INDY CAR

●インディ・カー・オープン・テスト ワトキンス・グレン フォト&レポート

<US-RACING>

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テキサスのレースが終了して4日目、今シーズン初開催となるロードコースのワトキンス・グレン・インターナショナルで、オープン・テストが行われた。合計19台によるテスト走行が午前9時からスタートし、夕方4時までと1日限りのテスト走行となった今回、ルーキーのブリスコーが総合トップ・タイムを記録する。ブリスコーはホームステッドのロードコースで行われた初日のテストでもトップとなり、4月にインフィニオン・レースウエイで行われた初日にも2番手のタイムを記録。ロード・コースにおける速さをこのコースでも印象付けた。2位にはわずか0.0004秒差でカナーンが入り、3位にはインフィニオン・レースウエイで総合2位のタイムを記録したカストロネベスが入る。初のストリートコースのレースとなったセントピーターズバーグではトップも走ったブリスコーだけに、ロードコースでのレースでは活躍が期待される。

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テスト開始時間の午前9時頃、曇り空だった空から雨が降りだし、雨天でのテスト走行になるかと思われた。しかし雨はすぐに止んで空は次第に晴れ渡り、テストはドライコンディションで行われた。湿度はあるものの気温はそれほど上がらず、過ごしやすい気候の中で進行したテスト。午後も快晴となったワトキンス・グレンだったが、テスト終了30分前となる午後3時30分、急に空が曇り始めて雨が再び降り出す。レイン・タイヤを装着してテストが続行されるかと思ったが、どのチームも出走せず。IRLは終了時間を切り上げ、初のワトキンス・グレンでのテストは終了した。1980年までF1が開催されていた同コースには、平日の水曜日という日にも関わらず大勢の地元ファンがサーキットに訪れていた。

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4年前にバーバー・ダッジ・プロシリーズで同コースを走行した経験のある安川だったが、インディ・カー・サイズのマシンでの経験はなく、インフィニオン・レースウエイでのテスト同様、コースに慣れることを目的とした走行を中心に行う予定だった。しかし走り出したマシンは真っ直ぐに走らないという状況で、様々なトラブルを修正しながらのテストとなる。結局トータル14周しか走れずにテストを終えることになった。「走り始めはピット・ロードでも真っ直ぐ走らず、スピンしそうなほどでした。マシンがオーバルのセッティングだったところがあり、その修正からはじめたために6周くらいしか満足に走行することができませんでした。何とかロード・コースのセッティングにマシンをもっていくことはできましたが、タイムを縮めていくほどの時間的余裕はありませんでしたね。ロード・コースに関しては厳しい状況です」と話す安川。チームにロード・コースでの経験が無いため、他のチームのように物事がすすまない歯がゆいテストとなった。

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午前の走行で12位となった松浦は、午後の走行で自身のタイムを1.2248秒縮めて13位となった。「攻めるところではどんどん攻めていけるのですが、攻め過ぎてはだめなコーナーもあります。そういった意味ではチャレンジングなコースで、走っていて凄く面白いですね。でも、コースを見ても分かるように安全性という面では危ないコースです。走り始めのベースは良くなかったんですけど、午後の走行でタイムを縮めることが出来ました。インフィニオンの時よりセット・アップがよくなっていますが、トップとの差はまだ2秒あるので、レースでその差を縮めていきたいですね」と言う松浦。今回でロード・コースのオープン・テストは終了し、あとはレースだけとなったが、インフィニオン・レースウエイ、ワトキンス・グレンといったIRLにとって初のロード・コース開催で、日本人ドライバーたちはどんな活躍を見せてくれるだろう。