昨年のチャンピオンがホーニッシュJr.の連勝を止めることができるか?
第1プラティスで9位となったディクソンは、第2プラクティスではギアボックスノトラブルで僅か2周しか走行できなかった。もちろんそのセッションは最下位となり、午後の予選を迎えることに。予選では最後の予選出走者となったが、2周のウォームアップ走行で明らかにおかしいエンジン音だったため、急遽、タイムアタックを中止した。20分間の修復時間が設けられると再び1周だけのタイムアタックに挑み、なんとその1周で3位のタイムを記録。たった20分でどれだけ修復できるのかなぁと、半信半疑で見ていたのだが、さすがトップチームとトップドライバーだと改めて感心した。予選の結果はディクソンが3位に入ったので、再びペンスキーとターゲット・チップ・ガナッシの4台がトップ4を独占した。
午前の第1プラクティスでは5位のタイムを記録した松浦。しかし、第2プラクティスでは午前のタイムを縮めることができずに13位に後退。予選では12位から明日のレースを迎えることになった。「予選は良くなかったですね。朝のセッションは単独でもタイムが出たんですけど、午後になってからタイムが出なくなってしまいました。フロントウイングを調整してダウンフォースを削っていったんですけど、車のバランスがアンダーすぎてしまってだめでしたね。でも、スピードは少し戻ったのと思います。このレースはアクシデントも多いし、ツーワイドで走行するのも難しいですが、その辺をうまく処理すれば順位は挽回できると思います。とにかく決勝のマシンをうまく仕上げられるようにがんばります」と、予選直後に話した。午後8時から行われたファイナル・プラクティスでは9位のタイムを記録した松浦。レースにむけての仕上がりは悪くなさそうなだけに、明日のレースでの上位入賞に期待したい。
今週末からドライバーの変更があったチームが2チームある。ひとつはドレイヤー&レインボールド・レーシングで、バディ・ラジアに代わってライアン・ブリスコがこのナッシュビルとミルウォーキー、インフィニオンの3戦にエントリーすることになった。ブリスコはワトキンス・グレンで同チームから参戦し、3位に入賞した。その結果がチームにとってとても印象的だったのは確かだ。1996年のインディ500ウイナーで2000年のシリーズチャンピオンだったラジアも若手ドライバーに、シートを譲ることになったのは、今シーズンのこれまでの成績を考えると止むを得ない。久しぶりのオーバルの予選でブリスコは、13位となった。
もうひとつのチームはA.J.フォイト・エンタープライズで、フェリペ・ジァホーネからジェフ・バックナムにレギュラードライバーが変更した。ジァホーネの離脱が発表されてから、誰がドライバーになるかと思われていたが、昨年のインフィニオンとワトキンス・グレンで同チームから参戦した経歴のあるバックナムに白羽の矢が立った。そのバックナムはインディ500以来のオーバルの予選で17位となった。ブリスコもそうだが、オーバルが中心のシリーズなのに両チーム、ロードコースで活躍したドライバーを起用している。オーバルでのパフォーマンスにも期待したいところだ。