<US-RACING>
テキサスとほぼ同じレイアウトのカンザスで迎えた第8戦。1.5マイルのDシェイプ・オーバルで、予選トップとなったのはパトリックだった。スポンサーのアージェントが冠となっているレースでみごとポール・ポジションを決め、女性では史上二人目となる。2位はライス、3位メイラとレイホール・レターマン・レーシングがワンツースリーを独占。久しぶりにホンダ・パノスが予選で上位を占めることになった。日本勢は松浦が15位、安川は17位に終わっている。
●プラクティス1:チームが得意なコースでパトリックがトップ
高温多湿だった昨年に比べ、気温21度と絶好のコンディションになったカンザスの初日。午前8時から1時間30分に渡って行われた最初のプラクティスで、トップ・スピードをマークしたのはパトリックだった。ひとりだけ214マイル台に突入する214.745mph(25.4814秒)を記録し、2位は昨年のカンザス覇者ライスで213.869mph(25.585秒)。昨年ワンツー・フィニッシュを達成したレイホール・レターマン・レーシンが好スタートを切った。ホンダがトップ6に連なっている。
●プラクティス2:フランキッティのホンダ・ダラーラが最速をマーク
45分のインターバルを置いて、10時15分から始まったセッション。気温は24度と若干上昇してきた。6人が214マイル台と軒並みスピード・アップしたこのプラクティスで、トップは214.492mph(25.4580秒)を記録したフランキッティだった。2位には214.745mph(25.4837秒)とほんのわずかスピードアップしたパトリック。3位は僚友ライスが214.547mph(25.5049秒)でまたしてもホンダのトップ3となったが、4位にシボレーのエンゲが浮上してきている。
●予選:パトリックが史上2番目の女性ポール・ウイナーに
朝の清々しい気候と打って変わり、気温は30度まで上昇。予選は午後12時46分、昨年のチャンピオンであるカナーンからアタックが開始された。213.411mph(25.6047秒)とプラクティスのスピードを上回ることができなかったカナーンだったが、次にアタックしたチームメイトのフランキッティは214.214mph(25.5446秒)を記録。気温が上昇しているにも関わらず、序盤から214マイル台に突入することになった。
昨年のポールシッターで、今日も朝から上位にいたライスは4番目にアタック。214.650mph(25.4927秒)とフランキッティを凌ぎ、プラクティスでの自己ベストを更新したライスがトップに浮上する。その後シボレー・ダラーラのシェクターや、トヨタ・パノスのマニングも214マイル台に入れるが、なかなかライスのスピードには届かない。昨年のレース終盤に激しいデッドヒートを繰り広げたライスのチームメイト、メイラも214.546mph(25.5050秒)とほんのわずか届かなかった。
いよいよ残るはパトリック。プラクティスから単独で走行し、完全に予選を狙っていたと思われるパトリックは、214.668mph(25.4905秒)とライスを上回ってみごとトップに躍進。スタンドから歓声が上がり、パトリックは右手を挙げながらピットに戻ってきた。2002年のケンタッキーでサラ・フィッシャーがポールを獲得して以来、女性ドライバーで二人目となるポール・ポジションであり、2位ライス、3位メイラとレイホールがトップ3を独占する結果となった。
ここのところシボレーとトヨタの後塵を拝してきたホンダだったが、トップ3を含む6台がトップ10入りを果たす。4位はテキサスでポールだったシボレーのシェクターで、5位はトヨタ勢最高位となるマニング。前戦で優勝して波に乗りたいトヨタだったが、リッチモンドの倍となる1.5マイル・オーバルではまだパワー不足か。頼みの綱とも言うべきリッチモンドの予選ワンツーであるペンスキーは、10位ホーニッシュが最高とふるわない。
期待の日本勢は松浦がプラクティス1で6位(212.754mph:25.7199秒)と出だしは良かったが、次のセッションでは212.247mph(25.7813秒)とスピードが伸びずに15位。予選では212.212mph(25.7855秒)とさらにスピードを下げ、結局15位に終わってしまった。一方の安川は、最初のセッションで18位(210.478:25.9980秒)、プラクティス2では若干スピードを上げて211.073mph(25.9247秒)を記録するが、予選では210.682mph(25.9728秒)に終わり、17番グリッドからスタートすることになった。